株式会社環境テクノソリューションは、2026年6月15日、PCB(ポリ塩化ビフェニル)含有機器の判別支援および適正処理をサポートする環境DXプラットフォーム「EcoTraceDX for PCB」をリリースしました。
EcoTraceDX for PCBが対応するPCB管理の現場課題
低濃度PCB廃棄物は、2027年3月末までに処分を完了する必要があります。しかし多くの企業や自治体では、「対象機器全ての把握ができていない」「担当者変更による情報の散逸」「PCB含有の判断ができていない機器がある」「分析や処分方法がわからない」といった課題を処分期限直前の今も抱えています。
「EcoTraceDX for PCB」は「記録を証明へ」をコンセプトに開発された環境業界向けクラウドサービスです。利用者は、コンデンサやトランス、安定器などの機器について、写真やメーカー名、型式、製造年などの情報を登録するだけで判定を進められます。登録した情報は過去の判定実績データやメーカー公開情報と照合され、PCB含有の可能性が判定される仕組みです。
判定が難しい機器や不明品については、分析の必要性や低濃度PCB該当可能性、処分方法、保管時の注意事項などについてアドバイスを受けることもできます。
25万台・800トンの現場知見をデータベース化
株式会社環境テクノソリューションは、大手電鉄会社や大手メーカー、行政機関などに対してPCB調査およびPCB廃棄物の仕分け業務を実施してきました。これまでに取り扱ったPCB廃棄物(安定器やトランス、コンデンサなど)は約25万台・総重量約800トンにのぼります。
「EcoTraceDX for PCB」は、こうした現場で培われた膨大な実績と知見をデータベース化し、AI技術を活用することで実現したサービスです。単なる判定システムにとどまらず、調査支援・分析会社との連携・収集運搬会社との連携・処分会社との連携までを見据えた実務型の環境DXプラットフォームとして、開発されています。
全国の分析会社や収集運搬会社、処分会社とのネットワークも構築されており、調査から分析や運搬、処分までワンストップで対応できる体制が整っています。
本サービスは、環境分野の専門集団である株式会社環境テクノソリューションと、AI・クラウドシステム開発を得意とする株式会社フォーワン・ホールディングスとの共同開発によって実現しました。環境テクノソリューションが保有する現場知見と、株式会社フォーワン・ホールディングスのAI開発技術を融合することによって、環境業界に特化した実務型AIサービスを実現しています。
PCB調査経験者が日々蓄積する知見をAIへ反映し続けることで、より高精度な判定支援サービスへ進化させていく方針です。
代表取締役社長・白井 正一氏は次のように述べています。
「私たちはこれまで全国で25万台を超えるPCB廃棄物(安定器やトランス、コンデンサ等)の調査・仕分けを行ってきました。EcoTraceDXは、その現場で培った知見をAIと融合し、誰でも簡単にPCB管理や適正処理の判断ができる仕組みとして開発したサービスです。今後はPCBだけではなく、アスベスト、PFAS、産業廃棄物へと順次展開し、環境情報の『記録』を『証明』へ変える環境業界のプラットフォームを構築してまいります。」
EcoTraceDX for PCBのサービス概要と今後の展開
サービス開始を記念し、2026年7月末まで先行利用企業200社を募集しています。先行キャンペーン期間中は、通常20,000円の登録料および年間利用料20,000円が、いずれも無料(2027年6月末まで利用可能)となりました。
2026年9月末までに累計500社登録を目標として掲げています。
今後の展開として、2026年8月にはEcoTraceDX for Asbestos(アスベスト版)と、決済機能(クレジットカードや銀行振込、請求書払い)の追加が予定です。
さらにPFAS/PFOA対応版や産業廃棄物管理版、分析会社向け機能、環境データプラットフォーム機能の開発も計画されています。
将来的にはPCB、アスベスト、PFAS、産業廃棄物、医療系廃棄物などの環境情報を一元管理し、調査や分析、運搬、処分をつなぐ環境業界のプラットフォーム構築が目標です。
サービス・会社概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | EcoTraceDX for PCB |
| カテゴリ | 環境DXプラットフォーム |
| リリース日 | 2026年6月15日 |
| コンセプト | 記録を証明へ |
| 対象 | PCB含有機器の判別支援および適正処理 |
| 現場実績 | 約25万台・総重量約800トン |
| 先行募集 | 200社(2026年7月末まで・登録料・年間利用料無料) |
| 累計目標 | 500社(2026年9月末まで) |
| 開発元 | 株式会社環境テクノソリューション・株式会社フォーワン・ホールディングス(共同開発) |
| 会社所在地 | 東京都千代田区 |
| 代表者 | 白井 正一 |
| 会社HP | https://ktsol.co.jp |
trends編集部の一言
約25万台・総重量約800トンという現場実績をそのままAIのデータベースへ転換した点は、データ資産化の観点から注目に値します。環境DX領域全体としては、現場に蓄積された属人的知見をいかにデジタル資産へ転換するかが長年の課題でした。
PCB調査経験者が継続的に知見をAIへ反映し続けるというアプローチは、同種サービスでも例が少ない実務密着型の設計です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、「現場知識の継続的なAI反映」という仕組みは、コンテンツ制作や顧客対応領域における知見のデータベース化と本質的に同じ課題を扱っており、業界横断で参考になる構造といえます。
環境業界全体としては、期限対応を見据えた試験導入ニーズが高まる局面です。処分期限が2027年3月末に迫る中、先行キャンペーンで200社の無料利用枠を設けているこの時期は、実務検討の入口として機能するでしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「25万台・800トンの現場実績をAI化 環境テクノソリューション、AIを活用したPCB判別支援サービス「EcoTraceDX for PCB」をリリース | 株式会社環境テクノソリューションのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000182656.html, (参照 26-06-15).
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