AWS DMS Schema ConversionがSQL Serverのオフライン変換に対応、ソースDBへ接続せずスキーマを変換可能に

AWS DMS Schema ConversionがSQL Serverのオフライン変換に対応、DMSからソースDBへ接続せずスキーマを変換可能に

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AWSは2026年7月10日、AWS Database Migration Service(DMS)Schema Conversionが、Microsoft SQL Serverを対象としたオフラインソース変換に対応したと発表しました。DMS Schema Conversionからソースデータベースへ直接接続せず、自分の環境で抽出したメタデータをアップロードしてスキーマとコードを変換する経路が加わりました。



DMS Schema ConversionのSQL Serverオフライン変換要点

まず、今回の発表の要点を、次のとおり整理しました。

  • SQL Serverのオフラインソース変換に対応
  • DMSからソースDBへ直接接続せずスキーマとコードを変換
  • 抽出したメタデータをアップロードして処理
  • DMS Schema Conversionの全ターゲットが対象
  • 変換に追加料金はかからないとAWSが説明

本記事は公表時点の情報にもとづきます。仕様や提供状況、料金は変わる可能性があります。

導入や利用の判断は各自の責任で公式情報の最新の内容をご確認ください。設定変更やアップデートを行う場合は、必ず事前にバックアップを取得し、検証環境で確認したうえで実施してください。

SQL Serverへ直接接続しないオフライン変換

今回の変更は、AWS DMS Schema Conversionに「オフラインソース(Offline Source)」という変換経路が加わったことです。AWSの発表文は、Microsoft SQL Serverを対象にオフラインソース変換へ対応したと述べています。

仕組みの面では、これまでの変換はDMS Schema Conversionがソースデータベースへ接続し、そこからメタデータを読み取る前提でした。オフラインソースでは接続の代わりに、利用者が自分の環境で書き出したメタデータのファイルをDMS側へ渡します。

SQL Serverオフラインソースの対象と提供状態

境界として注意したいのは、オフラインソースの対象がMicrosoft SQL Serverだという点です。DMS Schema ConversionはOracleやIBM Db2なども変換元として扱えますが、今回のオフライン経路の対象として発表文と公式ドキュメントが挙げているのはSQL Serverだけです。

提供状態についても発表文は「now supports(対応した)」と述べるにとどまり、GA(一般提供)やプレビューといった区分を明記していません。本記事でも、記載のない提供状態は補いません。

想定される対象は、SQL Serverからの移行を検討していて、本番DBへ外部ツールをつなぐ手続きが重い環境です。既存の接続方式が使えている場合、今回の追加は選択肢が1つ増えたという位置づけであり、変更の原文はAWS公式発表で確認できます。


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SQL Server DDLの抽出からDMSアップロードまで

AWSの説明によると、利用者は自分の環境で標準的なデータベースコマンドを使ってメタデータを抽出し、それをDMS Schema Conversionへアップロードして処理させます。データベース管理者が既存環境で人が読めるメタデータファイルを生成し、セキュリティチームがアップロード前にコマンドと出力をレビューできる、というのがAWSの示す流れです。

公式ドキュメントによると、実際に渡すのはソースのデータベースオブジェクトを記述したDDLスクリプトです。書き出しには任意のツールを使えるとしたうえで、ドキュメントはSQL Server Management Studio(SSMS)とSQL Server Management Objects(SMO)の2つの方法を説明しており、オフラインソース利用の流れは次の手順のとおりです。

  1. SSMSまたはSMOでDDLスクリプトを書き出す
  2. スクリプトをAmazon S3バケットへアップロードする
  3. Virtual Modeを有効にしたデータプロバイダーを作成する
  4. 各data providerにsecretと読取ロールを指定する
  5. スキーマ変換を起動して変換結果を確認する

移行プロジェクトではsourceとtargetの全data providerに、有効なsecretと読み取り用IAMロールを指定します。Virtual Modeのproviderでも指定は必要ですが、その資格情報はデータベース接続には使われません。

境界として押さえたいのは「接続不要」の主語です。不要になるのはDMS Schema ConversionからソースSQL Serverへの直接接続であり、利用者が自分の環境でSSMSやSMOを使ってDDLを抽出するためのアクセスは残ります。

Virtual ModeのRefresh from databaseによるDDL再読込

Virtual ModeのDMS Schema Conversionは、データベース接続を必要とする操作を無効化します。オフラインソースでソースツリーのDatabasesノードから「Refresh from database」を選ぶと、オブジェクトツリーがクリアされ、S3バケットのDDLスクリプトからメタデータが読み直されます。

このセクションの用語

DDLスクリプト
テーブルやビューなどのデータベースオブジェクトの定義を、CREATE文などのSQLで記述したファイル。オフラインソースではこれがメタデータの受け渡し形式になる。
SQL Server Management Objects(SMO)
SQL Serverをプログラムから管理するための.NET API。公式ドキュメントでは、PowerShellやC#からオブジェクトをスクリプト化する方法として案内されている。
データプロバイダー
DMS Schema Conversionでデータベースのエンジン・場所・接続設定、またはオフラインソースのS3設定を表す資源。シークレットとその読み取りロールは移行プロジェクトで関連付ける。

DMS Schema Conversionの対象範囲・料金・Virtual Mode

オフラインソースの対象範囲はソース側とターゲット側で異なり、次の表のとおりです。

SQL Serverオフラインソースの対応範囲
区分 対応範囲
オフラインソース Microsoft SQL Server
DMS Schema Conversionのターゲット すべてのターゲット

発表文が明言するのは、オフラインソースの利用に追加の変換料金がかからないことまでです。DMSの利用料やS3の保管料などは発表の対象外であり、実際の費用はAWSの各料金ページで確認する必要があります。

変換先として選べるデータベースの一覧は、AWS公式のDMS Schema Conversion対応ターゲット文書にあります。

Virtual Modeの2つの用途

公式ドキュメントは、Virtual Modeをオフラインソースと仮想ターゲットの2つの文脈で説明しています。対象と切り替え時の注意を次の表に整理しました。

DMS Schema ConversionのVirtual Mode用途
Virtual Modeの用途 対象・目的 切り替え時の注意
オフラインソース Microsoft SQL ServerのソースDB 直接接続せずDDLスクリプトを使う
仮想ターゲット ターゲットDBの準備前に変換を試す 移行段階で解除し実接続へ切り替える
仮想ターゲットの解除・保存後 ターゲット側データプロバイダー 再度有効化できない

DMS Schema Conversionの対応リージョン確認先

対応AWSリージョンについては、発表文は具体的なリージョンを列挙せず、公式ページを参照するよう案内しています。本記事でもリージョンの一覧は再掲しません。

リージョンごとの提供状況はAWS公式ドキュメントのSupported AWS Regionsの表で確認してください。

SQL Serverオフラインソースの利点と発表範囲

SQL Serverへの直接接続をなくすAWS説明の効果

AWSは、本番のSQL Serverデータベースへの外部ツールのアクセスをセキュリティポリシーで制限している組織に適すると説明しています。数週間のセキュリティレビューをコマンドとアップロードの単純なワークフローへ変えることを含め、接続要件をなくす効果を次のとおり整理しました。

  • DMS Schema ConversionがソースDBへ直接接続しない
  • 直接接続を承認するための審査を減らせる
  • ファイアウォールの変更が不要になる
  • VPNのセットアップが不要になる
  • 接続方式と同じ変換結果が得られる

SQL Serverオフラインソースの前提と実務確認

境界として、これらはいずれもAWS自身の説明であり、第三者が検証した結果ではありません。「同じ変換結果」も、接続方式で取得するメタデータをDDLスクリプトが欠かさず反映している前提と読む必要があり、抽出漏れがあった場合の挙動までは発表文に記載がありません。

セキュリティレビューについても、AWSが不要になると述べているのは、ソースDBへの直接接続を承認するための審査やネットワーク変更です。抽出コマンド・DDLファイル・S3へのアップロード経路に対するレビューまで消えるとは書かれておらず、発表文はむしろセキュリティチームがアップロード前にコマンドと出力を確認できる点を利点として挙げています。

発表文が触れていない条件は、次のとおりです。

  • 変換にかかる時間
  • 対応するSQL Serverのバージョン
  • 1回に扱えるオブジェクト数

発表文は対応するSQL Serverのバージョンを列挙していませんが、AWSのDMS Schema Conversionの対応ソース文書には別途一覧があります。検討時は現行の対応表を確認し、SSMSやSMOでDDLを抽出するためのソースDBアクセスが引き続き必要な点も前提に置いてください。


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DMS公式のSQL Server抽出設定とS3・IAM条件

発表文は利用開始の案内先をUsing Offline Sourceと記しています。現行のAWSドキュメントでは、SQL Serverの抽出設定とS3アクセス権限がそれぞれ専用ページで公開されているため、以下はその現行ページに沿って整理します。

SSMS・SMOで確認する公式抽出設定

AWS公式のExport SQL Server database objectsは、任意の抽出ツールを使えるとしたうえで、SSMSとSMOの具体的な設定値を示しています。代表的な対応値を次の表に整理しましたが、抽出時は同ページの完全な設定一覧を確認してください。

SQL Server DDL抽出時のSSMS・SMO代表設定
確認点 SSMS SMO
保存形式・文字コード Save as: Unicode text Encoding: Unicode
ファイル出力 Save as script file(.sql) ToFileOnly: True
データベース文脈 Script USE DATABASE: True IncludeDatabaseContext: True
スキーマ修飾 Schema qualify object names: True SchemaQualify: True
DROP文の出力 Script DROP AND CREATE: Script CREATE ScriptDrops: False

AWSのSMO公式サンプルは、データベースオブジェクトごとに個別の.sqlファイルを作り、各ファイルへ単一オブジェクトのCREATE文を1つ出力します。サンプルが指定する.NETのEncoding.UnicodeはUTF-16 little-endianであり、公式のDDL要件も.sqlファイルをUnicodeエンコーディングとしています。

AWS公式のDDL入力構造と処理対象文

AWS公式の抽出仕様には、設定値に加えてDMS Schema Conversionが読み取るファイル構造とSQL文の制約があります。DDL入力構造と処理対象文のうち、まずファイル構造の要件を次の表に整理しました。

SQL ServerオフラインソースのDDL入力構造
分類 公式抽出仕様の要点
DB別配置 DB別サブディレクトリにCREATE DATABASEファイル
DB文脈 各ファイル先頭にUSE [database_name]
スキーマ オブジェクト名を修飾し、未指定時はdbo
ファイル粒度 1オブジェクト・1 .sql・1 CREATE

公式仕様が処理対象として明示するCREATE文とALTER TABLEの形を、次の表に分けました。

DMSが処理対象とするCREATE・ALTER TABLE
操作 句・条件
CREATE INDEX CREATE INDEX
CREATE TRIGGER CREATE TRIGGER
ALTER TABLE ADD DEFAULT
ALTER TABLE ADD CONSTRAINT DEFAULT
ALTER TABLE ALTER COLUMN NOT FOR REPLICATION

その他のALTER文とDROP文はエラーになるのではなくスキップされるため、DDLに含めただけでは変換対象になったと判断できません。完全な入力要件と処理対象文は、AWS公式のSQL Server DDL抽出仕様で確認してください。

Offline SourceのS3PathとIAMロール指定欄

オフラインソース向けS3アクセス権限の公式ページは、DDLスクリプトの置き場所をS3Path、DDL読み取り用ロールをS3AccessRoleArnとしてデータプロバイダーへ渡し、dms.amazonaws.comがそのロールを引き受ける構成を示しています。DDL読み取り用とsecret読み取り用というIAMロールの違いを、次の表に分けました。

オフラインソースで指定する2種類のIAMロール
ロールの目的 指定欄 アクセス先
DDL読み取り データプロバイダーのS3AccessRoleArn DDL用S3 bucket・object
secret読み取り 移行プロジェクトのIAMロール source・targetの指定secret

公式ページが求めるS3権限はs3:GetObjects3:ListBucketで、ポリシー例では対象バケットとprefixへ範囲を絞っています。S3バケットがSSE-KMSを使う場合はKMSキーへのkms:Decryptを追加し、SSE-S3または未暗号化の場合は追加の権限が要らないと明記されています。

アカウント境界も公式に定められており、IAMロールはDMSリソースと同じAWSアカウントに置きます。オフラインソースのデータプロバイダーでは、クロスアカウントのS3アクセスは非対応です。

このセクションの用語

サービスプリンシパル
AWSのサービス自体を表す識別子で、ここではDMSを指すdms.amazonaws.comが該当する。IAMロールの信頼ポリシーで、どのサービスがロールを引き受けられるかを指定する。
S3AccessRoleArn
DMS Schema ConversionがS3上のDDLスクリプトを読むために引き受けるIAMロールのARN。シークレット読み取り用のIAMロールとは用途が異なる。
S3Path
オフラインソースのDDLスクリプトを置くS3上の場所。データベースごとのサブディレクトリを含むフォルダを指す。

DMS Schema Conversionのオフライン変換まとめ

導入を検討する前に確認したいAWS公式の要件と対象範囲を、次の表にまとめました。

SQL Serverオフライン変換で確認する公式要件
確認項目 公式情報で確認できる内容
一次情報の公開日 2026年7月10日
対象ソース Microsoft SQL Serverのみ
対象ターゲット DMS Schema Conversionの全ターゲット
提供状態 発表文にGA・プレビューの明記なし
料金 追加変換料金なし/DMS・S3料金は発表対象外
抽出ツール 任意のツール可/公式はSSMS・SMOを説明
DDLの抽出設定 SSMS・SMOの公式設定値を確認
DDL入力構造 DB別配置・CREATE DATABASE・USE・スキーマ修飾
ファイル粒度 1オブジェクト・1 .sql・1 CREATE
DDL処理境界 限定CREATE・ALTERのみ/他ALTER・DROPはスキップ
DDLの場所 データプロバイダーのS3Path
DDL読み取りロール データプロバイダーのS3AccessRoleArn
secret読み取りロール 移行プロジェクトで指定するIAMロール
DMSロールのS3権限 s3:GetObject・s3:ListBucket
SSE-KMS利用時 KMSキーへのkms:Decryptを追加
アカウント境界 DMSと同一アカウント/クロスアカウントS3非対応
DDLの再読み込み Virtual Modeのソースツリーで実行
提供リージョン Supported AWS Regionsを確認

trends編集部の一言

今回のオフラインソースは、承認の対象を「外部サービスからソースDBへの接続」から「手元で実行するコマンドとその出力ファイル」へ置き換える変更だと読めます。ただしDDLを抽出する側のアクセスは残るため、社内の審査が丸ごと消えるわけではありません。

最初に確かめたいのは、公式ドキュメントのSSMS・SMOの抽出設定、S3PathとS3AccessRoleArn、そして対応リージョンという公式条件でしょう。提供状態はGAともプレビューとも書かれていないため、発表文の記述を超えて読み込まない姿勢が要ります。

References

  1. AWS. 「AWS DMS Schema Conversion now supports offline SQL Server conversion」. https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2026/07/aws-dms-schema-conversion-offline-source/, (参照 2026-07-13).
  2. AWS. 「Virtual mode for offline source and virtual target」. https://docs.aws.amazon.com/dms/latest/userguide/virtual-data-provider.html, (参照 2026-07-13).
  3. AWS. 「Export SQL Server database objects」. https://docs.aws.amazon.com/dms/latest/userguide/export-sql-server-database-objects.html, (参照 2026-07-13).
  4. AWS. 「Configure S3 access permissions for an offline source」. https://docs.aws.amazon.com/dms/latest/userguide/virtual-source-s3-permissions.html, (参照 2026-07-13).
  5. AWS. 「Converting database schemas using DMS Schema Conversion」. https://docs.aws.amazon.com/dms/latest/userguide/CHAP_SchemaConversion.html, (参照 2026-07-13).
  6. AWS. 「Sources for DMS Schema Conversion」. https://docs.aws.amazon.com/dms/latest/userguide/CHAP_Introduction.Sources.html#CHAP_Introduction.Sources.SchemaConversion, (参照 2026-07-13).
  7. AWS. 「Targets for AWS DMS Schema Conversion」. https://docs.aws.amazon.com/dms/latest/userguide/CHAP_Introduction.Targets.SchemaConversion.html, (参照 2026-07-13).
  8. Microsoft. 「Encoding.Unicode Property」. https://learn.microsoft.com/en-us/dotnet/api/system.text.encoding.unicode, (参照 2026-07-13).

※本記事は公式発表を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合は、以下フォームよりご報告ください。

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