旭光電機株式会社は2026年6月7日(日)、大丸神戸店において、生成AIを活用した動画解析・人流分析プラットフォームの実証実験を実施すると発表しました。
旭光電機の実証実験に至る背景と神戸商工貿易センタービルでの知見
商業施設ではこれまで、来店者数や混雑時間帯・売場ごとの人の集まり方といった情報の多くが、現場スタッフの経験や目視によって、把握されてきました。施設運営やサービス向上には、人の流れを客観的なデータとして把握することが重要になっています。
旭光電機は、2025年12月から2026年3月にかけて神戸商工貿易センタービルにおいて、生成AIを活用した動画分析技術の実証実験を実施しました。AIによる映像理解や人流分析・行動傾向の可視化などの有効性を確認し、施設運営や防犯・マーケティングへの活用可能性が見えてきました。今回の大丸神戸店での実証実験では、これらの知見をもとに、より実運用に近い環境での検証を進めます。
生成AIを活用した動画解析・人流分析プラットフォームが検証する3つのポイント
今回の実証実験では、映像を施設運営の意思決定に活用するための仕組みを検証します。主な検証ポイントは以下の3点です。
- 「何が映っているか」だけではなく「何人通ったか」まで把握する入退場・通過人数の可視化
- 来店者数の推移や混雑状況をグラフやダッシュボードで確認できるデータ判断基盤の構築
- 神戸商工貿易センタービルの知見を活かした実際の商業施設での社会実装検証
「映像を見る」から「データで判断する」という転換に向けて、人の流れや行動傾向を可視化する機能を実装しています。施設内の人員配置やサービス改善の判断材料として機能するかを、実際の商業施設の環境で確かめる方針です。
旭光電機の動画解析・人流分析プラットフォームにおける5つの工程
動画解析・人流分析プラットフォームでは、動画を置くだけで5つの工程が自動で進む構成を採用しています。動画アップロードから「言葉で検索できる状態」になるまで、すべて自動で処理されました。
途中で処理が失敗した場合は自動でやり直す仕組みを備え、同じ動画が二重に処理されないよう排他制御も組み込まれています。自動ドアやセンサー開発で培った技術を活かした旭光電機ならではの設計です。
旭光電機株式会社の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 旭光電機株式会社 |
| 代表者 | 代表取締役 和田貴志 |
| 所在地 | 兵庫県神戸市兵庫区荒田町1丁目2番4号 |
| 設立 | 1952年11月 |
| 事業内容 | 各種センサー / コントローラー及び各種制御装置の開発・設計・製造 |
| 実証実験先 | 大丸神戸店(神戸市中央区) |
| システム区分 | 動画解析・人流分析プラットフォーム |
trends編集部の一言
「何人通ったか」を自動で把握し、グラフやダッシュボードで判断できる状態にまで変換する設計は、センサーメーカーならではの現場視点が反映されたものです。人流分析市場全体としては、映像データを「見るためのもの」から「判断のためのデータ基盤」として活用しようとする動きが小売・商業施設を中心に広がっており、マーケティング業界の文脈に置き換えると、来店者行動の定量把握を意思決定の起点に据える流れが定着しつつあると捉えられます。
動画を置くだけで5つの工程が自動で進み、失敗時の自動リトライや排他制御まで組み込まれている点は、実運用を意識した設計として注目できます。業界全体としては、人流データ活用の実運用検証が商業施設や公共施設を問わず進みつつあり、今回の大丸神戸店での実証実験はその具体的な事例として位置づけられるでしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「神戸のセンサー技術会社・旭光電機 AIで人の流れを見える化する「次世代エントランス監視システム」 | 旭光電機株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000148560.html, (参照 26-06-09).
