株式会社はてなは、AIを活用したインタビュー分析SaaS「toitta」において、MCPサーバー(β版)の提供を開始しました。
toittaのMCPサーバー(β版)における主な機能と活用例
MCP(Model Context Protocol)は、AIツールと外部のデータやサービスをつなぐための共通規格です。Anthropicが提唱し、現在ではClaudeやChatGPTをはじめ、AIチャットツールからAIエージェントとして動作するコーディングツールまで幅広いAIツールが採用する業界標準となっています。
「toitta」のMCPサーバー(β版)が提供する主な機能は次の3点です。
- AIツールから書き起こしや切片を横断的に探索・分析
- 根拠となった発話セグメントや切片へのリンクを併記した引用
- 「toitta」データを取り込んだうえでのAIツール上での分析・考察
横断検索では、「先月実施したインタビューで、解約理由について、語っている箇所を探して」といった自然な言葉での依頼に対応できる仕組みです。AIがチームやプロジェクト、インタビューの階層をたどり、キーワード検索やセマンティック検索(意味の近さで探す検索)を用いて該当箇所を見つけます。
β版で提供する機能はデータを読み取るツール群に限定しており、AIツール経由でデータが書き換えられることはありません。接続にあたっては標準的な認可方式を採用しており、アクセスできるデータの範囲はログインしたユーザーが「toitta」上で閲覧できる範囲に限られます。
はてなの企業概要とtoittaの今後の展望
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社はてな |
| 代表取締役社長 | 栗栖義臣氏 |
| 本社所在地 | 京都市中京区 |
| 設立 | 2001年7月 |
| 登録ユーザー数 | 1,312万人(2026年1月実績) |
| サービス名 | toitta |
| カテゴリ | AIを活用したインタビュー分析SaaS |
| 提供機能(β版) | インタビューデータの横断探索・根拠となる発話セグメントや切片へのリンク付き引用・AIツール上での分析 |
| 対応AIツール | Claude/Claude Code、ChatGPT/Codexなど |
| 公式サイト | https://ja.toitta.com/ |
「toitta」の今後の展望として、MCPサーバー正式版のリリースに向けた対応ツールの拡充と機能改善を進める予定です。蓄積したインタビューデータをもとに、カスタマージャーニーマップやペルソナを継続的に更新していくような作業の自動化にも取り組むとしています。
trends編集部の一言
「toitta上の分析をいつものAIツールで続けたい」というユーザーの声から生まれた機能という点が、印象的でした。マーケティングの現場でも、ツールをまたいでコンテキストを引き継ぐ手間は地味に重く、MCPというレイヤーでその断絶を埋める発想は業界を問わず、共感を得やすいのではないでしょうか。業界全体としては、MCPを介したAIツール連携へのニーズが高まっており、一次データとの接続を標準化する動きが各サービスで加速しています。
特に注目したのは、β版では読み取り専用に機能を限定している点でした。マーケティングの文脈に置き換えると、顧客インタビューや調査データは「一次情報」として、扱いが慎重になる資産です。AIツールとの接続を便利さより安全性から設計する姿勢は、今後の企業向けMCP連携サービスにおける標準的なアプローチになっていくと考えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「はてな、AIを活用したインタビュー分析SaaS「toitta」でMCPサーバー(β版)を提供開始 | 株式会社はてなのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000162.000006510.html, (参照 26-06-05).
