株式会社Job-Usは、都道府県庁および市区町村を対象に、自治体職員向けキャリア自律支援サービスの提供を開始しました。
Job-Usが解決する、自治体で深刻化する若手職員の離職と構造的課題
総務省「地方公務員の退職状況等調査」によると、一般行政職における30歳未満の普通退職者数は、2013年度の1,564人から2024年度には5,010人へと、約3.2倍に増加しました。25歳未満および25歳以上30歳未満の合算値として算出されたこの数字は、自治体における若手人材の流出が急速に拡大していることを示す深刻なデータです。
こうした離職の背景には、自治体の仕事や役割、身につくスキル、将来のキャリアの選択肢が見えにくいという構造的な課題があります。若手職員が、具体的なキャリアパスをイメージしづらく将来への納得感を持ちにくい状況が、離職の一因になっているとJob-Usは分析しています。
Job-Usの自治体職員向けキャリア自律支援サービスによる4つの取り組み
本サービスが提供する取り組みは、主に次の4点です。
- AIによるキャリア定義書の作成・整備
- キャリア定義書の一元管理とAI更新アシスト
- 「キャリア希望登録」機能による主体的なキャリア選択
- 専門コンサルタントによる伴走支援
AIは、自治体の組織構造や業務特性にあわせて最適なキャリア定義書を提案し、粒度や表現のばらつきを自動でチューニングします。提案内容をベースにカスタマイズするだけで、基盤となるキャリア定義書を短期間で整備できる設計です。
システム上ではすべてのキャリア定義書を一元管理し、見直しが必要な箇所のリストアップや定期更新をAIがアシストします。「キャリア希望登録」機能では、職員がシステム上で複数の職務を選び、自身のスキルとのマッチ度を確認したうえで異動に応募できます。
人事部門はこの機能を通じて、職員の中長期的なキャリア自律を支援できる設計です。専門コンサルタントによる伴走支援では、戦略策定からキャリア定義書の作成、目標設定や人事評価、報酬設定、採用・配置・キャリア開発まで一気通貫で対応します。
代表の馬渕太一氏は、「自治体は地域に根ざし長く受け継がれてきた業務を多くの職員が支えているため、キャリア定義書の整備はその範囲も粒度も膨大で、どこから着手すべきか分からないという声も少なくありません」と述べています。ジョブ型AI「Job-Us」を活用することによって、これまで手をつけられなかった職務の可視化が現実的なものとなり、若手職員が自治体の中で自らのキャリアを描きやすくなると同氏は強調しました。
Job-Usの自治体職員向けキャリア自律支援サービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社Job-Us |
| 対象 | 都道府県庁および市区町村 |
| 主な機能 | AIによるキャリア定義書の作成・整備 キャリア定義書の一元管理とAI更新アシスト 「キャリア希望登録」機能 専門コンサルタントによる伴走支援 |
| 社名 | 株式会社Job-Us |
| 設立 | 2020年7月9日 |
| 事業内容 | HR-Tech事業 |
| 資本金 | 7,515万円(資本準備金含む) |
| 所在地 | 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー23F |
| 代表 | 馬渕太一氏 |
trends編集部の一言
2013年度に1,564人だった30歳未満の普通退職者が2024年度には5,010人と約3.2倍に膨らんだという数字は、自治体に限らず組織全体の人材マネジメントの難しさを改めて突きつけます。業界全体としては、キャリアの選択肢が可視化されていない組織ほど離職リスクが高まるという傾向が広がっており、自治体に留まらない横断的な課題として認識されてきました。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、職務と役割をAIで体系的に整備し、個人が主体的に選べる仕組みをつくるアプローチは、人材定着施策における重要な手法として注目が集まっています。キャリア可視化型のアプローチへの関心は、業界を超えて高まりつつあると言えます。
専門コンサルタントが制度設計から制度運用まで一気通貫で伴走する点も、業界の動向として見逃せません。ツールを導入して終わりではなく、実際の運用定着まで支援する設計は、伴走支援型サービスへのニーズが強まっている業界全体の流れとも重なります。
References
- ^ PR TIMES. 「ジョブ型AI「Job-Us」、自治体職員向けキャリア自律支援サービスを提供開始 | 株式会社Job-Usのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000061730.html, (参照 26-05-21).
