AIセキュリティソリューションを開発・提供するCoWorker株式会社は2026年5月6日、弁護士および企業法務部門向けに「フォレンジック調査支援サービス」の提供を開始しました。
Blue Agentがフォレンジック調査を効率化
企業を取り巻く不正リスクは、外部からのサイバー攻撃に加え、退職者による情報持ち出しや従業員による内部不正へ広がっています。警察庁によると、令和7年中の営業秘密侵害事犯の検挙事件数は38事件となり、前年から72.7%増加しました。
また、個人情報保護委員会の年次報告では、令和6年度に個人データ漏えい等事案として19,056件の報告が処理された状況です。情報セキュリティ10大脅威 2026[組織編]でも内部不正による情報漏えい等が7位に挙げられており、社会的信用の失墜や経済的損失を招く重大な経営課題となっています。
さらに、企業が実施する端末調査やフォレンジック調査では、1台あたり数百万円規模となるケースもあり、調査コストの高さが障壁となっていました。そのため、本来はPC調査を実施したい事案でも、費用面から着手を見送るケースが少なくなかったようです。
こうした状況を受け、CoWorkerはフォレンジック解析基盤を活用し、調査プロセスの一部を効率化しました。これにより、弁護士が扱う企業法務や労務、不祥事対応の現場に向けて、従来より導入しやすい価格帯と短納期での支援を可能にしたと発表しています。
CoWorkerのフォレンジック調査支援サービスの特長
本サービスは、不正や情報持ち出しが疑われる事案を対象に、端末データの保全やログ解析を通じて、事実関係の把握と証拠化を支援します。主な特徴は次の4点です。
- AIと専門家を組み合わせたハイブリッド調査
- 退職者トラブルや内部不正への対応
- 法的対応を見据えた証拠保全
- 導入しやすい価格帯と短納期対応
また、自社開発AI「Blue Agent」が大量ログを高速解析し、セキュリティ専門家によるレビューを組み合わせることで、調査効率と精度の両立を図ります。退職直前や退職後の情報持ち出し疑義に加え、不審なファイル操作やクラウド同期などの痕跡確認を支援します。
さらに、弁護士や企業法務担当者と連携しながら、法的対応を見据えた調査体制を構築している点も特徴です。証拠保全からログ解析、レポート提出までを一貫して支援する構成となっています。
不正調査を支援する主な活用場面
本サービスは、労務問題や退職者対応を扱う弁護士、内部通報や不祥事対応を担う企業法務部門などを主な対象としています。主な活用シーンは以下の5点です。
- 退職者との競業・情報持ち出しトラブルが発生した場合
- 社員による横領、キックバック、会計不正などが疑われる場合
- 内部通報を受けた初動として端末確認を行う場合
- 訴訟や示談対応を見据えた証拠保全が必要な場合
- 従来のフォレンジックサービスは高額で、実施を見送ってきた場合
また、人事や総務、経営層と連携して不正調査を進めたい企業に向けた支援も想定されています。専用ツールを用いたログ収集と自動フォレンジック解析を組み合わせ、調査の初動負荷軽減を図る構成です。
具体的には、自動解析の完了後にセキュリティエンジニアが結果を精査し、診断開始から最短1週間で速報を提出します。最終レポートは1か月以内の納品を目安としており、迅速な調査対応につなげる狙いです。
CoWorkerのフォレンジック調査支援サービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | CoWorker株式会社 |
| 発表日 | 2026年5月6日 |
| 対象サービス | フォレンジック調査支援サービス |
| 主な機能 | 端末ログの収集 AI自動解析 専門家レビュー |
| 対象ユーザー | 弁護士 法律事務所 企業法務部門 |
| 料金体系 | 導入しやすい価格帯 |
| 納期目安 | 最短1週間で速報提出 1か月以内の最終レポート納品 |
| 今後の方針 | 不正リスクに備える社会基盤づくりへの貢献 |
trends編集部の一言
内部不正や情報持ち出しへの対応は、多くの企業で継続的な課題になっていると感じます。特に、調査コストの高さによって初動対応が遅れるケースは、実務上でも見過ごせない論点ではないでしょうか。
実際に、自身の業務でもログ確認や証跡整理に時間を要する場面があり、AIによる解析支援は参考になりそうだと感じます。また、専門家レビューを組み合わせる構成は、法的対応を前提とした運用でも検討価値がありそうです。
今後は、フォレンジック調査をより早期に実施できる体制づくりが重要になるでしょう。中小企業を含め、導入しやすい価格帯で調査支援を提供する動きは、実務現場にとって示唆の多い取り組みになりそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「AIセキュリティのCoWorker、弁護士・企業法務向け「フォレンジック調査支援サービス」を提供開始 | CoWorker株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000156001.html, (参照 26-05-07).
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