StockSun株式会社は、セールス・マーケティングSaaS業界の主要31社を対象にした、AI検索実態調査の結果を発表しました。
実態調査が示す順位乖離の実態
今回の実態調査では、ユーザー想定の質問30種類を各3回ずつ投げる、反復測定を実施しました。AI回答に含まれた約4,000件の引用URLを収集し、Google検索の指名検索ボリュームや被リンク関連の評価指標と突合して検証を進めています。
具体的には、対象となった31社のうち、3モデルすべてで一度も推薦されなかった企業が、全体の約3割にのぼることが明らかになりました。また、Google検索で該当カテゴリ上位の企業が、AI回答では中位以下にとどまる事例が複数観測されるなど、新たな傾向が浮き彫りになっています。
調査結果として、Google検索での指名検索ボリュームが大きい企業ほど、AI回答にも登場しやすい関係が全体的な傾向として観測されました。一例として、Google検索では業界2位の企業が、AI推薦では6位にとどまるような順位乖離が複数確認されています。
同様に、Google検索では業界の中位以下に位置する企業が、AI回答では上位に登場する例も確認されました。こうした状況を受け、従来のSEO投資の延長線上では、AI回答での露出を担保しきれないケースが存在することが示されています。
AI回答における第三者媒体の影響
AI回答に含まれた引用URLを集計したところ、多くの企業で自社ドメインの引用は全体の一部にとどまり、第三者の媒体が大半を占めていました。自社ドメインの引用率は企業によって大きくばらつき、オウンドメディアが強く引用される企業も存在しています。AI回答における言及の広さに関する主な特徴は、次の3点です。
- 自社サイトよりも第三者の媒体が大半
- オウンドメディアが効いている例も共存
- 登場する媒体の種類の広さが露出量に関連
AI回答での露出量と、登場する媒体の種類の広さとの関連が、個別のSEO関連指標との関連よりも、相対的に強く観測された結果です。この傾向は因果関係を主張するものではなく、あくまで観測された関連性の記述となっています。
想定されるAI可視性リスク
本調査の結果から、従来のSEO指標では対応が難しい、AI時代に企業が直面しうるビジネスリスクの存在が示されています。企業が今後の戦略を設計するにあたって、注意すべきAI可視性リスクは、以下の3点に整理できます。
- 自社のAI回答での見え方を計測していない
- 第三者の媒体での言及の広さに差がつく
- SEO指標とAI回答の露出を結びつけづらい
背景として、競合他社が業界の媒体や比較サイト、ニュースなどで広く言及される一方で、自社の発信が自社の媒体に偏っている場合があります。SEO指標とAI回答の露出を別の軸として、並列にモニタリングし、第三者の媒体における言及の広さを重要指標として統合的に扱う必要があります。
AI検索実態調査2026の詳細
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | StockSun株式会社 |
| 対象調査 | セールス・マーケティングSaaS業界 AI検索実態調査 2026 |
| 調査時期 | 2026年4月 |
| 主な調査内容 | 30種類の質問を各3回ずつ合計270回試行 |
| 数値成果 | 約4,000件の引用URLを検証 |
| 対象業界 | SFAやCRM、MA、CX |
trends編集部の一言
今回の調査は、SaaS業界31社を対象にした合計270回の反復測定により、Google検索順位とAI推薦順位の乖離を浮き彫りにしたものです。一例として、Google指名検索で業界2位の企業が、AI推薦では6位にとどまった結果は、従来のSEO投資の延長線上では対応しきれないケースの存在を示しています。
自社の媒体だけではなく、業界の比較サイトやニュースなど、第三者の媒体での言及を増やす取り組みが求められる内容です。AI回答で自社がどう表示されるかを定期的に確認し、SEO指標とAI可視性指標を両輪で追う、統合的な戦略を設計することが必要になってきます。
References
- ^ PR TIMES. 「Google指名検索"業界2位"のSaaSが、AI推薦では"6位"──業界31社×合計270試行の実態調査で判明 | StockSun株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000041786.html, (参照 26-04-30).
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