大企業のクラウド化に関する実態調査
株式会社エイトレッドは従業員数1,000名以上の大企業に勤務する情報システム担当者108名を対象に「大企業のクラウド化に関する調査」を実施しました。
2025年の崖に向けた対策状況
PRTimesより
勤務先で2025年の崖に向けた対策をしているかという質問に対しては「とてもしている」(24.1%)が最も多く、「ややしている」(33.3%)、「わからない」(18.5%)という結果でした。
合計すると約6割が対策を進めていることから、多くの企業が2025年の崖に対して意識を持って対策を講じ始めていることが示唆されます。
具体的な対策内容
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
対策をしていると回答した方に、どのような対策を行っているかを尋ねたところ「ソフトウェアのクラウド化(SaaS)」が75.8%で最も多く、「DXの更なる推進」が62.9%、「社内インフラのクラウド化(IaaS)」が56.5%と続きました。
企業がソフトウェアとインフラのクラウド化を重要視していることが伺えます。
レガシーシステムの存在
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
勤務先にレガシーシステムが存在するかという質問に対しては「一部存在している」(42.6%)が最も多く、「存在しており、現在も主要な役割を果たしている」(27.7%)、「存在しない」(16.7%)という結果でした。
上記の結果から、多くの企業がまだ完全にレガシーシステムから脱却できていない現状が浮かび上がります。
レガシーシステムの保守・運用のリソース
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
レガシーシステムの保守・運用にかかるリソースについては「とても多くのリソースが割かれている」(25.0%)が最も多く、「やや多くのリソースが割かれている」(46.1%)、「あまり多くのリソースが割かれていない」(18.4%)という結果でした。
レガシーシステムの維持に多くのリソースが必要であり、これがクラウド化の遅れの一因となっている可能性を示しています。
ソフトウェアのクラウド化の必要性
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
2025年の崖に向けたソフトウェアのクラウド化の必要性について尋ねたところ「とても必要だと思う」(42.5%)が最も多く、「やや必要だと思う」(38.0%)という結果でした。
これにより大多数の企業がクラウド化の重要性を認識していることがわかります。
クラウド化の進捗状況
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
勤務先のソフトウェアのクラウド化が進んでいるかという質問については「かなり進んでいる」(24.0%)が最も多く、「やや進んでいる」(38.9%)、「あまり進んでいない」(25%)という結果でした。
クラウド化が進行中である企業が多い一方で、まだ道半ばである企業も少なくないことが示唆されます。
クラウド化が進まない理由
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
クラウド化が進まない理由としては「ライセンス費用がかかる」と「人的リソースが足りない」が43.3%で最も多く、次いで「既存システムとの連携、統合が難しい」(36.7%)という結果でした。
これによりコストと人材不足が、クラウド化の主要な障害となっていることがわかります。
クラウド化が進まないことでの課題
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
クラウド化が進まないことでの課題としては「システムの老朽化、複雑化」(46.7%)が最も多く、「システムや運用ノウハウの属人化、ブラックボックス化」(36.7%)、「テクノロジーの進化に対する遅れ・「柔軟な働き方」対応の遅れ」(30%)という結果でした。
クラウド化の遅れがシステムの老朽化や複雑化を招き、管理や運用の困難さを増していることが示されています。
クラウドシステム導入時の懸念点
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
クラウドシステム導入時の懸念点としては「セキュリティ上の懸念がある」(42.6%)が最も多く、「ライセンス費用がかかる」(37.0%)、「既存システムとの連携、統合が難しい」(31.5%)という結果でした。
これらの結果から、セキュリティとコストがクラウドシステム導入の主な懸念点であることが伺えます。
クラウドシステム導入時に重要な点
株式会社エイトレッド「大企業のクラウド化に関する調査」より
クラウドシステム導入時に重要だと思う点に関しては「セキュリティ対策」が58.3%で最も多く、「管理や運用のコスト」が47.2%という結果になりました。
これにより企業がクラウドシステム導入時に最も重視するのはセキュリティであり、次いでコスト管理が重要であることがわかります。
企業のクラウド化推進への意識の高まり
調査結果から多くの大企業が2025年の崖に向けた対策を進めており、特にソフトウェアのクラウド化とデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を重視していることがわかります。
これにより企業がクラウド技術の重要性を認識し、積極的に取り組んでいる傾向が見受けられます。
レガシーシステムの影響とクラウド化の課題
レガシーシステムが依然として多くの企業に存在し、その保守・運用に多くのリソースが割かれていることが明らかになりました。これがクラウド化の遅れを招く一因となっていることが考えられます。
また、クラウド化の進展を阻む要因としてライセンス費用や人的リソース不足も問題です。企業がこれらの課題を克服するための対策が必要であることが示唆されています。
セキュリティとコスト管理の重要性
クラウドシステム導入時における懸念点として、セキュリティとコストが挙げられました。これは企業がクラウド技術を導入する際に最も重視する点でもあります。
企業はクラウド化を進める上で、セキュリティ対策とコスト管理を最優先に考えていることがわかります。
ライターのヒトコト
大企業のクラウド化に向けた動きは確実に進んでいますが、レガシーシステムの存在やコスト・リソースの問題が大きな障害となっています。それでも2025年の崖に向けてクラウド化の必要性を感じている企業が多いことは、今後のIT戦略において重要な指針となるでしょう。
企業はセキュリティとコスト管理を徹底しつつ、クラウド化を進めるための具体的な計画と対策を講じることが求められます。これはDXを加速させて競争力を高めるための重要なステップです。
References
- ^ 株式会社エイトレッド. 「大企業のクラウド化に関する調査」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000228.000050743.html, (参照 2024-05-16).
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