AICE株式会社は、スマートフォンから社内の経営情報と対話できる新サービス「経営数値AI」のリリースを発表しました。
経営数値AIが解決する意思決定の遅延
経営会議の場では「先月の数字は?」「あの部門の進捗は?」といった疑問が頻繁に生まれます。必要な情報が手元にない場合、確認を持ち帰ることになり、意思決定が次回以降に持ち越されることも少なくありません。
この遅延の原因は、経営層が最新の数字に触れられるタイミングが会議の場に限られている点にあります。会議と会議のあいだ、移動中、自宅など、思考が動く時間にすぐ確認できる環境がないことが、日常的な課題となっています。「経営数値AI」は、その空白を埋めるサービスとして設計されました。
「経営数値AI」の主な機能と体験
「経営数値AI」が提供する体験の中心は2つです。まず「訊けば、返ってくる」体験です。
「今期の営業利益、前年比どう?」「△△部門の人員配置は?」といった日本語の問いかけに対し、AIが社内データを参照してグラフや数字を添えながら即座に答えます。資料を探す・担当者に確認する・集計を待つといった時間を減らし、知りたい情報にすばやくアクセスできます。
もう一つは「深掘りも、会話で進められる」体験です。「もっと詳しく」「その内訳は?」「なぜ悪化した?」といった追加の問いに対しても、AIが文脈を保ちながら回答します。単発の検索ではなく、会話を重ねながら状況を掘り下げられるため、会議中の確認や移動中の事前把握にも活用できました。
このほか、社内データから経営会議資料を自動生成する機能と、経営数値を常時可視化するダッシュボードも備えています。
スマートフォン対応と想定ユースケース
役員・部長クラスの一日は、会議と移動の連続となっています。
「経営数値AI」は、スマートフォンひとつで操作でき、複雑な画面遷移や検索条件の組み立ては不要です。主な活用場面は次の通りです。
- 経営会議前夜に自宅や移動中で数字と資料を確認
- 会議中に議論を止めずスマホで裏取り
- 担当者へ確認する前の自己確認・事前把握
新しいシステムを覚える必要はなく、メッセージアプリで部下に質問する感覚で使えます。自宅や移動中、会議の合間など、思考が動く瞬間そのままに、会社の数字と向き合える設計です。
「経営数値AI」概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | AICE株式会社 |
| 代表取締役CEO | 佐藤匠氏 |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿2丁目6−1 新宿住友ビル 18F |
| サービス名 | 経営数値AI |
| 対象ユーザー | 役員・部長クラスの経営層 |
| 主な機能 | 日本語対話による社内データ参照・回答 会話形式による深掘り・文脈保持 経営会議資料の自動生成 経営数値ダッシュボード |
| 対応デバイス | スマートフォン・PC |
| 事業内容 | AIエージェント基盤の提供、業界特化型DXコンサルティング、ローカルLLM/RAG環境の構築支援 |
| URL | https://aice.co.jp |
trends編集部の一言
「訊けば、返ってくる」という体験設計のシンプルさが、このサービスの核心です。業績データや人事情報を自然言語で問いかけるだけで引き出せる仕組みは、「確認コスト」の削減に直結する発想として、業界を問わず、注目されています。
業界全体としては、会議中にデータの確認待ちが発生する場面は珍しくなく、意思決定の遅延を構造的に解消しようとする動きが広がっています。マーケティング分野の文脈に置き換えると、週次の定例会議で数値確認のために議論が止まる場面は同種の課題として語られてきたテーマであり、自然言語で社内データへアクセスする仕組みは組織全体の作業プロセス転換を象徴する動きと読み取れました。
ローカルLLM/RAG環境の構築支援も手がけるAICE株式会社が開発している点は、社内情報の取り扱いに慎重な組織にとっても特徴的な立ち位置と言えるでしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「社内情報と“会話”する「経営数値AI」をAICEがリリース── 業績データ・人事情報・経営会議資料をスマホから確認 | AICE株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000171947.html, (参照 26-07-02).
