株式会社Dirbatoは、自社開発の生成AIツール「NeuraBeat」に、新機能「NeuraBeat Studio」を追加しました。
NeuraBeat Studio開発の背景とセキュリティの課題
生成AIが業務効率化や生産性向上の推進役として注目される一方、機密情報や業務ロジックを扱う領域では、セキュリティ面での慎重な対応が求められてきました。AIコーディングエージェントは、高い生産性をもたらす反面、企業データの破損や漏洩の懸念から、機密性の高い業務への導入が進みにくいという課題があったのです。
「NeuraBeat Studio」は、こうした課題に対応するために開発されました。Dirbatoが自社のコンサルティング業務の効率化を目的に、安全性を担保しながらAIエージェントを業務へ組み込む手段として設計した機能です。社内のコンサルティング業務における実運用を通じて、機能の改善と知見の蓄積を重ねてきました。
NeuraBeat Studioの3つの主な機能
「NeuraBeat Studio」の主な機能は次の3点です。
- インストールや環境構築が一切不要なブラウザ実行
- 成果物の作成や確認、変更管理を一画面で完結
- Microsoft Azure上で完結する企業向けセキュリティ設計
インストールや環境構築は一切不要で、スペースを開くだけで「Claude Code」「Codex CLI」がすぐに稼働します。スペース内の資料は実行環境へ自動的に組み込まれるため、速やかに作業を開始できます。また、ITコンサルタントのナレッジを凝縮した「Skills」がプリインストールされており、導入初日から高度な分析や資料作成が可能です。
成果物の管理面では、リッチプレビュー機能による確認や編集に加え、変更箇所を可視化するdiffビューと変更履歴を辿れるグラフビューを搭載しています。作成から確認や編集、変更管理までを一つの画面で完結できる設計です。
セキュリティ面では、AIコーディングエージェントの利用やファイル操作のすべてがDirbato管理のクラウド環境「Microsoft Azure」上で完結します。企業データやソースコードがAzure環境の外に出ることはなく、アクセス制御や権限管理、実行環境の分離・操作ログの取得など、機密性の高い業務にも対応できる統制機能を備えた構成です。
生成AIツール「NeuraBeat」の概要
「NeuraBeat」は、Dirbatoが自社で開発・運用するエンタープライズ向け生成AIツールです。複数の最新生成AIモデルをセキュアな環境下で一元的に利用できます。OpenAI「GPT」、Google「Gemini」、Anthropic「Claude」、xAI「Grok」など主要ベンダーの最新モデルを画面上で自由に切り替えて使える点も魅力です。
デフォルトでAzure提供の「model router」を採用しており、入力内容に応じて最適なモデルが自動的に選択されます。専門知識がなくても使いこなせる点が特徴です。
搭載機能は多岐にわたります。会議をリアルタイムに分析する会議ダッシュボード「JAM」、Web検索や調査レポートを自動生成する「Web Search / Deep Research」、資料や提案書を自動作成する「PowerPoint Agent」、複数のAIが同時に思考して回答を統合する独自機能「MAGI SYSTEM」などを備えています。入力データが生成AIの学習に利用されない形での運用やアクセスを許可された端末からのみ利用できる専用環境の提供により、機密情報を扱う業務でも安心して活用できました。
NeuraBeatを提供するDirbato会社概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社Dirbato |
| 所在地 | 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー32階 |
| 代表取締役社長 | 金山 泰英 |
| 設立 | 2018年10月 |
| 事業内容 | ITコンサルティング事業、テクノロジーを主軸とした事業 |
| URL | https://www.dirbato.co.jp/ |
trends編集部の一言
「AIコーディングエージェントは使いたいが、セキュリティが不安で踏み切れない」という声は、マーケティング業界でも耳にしてきました。業界全体としては、生成AIの活用においてガバナンスやセキュリティを重視する流れが強まっており、導入判断においてIT部門との調整コストが課題として広く語られています。業務データを外部に出さずブラウザ上で完結するという設計は、そうした文脈での導入検討の入口として機能しうる構造です。
マーケティングの現場でも、ツールの試験導入がセキュリティ審査で止まる場面は珍しくありませんでした。「環境構築なし・データはAzure内で完結」という条件は、そうした審査を通過しやすい提案になりうるのではないでしょうか。AIエージェントを「安全に使い始める入口」として位置づけた点は、同種サービスの展開動向としても注目しておく価値がある取り組みです。
References
- ^ PR TIMES. 「株式会社Dirbato、自社開発の生成AI「NeuraBeat」に新機能「NeuraBeat Studio」を追加 | 株式会社Dirbatoのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000183104.html, (参照 26-06-18).
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