テックタッチ株式会社は、野村不動産ホールディングス株式会社を含むグループ会社6社が「テックタッチ AI Hub」を導入したことを発表しました。
テックタッチ AI Hub導入の背景と野村不動産グループの課題
野村不動産グループは、デジタル変革によって企業の成長力を強化する「野村不動産グループDX宣言」を策定しています。事務作業の自動化により、従業員がより本質的な価値を生み出す「コア業務」に集中できる環境づくりを急務としていました。
経費精算業務では、法人カード利用率が90%を超え、電子化・申請の効率化を進めています。一方で、領収書ありの精算における入力や選択ミスが課題として残っていました。
「複数税率の経費が含まれている場合の明細化」や「適格事業者番号の有無の判断」など、社員が確認や判断、入力すべき項目が複数あります。従来の手法では、ミスによる差し戻しを防ぐことが困難でした。
テックタッチ AI Hubによる経費精算の複雑な判定業務への対応
「テックタッチ AI Hub」は、既存のシステムを改修することなく業務画面上に直接生成AIを実装し、複雑な判定業務をリアルタイムに実行できる点が採用の決め手となりました。主な特長は次の2点です。
- AI-OCRによるリアルタイム領収書解析と税区分・明細化の自動判定
- 各社のルールを反映したAIを既存業務フローへあと乗せで実装
添付された領収書の内容をAI-OCRが即座に解析し、適格事業者の判定や複数税率による明細化の有無をリアルタイムに自動判定します。各社の社内規程を反映したAIを業務画面上に直接埋め込む設計により、既存システムの改修なしで導入できる仕組みです。
今回の導入により、年間約17万件の領収書あり申請における申請ミスを未然に防ぎ、不備による差し戻し対応工数を最小化することによって、およそ4,000時間/年のオペレーション効率改善が期待されています。申請者・承認者双方の負担を大幅に軽減するとともに、従業員が意識することなく生成AIのメリットを実感できる環境の構築を目指す取り組みです。
AI活用の日常化を加速させていく方針です。
テックタッチ AI Hubに関する野村不動産ホールディングス株式会社 小原氏のコメント
野村不動産ホールディングス株式会社の小原氏は、インボイス制度への対応や経費精算業務の高度化を進める中で、従業員の負担をいかに軽減し生産性を高めるかが重要なテーマだったと述べています。特に領収書1枚から複数の税区分を判断し内容を明細化して入力する作業は、担当者にとって大きな負荷となっていました。
「テックタッチ AI Hub」については、従来の「Concur」の使い勝手を変えることなくAI-OCRを既存の業務フローに無理なく統合できる点に大きな魅力を感じていると小原氏は語っています。AIが領収書の内容を理解し税区分の判断や明細化を支援することによって、従業員が迷うことなく正確かつ効率的に処理を進めることが可能になるとの見解も示されました。
テックタッチ AI Hubの導入概要と開発元会社概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 導入サービス名 | テックタッチ AI Hub |
| 導入社 | 野村不動産ホールディングス株式会社を含むグループ会社6社 |
| 対象業務 | 経費精算システムにおける申請業務 |
| 期待効果 | およそ4,000時間/年のオペレーション効率改善 |
| 対象申請件数 | 年間約17万件(領収書あり申請) |
| 開発元 | テックタッチ株式会社 |
| 所在地 | 〒104-0061 東京都中央区銀座8丁目17-1 PMO銀座Ⅱ 5F・8F (総合受付 5F) |
| 代表取締役CEO | 井無田 仲 |
| 設立 | 2018年3月1日 |
| サービスURL | https://techtouch.jp/ai_hub/ |
trends編集部の一言
年間約17万件の申請に対しておよそ4,000時間/年の効率改善が期待される点は、業種を問わずインパクトのある数字です。マーケティングの現場でも、稟議書や経費申請でチェック項目が多いほど承認フローが止まりやすく、ルール変更のたびに現場が混乱する場面は珍しくありません。
業界全体としては、「既存システムを変えずにAIだけをあと乗せする」という設計モデルが、大手企業グループへの導入実績を通じて具体化しつつある流れが加速しています。DAP市場で売上高5年連続No.1を獲得し市場シェア52.4%を持つテックタッチ株式会社が、AI実装の切り口で大手不動産グループへの導入実績を積み上げた点は注目に値するのではないでしょうか。マーケティング業界の文脈に置き換えると、MAツールやCRMへのAI組み込みにおいても、システム刷新を前提としないあと乗せ型のアプローチが業界横断で広がる可能性があります。
References
- ^ PR TIMES. 「野村不動産、経費精算を生成AIで効率化。「テックタッチ AI Hub」で複数税区分・適格事業者番号の有無などの判定・明細化もAIがリアルタイムに実行。 | テックタッチ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000428.000048939.html, (参照 26-06-17).
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