合同会社AllNewは、2026年6月11日、複数のAIエージェントが自律連携する「Agentic AI」を活用した開発基盤「App Factory」により、iOSアプリ事業の市場調査から顧客対応までを一気通貫で自律運用しました。
「App Factory」が実現するAgentic AI自律運用の仕組み
「App Factory」は、市場調査や企画、研究・開発・テスト・App Store申請準備・販売・顧客対応の各工程を、専門性を持った複数のAIエージェントが役割分担して処理する自社運用基盤です。なお、一般公開はしていません。
2023年以降の生成AI普及により、ソースコードの自動生成は急速に一般化しました。しかしiOSアプリを事業として継続させるには、Apple社の規約準拠や実機テスト、ストア申請・マーケティング・顧客対応・継続改善まで、分断された工程を一貫性を保って回し続ける必要があります。AllNewは、こうした反復工程をAgentic AIでシームレスに接続し、人間が要所のみを承認する「Human-in-the-loop」型の運用サイクルを具現化しました。
世界の開発者の間では、AIにプロンプトを出して成果物を得る段階から、AIエージェントが自律的に回るループそのものを人間が設計・制御する段階への移行が進んでいます。このアプローチは「Loop Engineering」や「Harness Engineering」と呼ばれ、次世代のソフトウェア開発パラダイムとして注目を集めています。「App Factory」はこの考え方をiOSアプリ事業に適用した商用実践例です。
App Factoryのリリース実績と3つの承認ゲート
「App Factory」による開発実績として、すでに『WeightSnap』『GlucoSnap』をはじめとするiOSアプリ群がApp Storeで一般配信されています。直近にリリースした『AI服薬通知 - 処方箋リマインダー』(開発名:MedReminder)では、市場調査・企画から実装・テスト、法務文書やストア掲載素材の作成までの全工程を3日間で完了して審査提出に至りました。App Store公開までは7日間でした。
なお、配信中のアプリ群の背後では数十本規模の試作を重ねており、一定の品質を満たさないと判断したものはApp Storeへの申請段階で破棄または作り直しています。この方針は、Apple社が2026年6月のApp Store審査ガイドライン改定で明確化したスパム的・低品質アプリに関する規定と同じ潮流に沿うものとしています。
人間が関与する3つのゲートは次の通りです。
- ①起動ゲート:「こんなアプリがあったらいいな」という着想や開発方針をAIに伝え、Agentic AIが始動する
- ②リリース前ゲート:実機テスト・法務文書・プライバシーポリシー・ガイドライン準拠状況を人間の目でレビューし、提出・公開の最終判断を下す
- ③改善採否ゲート:「POIPOI-STUDIO」経由のユーザーの声をAIが分類・要約・実装候補化したレポートをもとに、Go/No-go/保留を人間が判断する
③でGoとなった要望は①起動ゲートへと還流し、事業が自律的に回り続ける循環構造を形成しています。
Agentic AIが担う範囲は広範です。ASO(アプリストア最適化)やApple Ads(旧Apple Search Ads)の予算内自律運用、フィードバックの分類・要約までをAIが処理します。人間は法務・プライバシー関連文書の確認、App Store審査への提出判断、リリース・公開の判断、予算枠の設定に集中します。
フィードバックサイト「POIPOI-STUDIO」正式公開の狙い
合同会社AllNewは、2026年6月11日、ユーザーからの改善要望や不具合報告、新規アプリアイデアを受け付ける専用フィードバックサイト「POIPOI-STUDIO」を正式公開しました。採用されたアイデアは、最短1週間ほどでApp Storeに並ぶ可能性があります。
「POIPOI-STUDIO」は単なる問い合わせ窓口ではなく、「App Factory」の自律運用サイクルを回すための「顧客の声の入力装置」として機能します。投稿された内容は、AIによる一次整理(分類・要約・重複確認)ののち、必ず運営者の確認を経て公開・開発へ回される多段チェック設計です。利用者は、自身が利用するアプリの改善状況や他ユーザーのアイデアを「公開ステータスボード」で確認できます。
代表社員の植野 正徳氏は、「『App Factory』は、市場調査・企画・実装・テストといった膨大な実務をAgentic AIに委ねることで、人間は『起動』『リリース前確認』『改善採否』という、人間ならではの"発想"と"判断"に集中できます。」と述べました。
POIPOI-STUDIOのサービス概要および会社概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | POIPOI-STUDIO(ポイポイスタジオ) |
| 内容 | AllNewが提供・開発するアプリへの改善要望・不具合報告・新規アプリ案の受付サイト |
| 主な機能 | フィードバック投稿/AIによる一次整理/運営レビュー/公開ステータスボード/Sign in with Appleによるスムーズな登録 |
| 対象 | AllNewが提供・開発するiOSアプリの利用者および利用検討者(日本国内在住の18歳以上) |
| 利用料 | 無料 |
| 正式公開日 | 2026年6月11日 |
| URL | https://apps.allnew.work/feedback/ |
| 会社名 | 合同会社AllNew(AllNew LLC.) |
| 代表者 | 代表社員 植野 正徳 |
| 設立 | 2018年8月27日 |
| 所在地 | 〒107-0052 東京都港区赤坂8-4-14 青山タワープレイス8F |
| 事業内容 | Agentic AIの実行プロセスにおける品質管理・プロセス制御に関する技術開発およびコンサルティング |
| Webサイト | https://www.allnew.work/ |
trends編集部の一言
「企画から審査提出まで3日間」という数字は、コンテンツ制作の現場でも思わず立ち止まらずにはいられないインパクトがあります。業界全体としては「作る速さ」より「世に出すまでの工程」がボトルネックになっている構造は共通しており、申請や確認、素材整備に要する時間が実装工程を上回るケースは珍しくありません。
3つの承認ゲートに人間の役割を絞った設計は、マーケティング業界の文脈に置き換えると「クリエイティブの最終承認と予算判断だけに集中する」形に近い運用モデルです。調査や制作、入稿・レポーティングをAIが担う構造は、業務プロセス全体の再設計を促す動きとして捉えられます。AIが「量産」ではなく「一定品質を満たしたものだけを出す」という運用方針を明示している点も、ブランドセーフティを重視するマーケティング現場における新たな選択肢として、業界全体での注目を集めそうです。
WWDC26での新技術を即座にApp Factoryへ反映するという今後の展開も含め、「Loop Engineering」というアプローチが他業種の業務設計にどう応用されていくか、注目しておく価値がある動向といえます。
References
- ^ PR TIMES. 「人間の仕事は「3つの承認」に集中。Agentic AIがiOSアプリ事業を自律運用——企画から審査提出まで3日、App Storeアプリ13本をリリース | 合同会社AllNewのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000060854.html, (参照 26-06-12).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
【Git】remote設定を変更する方法
【VBA】コメントアウトを設定する方法
マークダウンで改行する方法
【CSS】notで複数の件を除外する方法
x86とx64の違いを分かりやすく解説
GitLabとGitHubの違いを解説
パソコンのメモリの目安を用途別に選ぶ方法
Linuxで環境変数を確認する方法
CapsLockキーを解除する方法
UbuntuのIPアドレスを確認する方法
ITやプログラミングに関するニュース
AITORAがAI検索での競合比較を可視化、対策レポートをモニター価格月額10万円〜で提供
株式会社MIXIが「Romi(Lacatanモデル)」の選べる声を全4種類に拡大、キャラ変との組み合わせが広がる
藤枝市役所が国産LLM「Sarashina」活用の窓口AI実証事業で総務省採択、ソフトバンクと協定締結
Hanji株式会社がAIチューター「Knock」に赤入れ添削機能を追加、数十秒〜1分程度で大学入試レベルまで対応
KozotaiがAIネイティブ会計ソフト「KOZOTAI」を正式リリース、自然言語入力だけで仕訳から決算書まで一貫処理
NTT西日本株式会社が大阪・福岡に次世代AI対応型データセンターを新設、西日本のAIインフラ強化へ
パテント・インテグレーション株式会社が「サマリア」の弁理士法対応を強化、利用規約改訂と注意喚起機能を追加
アステリアキャンバスがAI業務プラットフォーム「Bakusoku.AI」を提供開始、最短3分で業務ソフトウェアを自動生成
合同会社DMM.comが「DMMキャラトーク」を提供開始、1,000以上のパターンのキャラクターと1対1でトーク
株式会社アスレバがゴリラセールスAI商談を正式リリース、顧客の検討熱度が高い瞬間にAIが商談化を自動化
