株式会社Jiteraは、AIコンテキストプラットフォーム「Jitera」が株式会社カプコンのWEBプロダクション室に導入されたことを発表しました。
株式会社カプコンが「Jitera」導入を決定した背景
株式会社カプコンのWEBプロダクション室では、システム開発業務において、複数の課題を抱えていました。担当者の入れ替わりや退職により、長期プロジェクトの開発経緯がブラックボックス化していたことが主な問題です。
インフラ領域では、担当者が変わるたびにノウハウが失われ、引き継ぎコストが高い状態が続いていました。また、各種AIツールをエンジニアが個人で利用しており、組織として課題を管理できていない点も問題でした。
「Jitera」の導入を決定した最大の決め手は、ソースコードとドキュメントを連携し、コンテキストとしてAIに引き継げる点です。既存のリポジトリやドキュメントをコンテキストとして読み込ませるだけで、現場の知識を踏まえた回答が得られます。
コードを書くことと次の担当者のために記録を残すことが、同じ作業の中で自然に完結する設計も評価されました。
運用開始から5年が経過したCAPCOM IDなどのシステムでは、「Jitera」を使ったリバースエンジニアリングによる仕様の可視化が効果を発揮しました。IaC(Infrastructure as Code)コードのAI解析・ドキュメント化により、インフラの引き継ぎコストの低減にも貢献しています。
ClaudeやChatGPTなど複数のAIモデルをひとつのプラットフォームで使い分けられる点も、用途に応じた柔軟な活用を後押ししました。
Jitera導入後の効果と今後の展望
導入後の変化について、カプコン WEBプロダクション室の担当者の方より次のコメントが寄せられています。
「コンポーネント単位のドキュメント化やテストの整備など、以前は『やった方がいいとわかっていてもできなかった』ことが実現できるようになりました。Jiteraを使う中で、自分が何をしたいのかを明確に言語化する必要が生まれ、チームとして課題を正確に言語化する力が育ってきていると感じています。」
今後、株式会社カプコンでは単純作業をAIに委譲し、人間がより高度な判断・設計業務に集中する体制を目指す方針です。
リアルタイムでのドキュメント共同編集やコンテキスト共有機能を活用したチーム全体への展開も検討しています。
AIコンテキストプラットフォーム「Jitera」の企業・機能概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社Jitera |
| 代表取締役 | 栁澤 直 |
| 所在地 | 東京都港区西新橋1丁目2-9 日比谷セントラルビル 14階 |
| サービス名 | AIコンテキストプラットフォーム「Jitera」 |
| カテゴリ | AIエージェント |
| 導入先 | 株式会社カプコン WEBプロダクション室 |
| 主な機能 | コンテキストベースのAI引き継ぎ リバースエンジニアリングによる仕様可視化 IaC(Infrastructure as Code)コードのAI解析・ドキュメント化 複数AIモデル(Claude・ChatGPT等)の使い分け対応 |
| 対象システム例 | 運用開始から5年が経過したCAPCOM IDなど |
trends編集部の一言
運用開始から5年が経過したシステムの暗黙知をAIに引き継ぐという取り組みは、開発現場に限らない課題の核心を突いています。マーケティングの現場でも、担当者が変わるたびに「なぜこのキャンペーン設計にしたのか」という経緯が失われ、後任が一から調査し直す場面は珍しくありません。
業界全体としては、属人化した知識を組織資産として構造化する必要性への認識が高まっており、AIをその媒介として活用する動きが広がりつつあります。「コードを書くことと記録を残すことが同じ作業で自然に完結する」という設計思想は、記録を別タスクとして捉えるのではなく日常業務の中に埋め込む発想であり、マーケティング業界の運用設計においても同様のアプローチが広がりつつある潮流と重なります。
ClaudeやChatGPTなど複数のAIモデルをひとつのプラットフォームで使い分けられる点も、AIツールの乱立に悩む企業にとって注目される要素です。個人任せのAI活用から組織的な活用体制への移行は、マーケティング業界を含む多くの業種で共通の課題として浮上しており、その解決を組織設計の観点から進める動きとして業界全体でも注目されています。
References
- ^ PR TIMES. 「株式会社カプコンがAIコンテキストプラットフォーム「Jitera」を導入 | 株式会社Jiteraのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000110428.html, (参照 26-06-09).
