GMO Flatt Security株式会社は、セキュリティAIエージェント「Takumi byGMO」に対して、Anthropic社の「Mythosクラスモデル」が一般公開され次第搭載する計画を発表しました。
Takumi byGMOにおけるMythosクラスモデル搭載計画の背景と概要
「Claude Mythos Preview」は、Anthropic社が2026年4月に発表した汎用AIモデルで、サイバーセキュリティ領域における高い性能が標榜されています。Project Glasswingに関連した実績として2.3万件の脆弱性発見実績が開示されており、金融庁や厚生労働省を含む政府機関からも、各重要機関に対して対応要請が出されている状況です。
2026年5月、Anthropic社は新モデル「Claude Opus 4.8」を発表するとともに、数週間内に「Mythosクラスモデル」を全ての顧客に提供すべく動いていることを公表しました。「Mythosクラスモデル」の一般解禁は、正しく活用されればサイバーセキュリティの底上げに寄与しうる一方、攻撃者による悪用が進む懸念もあります。GMO Flatt Security株式会社は、攻撃者による悪用に先んじて日本企業を守るためのアクションとして、今回の計画を発表しています。
Takumi byGMOへの搭載対象と各機能の方針
「Mythosクラスモデル」の一般公開後、Takumi byGMOの各種機能への組み込みを順次進める計画です。搭載対象となる主な機能は次の通りです。
- AIペネトレーションテスト機能(新機能):一般公開後、最大5営業日以内に搭載・提供開始
- AIセキュリティ診断・自動修正機能:現状水準のモデルでの提供を維持しつつ、特にビジネスロジックの検査および修正においてMythosクラスモデル利用を指定できるモードを追加
- 「Takumi Guard」・「Takumi Runner」機能:Threat Intelligence基盤に先行投入し、OSSパッケージマルウェアの発見精度・スピードを向上
なお、ベンチマークの範囲で「Mythosクラスモデル」が必要ではないと認められたタスクに対しては既存モデルを活用することによって、最小のコストで最大の検査性能を実現する方針となっています。
Takumi byGMOの新機能 AIペネトレーションテスト機能の詳細
「AIペネトレーションテスト機能」では、AIエージェントが脆弱性を探索した後、実際の悪用可能性をより深く調査します。悪用可能な脆弱性を組み合わせ、事前に定められたシナリオ・ゴール(機密情報の抜き出し、サービス停止など)が達成できるかをAIエージェントが検証する仕組みです。
「Claude Mythos Preview」モデルを先行利用したCloudflare社は、同モデルが脆弱性を複数組み合わせて悪用する能力に長けていると報告しています。GMO Flatt Security株式会社においても、既存のAnthropicモデル(Opus 4.8等)がこの点において、高い性能を有していることを自社ベンチマークで確認しており、「Mythosクラスモデル」でも同様の性能向上を期待しています。
既存の脆弱性診断機能が網羅的に漏れなく脆弱性を探すことに特化しているのに対し、「AIペネトレーションテスト機能」は実際の脆弱性の悪用可能性や事業に対するインパクトをあらゆる手を通して評価するものです。
同じ予算(トークン消費)であっても、複数の脆弱性を組み合わせた深い検証、またはハイエンドモデルのクリエイティビティを活かした検証が可能です。
Takumi byGMOおよび同社エンジニア向けサービスの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | GMO Flatt Security株式会社 |
| 代表取締役社長 | 井手 康貴氏 |
| 所在地 | 東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー |
| 資本金 | 4億3042万円(資本準備金含む) |
| サービス名 | Takumi byGMO(セキュリティAIエージェント) |
| 新機能 | AIペネトレーションテスト機能 |
| 搭載予定モデル | Mythosクラスモデル(一般公開後、順次搭載) |
| 同社エンジニア向けサービス | Shisho Cloud byGMO(クラウドの継続的な診断ツール)/ KENRO byGMO(クラウド型セキュアコーディング学習プラットフォーム) |
| 持株会社(グループ経営機能) | GMOインターネットグループ株式会社(資本金:50億円) |
trends編集部の一言
「Mythosクラスモデル」の一般公開前に搭載計画と新機能を先行発表するという動き自体が、セキュリティ業界の時間軸の速さを象徴したと言えるでしょう。マーケティングの現場でも生成AIの活用が急速に進んでいますが、ツールが高度化するほど「攻める側も守る側も同じ武器を持つ」という構図は、業界を問わず共通の課題として、浮き彫りになってきました。
2.3万件という脆弱性発見実績の開示に加え、金融庁や厚生労働省からの対応要請という事実は、フロンティアAIがセキュリティ領域において単なる効率化ツールの次元を超えた存在であることを示すものです。「最大5営業日以内に搭載・提供開始」という対応速度にも、攻撃者のスピードに追いつくことへの切実さが見えます。マーケティング業界の文脈に置き換えると、AIツール導入における「悪用リスクへの対応速度」を重視する動きが、業界全体の標準として、定着しつつあります。
References
- ^ PR TIMES. 「Takumi 「Mythosクラスモデル」一般公開後の搭載計画および新機能「AIペネトレーションテスト機能」を発表 | GMO Flatt Security株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000072.000027502.html, (参照 26-06-03).
