NRIセキュアテクノロジーズ株式会社は、「フロンティアAI対応プロアクティブ脆弱性診断」の提供を開始しました。
フロンティアAI対応プロアクティブ脆弱性診断が対応する脅威環境
米国Anthropic社は2026年4月7日、脆弱性を発見するフロンティアAIモデル「Claude Mythos Preview」を発表しました。主要OSやブラウザ、OSS(オープンソースソフトウェア)において、これまで見逃されていた不具合も含め、多数のゼロデイ脆弱性を発見したと公表されています。
フロンティアAIモデルの登場により、脆弱性の発見や解析、検証が自動化され、サイバー攻撃のスピードが大きく変わる見通しです。防御側においても、悪用される前の段階で脆弱性を把握し、迅速に対応策を講じる取り組みがますます重要になっています。
フロンティアAI対応プロアクティブ脆弱性診断の主な特長
本サービスの特長は以下の2点です。
- 再現検証に基づく高い脆弱性検出能力
- 独自シグネチャの提供と対応策の提示
1点目について、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社は2026年5月、Mythosが発見したとされる代表的な脆弱性を対象に検証を実施しました。一般に利用可能なフロンティアAIと独自のハーネスを用いて再現検証を行い、Mythosと同等のレベルで未公表の脆弱性を検出できることを確認しました。
独自開発したハーネスを使用することによって、高い検出能力を発揮できるとされています。
2点目について、検出した未公表の脆弱性に対し、修正プログラムが公開・適用されるまでの空白期間を埋めるため、侵入防御システム(IPS)やWebアプリケーションファイアウォール(WAF)などで利用可能なNRIセキュア独自のシグネチャを含む対策案の提示が可能です。
脆弱性の概要・想定される悪用経路・運用上の留意点を報告書にまとめました。これにより、迅速な対策の実行を支援する体制が整いました。
診断の流れとして、まず専門家がソースコードおよびOSSのSBOM(Software Bill of Materials)情報をもとに、診断範囲を精査します。危険度の高い脆弱性が検出された場合には、応急処置としてNRIセキュアテクノロジーズ株式会社が作成した独自シグネチャが提供されます。
フロンティアAI対応プロアクティブ脆弱性診断の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | NRIセキュアテクノロジーズ株式会社(本社:東京都千代田区) |
| 代表取締役社長 | 池田泰徳氏 |
| サービス名 | フロンティアAI対応プロアクティブ脆弱性診断 |
| 対象 | 外部公開サーバ・基幹システム・ソフトウェア製品(ファームウェア、組込みソフトウェア) |
| 主な機能 | 未公表の脆弱性検出・独自シグネチャ提供・対応策の提示 |
| 活用技術 | フロンティアAI・NRIセキュア独自ハーネス(診断時にSBOM情報を利用) |
| 対応セキュリティ機器 | IPS(侵入防御システム)・WAF(Webアプリケーションファイアウォール) |
Anthropic Japan合同会社 代表執行役社長の東條 英俊氏は、今回のサービス提供開始について次のようにコメントしました。「AIの能力が高まるほど、その力を防御側の安全確保に役立てることの重要性は増していきます」と述べたうえで、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社がAIセキュリティのガイドライン策定や書籍執筆を通じて知見を重ねてきた企業であることに触れ、「Anthropic JapanとしてNRIグループとのパートナーシップをより一層深めてまいります」と表明しました。
trends編集部の一言
「Mythosと同等のレベルで脆弱性を検出できることを確認した」という再現検証の結果は、インパクトのある開示です。セキュリティ業界全体としては、防御側のAI活用競争が加速しており、「攻撃側がAIを使うなら、防御側もAIで先手を打つ」という発想が業界横断で広がりつつあります。
修正プログラムが出るまでの「空白期間」をシグネチャで埋める仕組みは、実務的な視点として注目されます。マーケティング業界の文脈に置き換えると、ツールの脆弱性発覚から対策完了までのタイムラグは業界横断で語られてきた課題です。
そのギャップを診断フローとシグネチャ提供で構造的に埋めるアプローチは、業界全体の対応モデルとしても示唆を含む取り組みではないでしょうか。フロンティアAIを活用したプロアクティブ診断という領域が今後どう広がるか、業界の動向として引き続き注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「NRIセキュア、フロンティアAIモデルに対応したプロアクティブな脆弱性診断サービスを提供開始 | NRIセキュアテクノロジーズ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000203.000052432.html, (参照 26-06-25).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
