株式会社PHONE APPLIは2026年6月30日、「PHONE APPLI MCP」のプレビュー版を公開しました。
PHONE APPLI MCPによる人的資本データ活用の仕組み
同社が提供するコミュニケーションポータル「PHONE APPLI PEOPLE」(以下、PA PEOPLE)には、電話帳や部署情報、プロフィール情報といった企業独自の「人的資本データ」が蓄積されています。「PHONE APPLI MCP」は、これらの情報をAIが直接活用できる形にすることによって、検索操作に依存しない新しい情報活用体験を提供してきました。
PA PEOPLEのMCP対応により、Microsoft 365 Copilot などのAIエージェントと連携することによって、ユーザーは検索操作やAPI仕様を意識することなく、自然言語で「目的の人を探す」できます。これにより、担当者の特定から会議設定、メール文案作成など、一連の業務が効率化されたと言えるでしょう。
背景には、MCP(Model Context Protocol)がAIエージェントと企業内データを安全に連携させる共通規格として、注目されている状況があります。一方で、企業内では「適切な担当者を探す」ために画面を開き、条件検索を行い、複数の情報を確認する必要があり、多くの時間が費やされてきました。PA PEOPLEに蓄積された情報をAIエージェントが直接参照し、「誰に相談するべきか」を判断できる基盤として、同技術は開発されました。
PHONE APPLI MCPプレビュー版の主な特徴
「PHONE APPLI MCP」は、PA PEOPLEに蓄積された社内電話帳や部署情報、プロフィール情報などの人的資本データを、AIエージェントが直接参照・活用できるようにする技術です。現時点のプレビュー版では、こうした情報の読み取り機能を提供しています。これにより、「条件検索で人を探す」のではなく、「誰とどのように協働すべきか」という関係性の設計そのものをAIが支援できるようになりました。
主な特徴は次の3点です。
- 人的資本データから協働相手を提案
- Microsoft 365 Copilot 等との連携を前提とした利用環境
- 複数の業務システムとの連携による業務支援の高度化
例えば「新規事業開発の相談に適任なメンバーを教えて」といった依頼に対し、AIエージェントが適切な人物を特定し、その後の業務まで支援します。ユーザーは、自然言語で依頼するだけでPA PEOPLEに蓄積された人や組織の情報へアクセスできます。また、MCPおよびAIエージェントの仕様に準拠した設計により、企業内データへのアクセス制御や取り扱いに配慮した利用が可能です。
PHONE APPLI MCPの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社PHONE APPLI |
| 技術名称 | PHONE APPLI MCP |
| 連携基盤 | PHONE APPLI PEOPLE(PA PEOPLE) |
| 連携先AIエージェント | Microsoft 365 Copilot 等 |
| 公開日 | 2026年6月30日(プレビュー版) |
| 顧客提供開始予定 | 2026年7月中旬頃 |
| 代表取締役社長 | 大林 春彦氏 |
| 設立 | 2008年1月 |
| 資本金 | 398,365,710円 |
trends編集部の一言
「誰に相談すればよいのか」を探すだけで多くの時間が費やされているという課題は、業界を問わず共通する悩みではないでしょうか。マーケティング業界の文脈に置き換えると、施策の相談先や専門知識を持つ担当者を探す工程は業界横断で発生してきたボトルネックです。検索ではなく自然言語で協働相手を提案してもらえる仕組みは、業務領域を超えた応用可能性を示す事例と読み取れます。
マーケティング業界全体としては、部署や担当領域をまたいだ連携が成果を左右する場面が多く、ナレッジが個人や部署に分散しやすいという構造的な課題が指摘されてきました。人的資本データをAIエージェントが直接活用し、関係性の設計そのものを支援するアプローチは、組織内のナレッジ活用を業界全体で見直す動きの一例と捉えられます。
日本マイクロソフト株式会社からのエンドースメントが付与されている点も特徴的です。Microsoft 365 Copilot との連携を前提とした設計は、AIエージェントの普及が進むなかで企業の情報基盤がどう変わっていくかを示す、業界動向の一つとして注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「「誰と協働するか」をAIが提案、PHONE APPLIがCopilot時代の協働基盤を公開 | 株式会社PHONE APPLIのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000312.000017441.html, (参照 26-07-01).
