株式会社Sapeetは、野村不動産ソリューションズ株式会社の法人営業本部に対し、「AIブリーフィング」を開発・提供しました。
野村不動産ソリューションズが抱えていた法人営業における商談準備の課題と背景
法人営業の商談では、相手企業の財務状況や事業戦略を事前に分析し、仮説提案を整理することが一般的です。しかし、膨大なデータから法人の好不調や不動産状況を正確に把握し、今後の見通しを立てるには、多くの時間と高度なスキルが求められます。
野村不動産ソリューションズでは、取引先訪問前の企業調査・仮説立案に、営業担当者1人当たり年間150時間程度の時間を費やしていました。経験や年次を問わず、組織全体で均質なリサーチを実現することは難しい状況です。情報収集に時間を取られて提案戦略の検討に十分な時間が取れないことも、重要なテーマとなっていました。
AIブリーフィングの主な特徴
「AIブリーフィング」は、商談フローの前工程である「リサーチ・分析」と「仮説構築」を担い、営業担当者のリソースを提案設計以降の高付加価値業務へとシフトさせます。主な特徴は、以下の3点です。
- 野村不動産ソリューションズ独自のCRE提案ノウハウと意思決定ロジックをAIに実装
- 思考プロセスに基づく企業分析と提案示唆の自動生成
- リサーチ・分析業務時間を97%削減し戦略構想に集中できる環境を整備
単なる生成AIによる情報処理の自動化ではなく、ベテラン営業の企業分析観点や意思決定基準をAIに実装している点が特徴です。思考プロセスが組織内で共有されることで、社内コミュニケーションの円滑化にもつながります。実際に活用する営業担当者からは、「ここ数年で最も利用価値がある」「ブリーフィングにかかっていた作業が短縮でき、その分を仮説の深掘りに回せる」といった声が寄せられました。
野村不動産ソリューションズ 常務執行役員 原田真治氏は、「本AIブリーフィングは、そのばらつきを補い、論理性と網羅性を担保しながら、効率と提案品質の両立を実現できる点に大きな意義を感じています」とコメントしています。
AIブリーフィングおよびSAPEET AX Solution概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供元 | 株式会社Sapeet |
| ツール名 | AIブリーフィング |
| 導入先 | 野村不動産ソリューションズ株式会社 法人営業本部 |
| 対象人数 | 約150名 |
| 業務削減効果 | リサーチ・分析業務時間97%削減、年間150時間程度の業務を効率化 |
| サービス区分 | SAPEET AX Solution |
| 対象業務 | 企業不動産(CRE)提案における商談準備・企業分析・仮説構築 |
| 会社所在地 | 東京都港区芝五丁目13番18号 いちご三田ビル8階 |
| 上場市場 | 東京証券取引所 グロース(証券コード:269A) |
| サービスURL | https://solution.sapeet.com/ |
trends編集部の一言
年間150時間程度を企業調査・仮説立案に費やしていた業務が、リサーチ・分析業務時間の97%削減という数値で解消された事実は、業種を超えたインパクトです。業界全体としては、「情報収集で時間を使い切り、肝心の提案設計に手が回らない」という構造的な課題を多くの営業組織が抱えており、この取り組みはその典型的な解決アプローチと言えます。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、競合調査やターゲット企業の分析に時間を取られ、肝心のメッセージ設計が後回しになるという構造は共通した課題です。「ベテランの暗黙知をAIに実装し、組織全体で均質に使えるようにする」という設計思想は、属人化した知見の標準化という業界横断的なテーマを象徴する動きとして注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「Sapeet、野村不動産ソリューションズの営業150名の商談準備をAIで再設計 | 株式会社Sapeetのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000110.000026498.html, (参照 26-06-24).
