佐川印刷株式会社は、株式会社学宝社からの開発要請を受け、学校教師の業務負担軽減を目的としたAIシステムを開発しました。
佐川印刷のAIシステム開発の背景
近年、学校現場では教師の授業以外の業務負担が増加しています。特にテスト等の採点やその管理、所見文の作成には多くの時間と労力が必要です。こうした状況は教師の働き方改革の妨げとなっており、教育の質の向上にも影響を及ぼしてきました。
学宝社が提供している教師用WEBサービス「Teさぽ」上で動作する本システムは、デジタル採点システムの結果を採点結果管理システム「まなポス」で一元管理し、CSVデータとして、出力するところから始まります。そのデータをAI成績診断システムで整形したうえで生成AIに入力し、問題情報と組み合わせて生徒ごとの苦手分野や成績傾向を分析します。最終的に、個別コメントを自動生成して、教師用資料として成績表や保護者面談に活用できる仕組みです。
佐川印刷のAIシステム開発体制と期待される効果
開発体制では、システム全体を佐川印刷DPP事業部が担当しました。AIのプロンプト(指示書)設計については、教育現場に近しい知識が必要なことから、学宝社が担当しています。両社の強みを活かすことで、現場のニーズに即したシステムを実現しました。
本システムによって、期待される効果は次の3点です。
- 教師の採点・コメント作成にかかる時間を大幅に削減
- 保護者面談時に具体的かつ分かりやすい資料を提供
- 業務負担の軽減による教育の質向上への寄与
両社は今後も連携を強化し、教師の業務負担軽減や教育の質向上といった社会課題の解決に取り組む方針です。持続可能な社会の実現への貢献を目指しています。
佐川印刷のAIシステム概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発企業 | 佐川印刷株式会社(京都府向日市) |
| 代表者 | 岡 伸夫氏 |
| 開発要請元 | 株式会社学宝社(愛知県名古屋市) |
| 開発担当 | 佐川印刷DPP事業部(システム全体)/株式会社学宝社(AIプロンプト設計) |
| 対象サービス | 教師用WEBサービス「Teさぽ」上で動作 |
| 主な機能 | 採点結果の一元管理(まなポス)、AI成績診断、個別コメント自動生成 |
| 活用場面 | 成績表作成、保護者面談用資料の作成 |
trends編集部の一言
テスト採点の管理から所見文の作成まで、教師が授業外に割いてきた業務の多さは、マーケティングの現場でも似た構造が見られます。定型業務がAIで処理できるようになると、人がすべき本来の業務に集中できる時間が生まれました。業界全体として、AIによる定型業務の自動化は「効率化」だけではなく「業務の質そのものの再定義」を促す動きとして、広がりつつあります。
注目したいのは、システム全体の開発を印刷会社の佐川印刷DPP事業部が担い、AIのプロンプト設計を教育現場に知見のある学宝社が担うという分業体制です。技術と領域知識を持ち寄る開発モデルは、教育に限らず様々な業種のDXにおいて今後のスタンダードとなる傾向が強まっています。
References
- ^ PR TIMES. 「学校教師の業務負担を大幅軽減するAIシステムを開発 | 佐川印刷株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000173985.html, (参照 26-06-15).
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