株式会社イルグルムは、施策の「企画意図」を推定・学習する技術について、特許(特許第7853683号)を取得しました。
組織の知見として継続的に蓄積するこの技術の登録日は2026年4月21日で、発明の名称は「情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム」です。本技術は、同社が提供するマーケティングやキャンペーン、マネジメントを統合したプラットフォーム「AD EBiS Campaign Manager」の「AI企画推定」機能のコアテクノロジーとして、すでに活用されています。
株式会社イルグルムがマーケティング知見の属人化課題を背景に特許技術を開発
多くの企業では広告成果や売上データといった定量データは蓄積されています。一方で、「その施策がどのような仮説や意図のもとで企画されたのか」という背景情報は十分に残されていません。
担当者の異動や退職によって知見が失われ、成功や失敗の学習が組織に蓄積されないという課題が、多くの企業に存在しています。
株式会社イルグルムは、「正しく計測する」ことを支援する広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」を提供してきました。AI時代においては、成果を可視化したうえで、その背景にある意思決定や学びまでを組織全体で共有・再利用できる状態を実現することが重要であると同社は考えています。
担当者の異動や退職による知見の喪失を防ぎ、組織的な学習を実現したいという同社の考えが、今回の技術開発の背景にあります。
AD EBiS Campaign Managerに搭載された特許技術の仕組みと3つのユーザーメリット
今回取得した特許技術は、マーケティング施策の成果情報と、広告クリエイティブやランディングページなどの情報をAIが解析し、その背景にある企画情報を推定する技術です。本技術が提供するメリットは、以下の3点です。
- 広告クリエイティブやLPのURLから企画意図(ターゲット・訴求・仮説)を自動推定
- 推定された企画情報を施策成果と紐付け、組織ノウハウとして継続的に学習・蓄積
- IR情報・競合情報・業界情報等の外部データも活用した高度なコンテキスト解析
「どのような企画が、どのような成果につながったのか」を組織として継続的に学習できる環境を提供することによって、属人的なマーケティング運用から組織的な学習プロセスへの進化を目指しています。
単なる広告分析を超えた高度なマーケティング知識の蓄積を支援します。
株式会社イルグルムとAD EBiS Campaign Managerの会社概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社イルグルム(YRGLM Inc.) |
| 代表者 | 代表取締役 岩田 進氏 |
| 本社所在地 | 大阪府大阪市北区梅田2-2-22 ハービスENTオフィスタワー8F |
| 設立 | 2001年6月4日 |
| 事業内容 | マーケティングAI事業、コマースAI事業 |
| 特許番号 | 特許第7853683号 |
| 特許登録日 | 2026年4月21日 |
| 発明の名称 | 情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム |
| 関連サービス① | アドエビス(広告効果測定プラットフォーム) |
| 関連サービス② | AD EBiS Campaign Manager(マーケティングやキャンペーン、マネジメントを統合したプラットフォーム) |
| 直近業績 | 2026年9月期第2四半期:上期営業利益が前年比4.0倍 |
| 公式サイト | https://www.yrglm.co.jp/ |
trends編集部の一言
「施策の成果データは残っているが、なぜその企画を立てたのかが引き継げない」という課題は、マーケティングの現場でも非常に身近な問題です。マーケティング業界全体としては、担当者の交代に伴い施策の背景や企画意図が曖昧になるケースが散見されており、企画意図の自動推定・蓄積という発想が持つ意義は大きいと言えます。
生成AIを活用した業務効率化が進む中で、「作業を速くする」だけではなく「組織の学習サイクルを回す」ことに焦点を当てた技術が登場してきました。マーケティング業界全体としては、属人化した知見管理をAIで補完し組織的な学習基盤を整備する流れが強まっており、株式会社イルグルムの今後の展開は、マーケティングテクノロジー市場の動向を占う上でも注目の動きと言えそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「イルグルム、AIがマーケティング施策の「意図」を読み解く新特許を取得 ~ 広告やLPから自動で企画情報を推定・学習し、組織の資産に変える次世代テクノロジーを開発 ~ | 株式会社イルグルムのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000469.000009812.html, (参照 26-06-05).
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