オールイン株式会社は2026年6月3日、生成AIを主軸とした企業向け映像制作スタジオ「ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ)」の本格始動を発表しました。
ALLIN STUDIOが迫る早期離職問題と従来型ブランディングの限界
厚生労働省の調査によれば、新卒入社3年以内の離職率は3割を超える水準(33.8%)で推移してきました。特にGW明けから6月にかけては早期離職の山場を迎えており、1人離職するたびに失われる採用・育成コストは企業経営における無視できない損失です。
背景には、求人広告や従来型の企業映像では伝えきれない「企業の人格」と、入社後の現実とのギャップが横たわっています。ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ)が掲げる「1企業1映画」は、すべての企業が内に宿す物語を一篇の映画として、描き出す哲学です。広告でもPRでもなく「作品」として、企業ブランドを再定義することによって、求職者の感情と記憶に深く刻み、入社後のギャップを最小化することを目指します。
ALLIN STUDIO全編生成AI制作のパイロットフィルム2作を公開
ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ)は本格始動に先立ち、パイロット作品として、全編生成AIで制作した映画『Cinema Continues』を公開しました。Runway Gen-3、Kling、ChatGPT Images 2.0、nano bananaなどの最新AIツールを駆使し、監督・脚本は佐近圭太郎氏が務めています。リュミエールの『工場の出口』からトーキー、色彩、ヌーヴェルヴァーグ、そしてAIによる映像生成まで——映画史130年の軌跡(リュミエールから数えると131年)を動画生成AIで捉え直した91秒作品です。
第二のパイロット作品として、短編『AI俳優オーディション』も公開しています。問いかける監督役は実写、応答する俳優はAIによる生成という構造で、人間とAIが同じ画面で対峙します。演じることと感じることの境界を問う対話劇として、生成AIを「人間とは何か」を映し出す鏡として用いた試みです。
パイロット作品の視聴リンクは以下の通りです。
- 『Cinema Continues』:https://vimeo.com/1197277702
- 『AI俳優オーディション』:https://youtu.be/98OW1QZsbSg
ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ)は生成AIを「コスト削減の手段」ではなく、「物語表現の可能性を拡張する道具」として、位置付けています。AI映像クリエイターへの報酬は実写商業映像と同水準を基準に設計され、生成クレジット費用は原則スタジオ側が負担します。
ALLIN STUDIOの異色タッグが構築する制作エコシステム
HR経営の視点と映画監督としての作家性という一見交わらない二つの視点が結びつくことで、ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ)は独自の制作エコシステムを実現しました。クライアントとの折衝や要件整理、修正対応はスタジオ側で完結し、クリエイターは作品制作に集中できる体制です。商業案件としての安定性とクリエイターとしての作家性を両立させる、業界において、前例の少ない試みとなっています。
スタジオが掲げる3つの方針は以下の通りです。
- 表現の先入観をなくす:実写にもAIにも偏らず物語が最も活きる形を模索
- 企業イメージの先入観をなくす:その企業にしかない物語を描く
- クリエイターの先入観をなくす:好奇心と実験精神を持った仲間とともに創る
今後は、企業の採用やPR、ブランディング映像の受託制作を主軸に、AIと実写の2カテゴリでパートナークリエイターを継続的に募集します。オリジナル映画制作も並行して継続し、海外映画祭への出品も視野に、企業ブランディング映画を世界へ届けるスタジオを目指しています。
ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ)概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| スタジオ名 | ALLIN STUDIO(オールイン・スタジオ) |
| 運営会社 | オールイン株式会社 |
| 所在地 | 東京都 |
| 代表取締役 | 前田優一氏 |
| 事業部長 | 佐近圭太郎氏 |
| カテゴリ | 企業向け映像制作スタジオ |
| 本格始動発表 | 2026年6月3日 |
| パイロットフィルム | 『Cinema Continues』『AI俳優オーディション』 |
| 支援実績 | 累計500社超(採用戦略・ブランディング) |
trends編集部の一言
新卒入社3年以内の離職率が33.8%という数字は、採用ブランディングの設計課題として、業界全体が向き合わざるを得ない問題です。採用市場全体としては、求人情報や従来型映像では伝わりにくい「企業の人格」を可視化するニーズが強まっており、「広告ではなく作品として企業ブランドを再定義する」というアプローチは、その流れに応える動きと捉えられます。
生成AIを表現拡張の道具として位置付け、クレジット費用をスタジオ側が負担する設計は、個人クリエイターが直面している経済的制約への具体的な応答です。映画文法とHR戦略を融合したアプローチは、今後の採用市場におけるブランディングの新たな選択肢として、注目される動向といえます。
References
- ^ PR TIMES. 「生成AIが主軸の映画スタジオ「ALLIN STUDIO」が始動! | オールイン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000039444.html, (参照 26-06-05).
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