株式会社インフォマティクスは、自治体向け公開型GIS「GC Navi(ジーシー ナビ)」において、独自開発の生成AIチャット機能をオプションとして、提供開始しました。
GC Naviが提供する自治体向けチャット機能の背景
近年、行政分野においても生成AI活用への期待が高まっています。一方で、多くの自治体では電話やメールによる住民からの問い合わせ対応に伴う業務負荷が課題となっていました。特に公共施設、ごみ収集、都市計画情報など、場所に関する問い合わせは多岐にわたります。
住民が適切なタイミングで情報へ迅速にアクセスできる仕組みづくりが求められていました。株式会社インフォマティクスは、40年以上にわたって培ってきたGIS(地理情報システム)の技術と最新の生成AIを融合させ、完全自社開発によるAIチャット機能を構築しました。
GC Naviの生成AIチャット機能における主な特長
本機能は、従来のメニュー選択やフリーワード検索とは異なり、自然な会話形式の質問を理解して関連情報を提示します。主な機能のポイントは以下の通りです。
- 地図連動型レスポンス:テキスト回答と同時に該当箇所を地図上に表示
- 自治体の最新GISデータに基づいた信頼性の高い回答生成
- 24時間365日の情報提供支援による開庁時間外の問い合わせ対応の自動化
- 会話形式による誰でも使いやすい検索体験の実現
「最寄りの避難所を教えて」「粗大ごみの持ち込み場所はどこ?」といった質問に対し、テキスト回答と地図表示を同時に提供します。自治体が公開している最新のGISデータに基づいて回答を生成するため、信頼性の高い案内が可能です。
GC Navi導入による自治体・住民それぞれへのメリット
自治体側にとっては、問い合わせへの自動対応により電話・窓口対応業務の効率化が期待できます。24時間365日の情報提供を支援することによって、開庁時間外の問い合わせも自動化でき、住民満足度の向上につながりました。
住民側は、会話形式で検索できるため必要な情報へ素早くたどり着けます。質問内容に応じた結果が地図上に表示されるため、目的地や対象施設の位置を直感的に把握することも可能です。本機能は、まずGC Navi向けに提供を開始し、今後はその他の製品にも実装を進める予定です。
GC Naviのサービス概要とインフォマティクスの企業情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | GC Navi(ジーシー ナビ) |
| カテゴリ | 自治体向け公開型GIS(地理情報システム) |
| 新機能 | 生成AIチャット機能(オプション提供) |
| 対応内容 | 防災・公共施設案内・福祉・教育・医療など公共データの地図可視化・公開 |
| 導入自治体数 | 全国38自治体(2026年6月現在) |
| 導入先の例 | 静岡県・和歌山県・川崎市・名古屋市・前橋市・甲府市・奈良市 など |
| 提供条件 | GC Navi新規導入またはシステム更新時に提供 |
| 開発元 | 株式会社インフォマティクス(川崎市) |
| 代表 | 齊藤大地氏 |
| 設立 | 1981年 |
trends編集部の一言
全国38自治体(2026年6月現在)に導入済みというGC Naviが、生成AIチャット機能を加えた点は注目に値します。「最寄りの避難所は?」という問いに地図で答えるという設計は、マーケティング業界でも関心の高い「会話型UIと情報可視化の組み合わせ」を、実務レベルで実装した事例として捉えられます。業界全体として、チャットUIとデータ可視化を組み合わせた情報提供の形は今後広がっていくのではないでしょうか。
「情報はどこかにあるのに、たどり着くまでが大変」という検索体験の課題は、自治体の住民サービスに限らず、社内情報検索や顧客向けFAQでも根強く残っているテーマです。GISという専門領域に40年以上蓄積されたデータ資産と生成AIを掛け合わせたこのアプローチは、マーケティング業界の文脈に置き換えると、コンテンツや情報資産の活用手法として業界全体の動向としても注目される取り組みです。
References
- ^ PR TIMES. 「「最寄りの避難所は?」にAIが地図で回答。独自開発の生成AIチャット機能をオプション提供 | 株式会社インフォマティクスのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000101.000034332.html, (参照 26-06-03).
