シフトプラス株式会社は、2026年5月29日、自治体向け生成AIシステム「自治体AI zevo」において、「Claude Opus 4.8」を新たに利用可能なAIモデルとして追加しました。
自治体AI zevoにClaude Opus 4.8を追加
「自治体AI zevo」は、シフトプラス株式会社が都城市と共同開発した生成AIシステムです。ChatGPT、Claude、GeminiなどをLGWAN環境で活用できる仕組みを提供しています。今回のアップデートにより、同システムで選択できるAIモデルの選択肢がさらに広がりました。
Claude Opus 4.8のナレッジカットオフは2026年1月で、コンテキストウィンドウは入力1M、出力128Kに対応しています。リージョンは日本です。
なお自治体AI zevoでは、既存モデルと表記ルールを統一するため、「Claude 4.8 Opus」と表記しています。デフォルトでは利用禁止となっており、使用には組織管理者による利用許可設定が必要です。
自治体AI zevoに追加されたClaude Opus 4.8の3つの特徴
今回追加されたClaude Opus 4.8には、業務利用における信頼性を高める改善が加えられています。主な特徴は次の3点です。
- 誠実さの向上(不確実な場面での不確実さを明示)
- 安全性の向上(欺瞞や悪用への協力といった望ましくない振る舞いが低減)
- 拡張思考の効率化(質問の複雑さに応じて思考の深度を自動調整)
誠実さの改善では、十分な根拠がないまま「作業が完了した」と結論を急ぐ傾向が抑えられました。作業に不確実な部分がある場合には、その不確実さを明確に示すようになっています。安全性については、開発元によるリリース前の評価において、「利用者の判断を尊重し最善の利益のために行動する」といった社会的に望ましい特性の項目で、これまでで最も高い水準に達したと報告されました。
拡張思考の効率化では、モデル自身が質問の複雑さを判断し、思考の要否と深度を自動で決定します。簡単な質問では思考を省いて即座に回答し、複雑な考察が必要な質問ではじっくりと時間をかけて検討します。この自動判断機能により、内容に応じて無駄な待ち時間を抑えながら、必要な場面ではじっくり検討した回答が得られるようになりました。
自治体AI zevoの付帯サービスと連携機能
「自治体AI zevo」を契約した場合、付帯サービスとしてビジネスチャットツール「LGTalk」のアカウントを職員数分利用できます。LGTalkは、ファイル無害化などセキュリティを重視したチャットツールで、チャット上から直接自治体AI zevoを利用することが可能です。10アカウントまで利用可能なトライアルも提供しています。
また、LGWAN専用音声認識AI文字起こしツール「eRex」との連携にも対応しています。「eRex」についても1ヶ月間の無償トライアルを実施しました。
自治体AI zevoのClaude Opus 4.8追加概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | シフトプラス株式会社(本社:大阪府大阪市西区) |
| 代表取締役 | 中尾 裕也氏 |
| 設立 | 2006年12月 |
| 対象サービス | 自治体AI zevo(生成AIシステム) |
| 追加モデル | Claude Opus 4.8(自治体AI zevo内表記:Claude 4.8 Opus) |
| 提供開始日 | 2026年5月29日 |
| 追加費用 | なし |
| コンテキストウィンドウ | 入力:1M出力:128K |
| ナレッジカットオフ | 2026年1月 |
| リージョン | 日本 |
| 連携ツール | LGTalk(ビジネスチャット)、eRex(音声認識AI文字起こし) |
| 導入自治体数 | 520以上(LedgHOME<レジホーム>システム導入、2025年8月末時点) |
trends編集部の一言
「入力1M・出力128K」というコンテキストウィンドウのサイズは、自治体業務で扱う大量の文書や条例テキストをそのまま処理できる規模です。自治体実務の現場では、膨大な過去資料や議事録、条例テキストの確認に多大な時間が費やされており、業界全体として「コンテキストの長さが実務の制約になる」という課題感は共通しています。
今回のアップデートで注目されるのは、誠実さの改善が「答えを出さない勇気」という方向性で実装されている点です。根拠が不十分なときに不確実さを明示する設計は、誤情報リスクを減らしたい組織にとって生成AI導入の心理的なハードルを下げる要素です。行政DXの文脈に置き換えると、正確性が特に求められる公務・法務領域においても、同様の設計思想を持つモデルへの需要が高まるものとみられます。
References
- ^ PR TIMES. 「【自治体AI zevo】Claude Opus 4.8 が本日2026年5月29日(金曜日)より利用可能に!新たな日本リージョンのClaude系の生成AIモデルを追加! | シフトプラス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000204.000056138.html, (参照 26-06-01).
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