株式会社THAは、福岡県大野城市に本社を置く建築会社・株式会社オカショー専用の企業オリジナルAIチャットサービス「AI社長」を開発し、「AI岡田社長」を導入しました。
建築会社株式会社オカショーが抱える組織課題と「AI社長」導入の背景
注文住宅や店舗・オフィスの企画設計、施工、リフォーム、非住宅建築などを手掛ける株式会社オカショーは、「自分たちで組織をつくっていく」という考えを大切にしてきました。従業員一人ひとりが主体的に行動できる組織文化の構築に取り組む中、組織拡大を見据えた「従業員が自ら考えて動ける組織づくり」を重要テーマとして掲げています。
一方で、社長に直接聞きづらい状況や判断に迷った際の相談先が限られること、指示待ち型になりやすいといった課題も抱えていました。株式会社オカショーでは、これらの課題解決と自律的な組織づくりを目指し、「AI岡田社長」の導入を決定しました。気軽に相談できる環境づくりと経営者視点の共有、「考える社員」の育成を目指す取り組みです。
岡田淳伸氏は導入の経緯について、次のように述べています。「組織が一定の規模になってきた中で、私自身が一人ひとりと深く向き合う時間がどうしても限られてきた。社長に直接聞きづらい、ちょっとしたことを相談したい、そういう場面は日々あると思っていて、そんなときにいつでも気軽に相談できる存在をつくりたいと考えた」とのことです。
「AI社長」の主な機能と設計における特徴
「AI社長」は、RAG技術による社内知識の検索・活用と、徹底的なヒアリングで言語化された企業の価値観を統合することによって、その会社にしかできない深みのある回答を実現する二層構造を採用しています。
LINEなどのチャットツール上で利用でき、24時間365日、従業員からの相談や質問に対応可能です。
「AI岡田社長」の主な機能は以下の通りです。
- 顧客対応・現場判断の相談に経営者視点でアドバイス
- 「なぜその判断をするのか」という背景まで共有
- 就業規則や社内ルールをリアルタイムで確認
- 「あなたはどう考える?」と問い返す思考力育成の対話設計
- 社員との対話を通じた継続的なアップデートと成長
「あなたはどう考える?」と問い返す対話設計により、従業員自身の思考力を引き出します。
また、社員からの相談内容を通じて組織課題や必要な情報を把握し、継続的にアップデートすることによって、より実践的なAIへと進化していく仕組みになっています。
AI社長のサービス概要と株式会社オカショーの企業情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | AI社長(AI岡田社長) |
| 開発元 | 株式会社THA |
| 導入先 | 株式会社オカショー |
| 導入先所在地 | 福岡県大野城市 |
| 導入先代表者 | 岡田淳伸氏 |
| 対応時間 | 24時間365日 |
| 利用プラットフォーム | LINE等のチャットツール |
| 主要技術 | RAG技術 |
| THA代表取締役 | 西山朝子氏 |
| THA所在地 | 東京都新宿区 |
| サービス提供開始 | 2023年8月 |
trends編集部の一言
「社長に直接聞きづらい」という課題は、建築業界に限った話ではありません。マーケティングの現場でも、上長の判断軸が浸透しないまま現場が動き、後から方向修正が必要になるケースは少なくありません。経営者の価値観や判断基準を24時間アクセスできる形で言語化・蓄積するというアプローチは、業界を問わず注目に値します。
特に興味深いのは、答えを一方的に提示するのではなく「あなたはどう考える?」と問い返す対話設計です。単なる業務効率化にとどまらず思考力育成を意識したこうした設計は、AIの活用方針として一つの方向性を示しています。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、理念や判断基準の言語化をAIで組織に浸透させる試みは同種サービスでも広がりを見せており、組織マネジメントにおける注目の動向といえます。
References
- ^ PR TIMES. 「「指示待ち」から脱却へ――福岡の建築会社オカショーが“自律型組織”を育てるAI社長を導入 | 株式会社THAのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000074.000139335.html, (参照 26-05-30).
