ワンダフルフライ株式会社は、AIによる自動プログラム生成サービス「AI FreeCode Service」において、設計書からわずか15分で約68万ステップのコードを生成可能な技術を提供していることを発表しました。
AI FreeCode Serviceが対応するシステム開発課題とAI活用の背景
企業のDX推進が進む中で、システム開発の重要性は高まり続けています。一方で、現場では「エンジニアが足りず着手できない」「外注費・人件費が膨らみ、投資判断が難しくなる」といった状況が常態化してきました。
要件変更のたびに設計・実装の手戻りが発生し、完成までに数ヶ月〜1年以上かかる間にビジネス環境が変化してしまうケースも少なくありません。特に、数十万〜数百万ステップ規模のシステム開発では、複数人のエンジニアが長期間関わる必要があり、開発は「人と時間に大きく依存するもの」という前提が常識化していました。
こうした背景を踏まえ、「やりたいことはあるが開発できない」「開発している間に機会を逃す」という課題を抱える企業に向けて、「AI FreeCode Service」が提供されています。
AI FreeCode Serviceによる15分・68万ステップ生成の仕組みと開発効率の転換
「AI FreeCode Service」では、Excel等の設計書をもとにAIがシステム全体を解析します。従来の開発との工数差を示す指標として、エンジニア1人あたりの生産性は1日200〜500ステップ程度とされています。約150人月規模の開発リソースと数ヶ月〜年単位の開発期間を要する規模のシステムを、ほぼリアルタイムに近いスピードで生成できる点が特徴です。
一括生成の対象は、画面や業務ロジック、データベース、帳票にわたるシステム全体です。サービスの主な特長は、以下の3点です。
- Excel設計書をベースにシステム全体を構造的に一括生成
- 最適化された生成エンジンによる整合性を保った高速生成
- 生成後そのまま利用可能で追加開発・カスタマイズにも対応
これらの特長により、開発工数の大幅削減と開発期間の短縮が見込めます。PoC・試作開発の高速化や開発リソース不足の解消、設計書ベースによる内製化促進といった効果も期待されています。
AI FreeCode ServiceとVibe Codingの違いと企業向け業務システムへの適用
近年、自然言語でAIに指示しながらコードを生成する「Vibe Coding」のように、アイデアを素早く形にする開発手法が広がりつつあります。こうした手法は、試作開発や小規模なアプリ作成、PoCにおいて有効です。
一方で、企業の業務システム開発では、画面や業務ロジック、データベース、帳票、権限、運用・保守性など、システム全体の整合性を考慮する必要があります。感覚的な指示をもとに試作を進める「Vibe Coding」とは異なり、「AI FreeCode Service」は、設計書を基準に生成するため、仕様の根拠を明確にしながら保守・改修しやすいシステム構築を支援します。
3つのアプローチの主な違いは、以下の通りです。
- 従来のコーディング:エンジニアが設計・実装を手作業で実施、品質重視だが開発速度は遅め
- Vibe Coding:自然言語で指示しながら開発、PoC・試作・小規模アプリ向け
- AI FreeCode Service:設計書をもとにAIがシステム全体を生成、企業向け業務システムに対応
「AI FreeCode Service」はAIコーディングの考え方を、企業向けの業務システム開発に発展させた「設計書ベースの自動プログラム生成サービス」として位置づけられています。同種サービスとの差別化ポイントとして、設計書起点という生成軸が明確に整理されている点が特徴的です。
AI FreeCode Serviceの今後の展望と開発基盤構想
ワンダフルフライ株式会社では、「AI FreeCode Service」を中核に、AIによるシステム開発のさらなる高度化と適用領域の拡大を推進しています。設計書からの自動生成にとどまらず、既存システムの解析から設計書化(ワンダーロボリバース)、そして新システムの自動生成までを一貫して実現する開発基盤の構築を目指しています。
この開発基盤の構築により、「既存システムの構造や処理内容の可視化」「設計情報として整理・標準化」「そのまま新たなシステムとして再構築」といった、従来分断されていた工程が一体化されます。解析から設計書化・自動生成をシームレスにつなぐ開発プロセスの実現が、同社の中長期的な目標です。
ブラックボックス化したシステムの可視化や属人化した開発・運用の解消、継続的な改修・拡張の容易化を可能とし、企業のDX推進をより現実的かつ持続的なものへと進化させることが目標です。
AI FreeCode Service サービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | AI FreeCode Service |
| 提供元 | ワンダフルフライ株式会社 |
| 所在地 | 東京都中央区日本橋小伝馬町4-2 VORT日本橋本町7F |
| 代表者 | 代表取締役 平田 雅子氏 |
| 生成速度 | 15分で約68万ステップ |
| 従来の開発規模比較 | 約150人月規模・数ヶ月〜年単位の開発期間が必要 |
| 入力方式 | Excel等の設計書・定義情報 |
| 生成対象 | 画面や業務ロジック、データベース、帳票などシステム全体 |
| 対応規模 | 数十万〜数百万ステップ規模 |
| 関連サービス | ProSales・LogWatch・SFアパレル在庫管理システム・ワンダーロボリバース |
| 公式サイト | https://www.wonderfulfly.com |
trends編集部の一言
15分で約68万ステップという数値は、一般的なエンジニア1人あたりの生産性が1日200〜500ステップ程度であることを踏まえると、約150人月規模の作業量に相当します。業界全体としては、エンジニア不足と開発コストの増大が深刻な経営課題となっており、このアプローチはその構造的な解決策として注目される動きです。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、施策立案から実行までのリードタイムの長さは業界横断で語られてきた課題です。設計書を入力すればシステム全体が生成される仕組みは、非エンジニア部門による内製化の動きを後押しする可能性を秘めています。「Vibe Coding」との境界線が設計書起点という軸で整理されたことで、企業向け業務システム開発におけるAI選定の基準が具体化されたと言えます。
References
- ^ PR TIMES. 「「AI FreeCode Service™」15分で68万ステップ生成、AIが開発を加速させる時代へーVibe Codingとの違いとは | ワンダフルフライ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000159668.html, (参照 26-05-30).
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