日本経済新聞社は2026年4月8日、企業・業界分析の情報プラットフォーム「日経バリューサーチ」の新機能として、対話型AI新機能「AIリサーチ」の提供を開始しました。
日経独自データを基盤とした「AIリサーチ」の主な機能
「AIリサーチ」は、「日経バリューサーチ」に長年蓄積された検索データベース内の情報を生成AIが読み込み、調べたいトピックスを瞬時に要約・整理する機能です。すべての回答に出典が明記され、引用元の記事やデータも直接参照できるため、事実確認(裏取り)の工数を大幅に削減できます。
条件や期間を変えながら情報を確認・比較できる点も、検索データベースならではの特長です。追加質問による深掘りにも対応しており、対話を重ねながら調査テーマを掘り下げていけます。
新機能の主な特長は次の3点です。
- 日経各紙の記事や65,000件以上の経済・業界統計データを基盤とした高い信頼性
- 生成AIによる即時の要約・整理と出典元への即座アクセスによるリサーチ体験
- 対話的な深掘りによる調査分析業務の属人化防止と再現性の確保
「A社、B社、C社の財務指標比較」のように質問をするだけで、専門知識の有無を問わず誰もが同水準のアウトプットを生成できます。「日経バリューサーチ」内のデータベースで分析を完結できるため、調査分析業務の属人化を防ぎ、再現性を維持できます。
AIリサーチと「日経バリューサーチ」の今後の展望
日本経済新聞社は「探す時間を、考える時間に変える」というビジョンのもと、取り扱うデータの拡充やAI機能の高度化を継続していく方針です。戦略策定に携わる方が単純作業から解放され、「示唆出し」や「戦略立案・検討」に集中できる環境を整えることで、企業の経営判断・意思決定スピードと質の向上に寄与することを目指しています。
「日経バリューサーチ」は、日経各紙の記事や日経独自の業界分析レポート、公的・統計データ、有価証券報告書などの企業開示情報を基盤としています。国内外1,200万社超をカバーする企業データを収録したデータプラットフォームであり、公開情報が少ない非上場やスタートアップ企業のファイナンス情報なども網羅的に収録されています。
日経バリューサーチ「AIリサーチ」機能の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 日本経済新聞社 |
| 代表取締役社長 | 飯田展久氏 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区 |
| 対象サービス | 日経バリューサーチ |
| 新機能名称 | AIリサーチ |
| 提供開始日 | 2026年4月8日 |
| データ基盤 | 日経各紙の記事・65,000件以上の経済・業界統計データ等 |
| カバー企業数 | 国内外1,200万社超 |
| 機能紹介サイト | https://nvs.nikkei.co.jp/ai-research/ |
| 紹介動画 | https://youtu.be/l6nfv47RYBM |
trends編集部の一言
65,000件以上の経済・業界統計データを基盤に回答を生成し、すべての出典を明記するという設計は、業界を問わずインパクトがあります。BtoB向け生成AIサービスでは、一次情報ソースを限定してAIを動かすアプローチが増えてきました。汎用LLMの「根拠が見えない」という課題への対応策として、業界全体の関心が高まっているのは確かです。
汎用的な生成AIでは、情報の根拠が不透明という課題は業界全体として共通の悩みでした。日経という一次情報ソースに限定してAIを動かすアプローチは、「AIに任せられる範囲」を明確にした設計として注目されます。マーケティング業界の文脈に置き換えると、信頼できるデータソースと生成AIを組み合わせた調査ツールへの需要は今後も拡大が見込まれ、業界全体の情報収集プロセス転換を示す動きと捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「日経の情報を基盤とした対話型AI新機能「日経バリューサーチ」で提供開始 | 株式会社 日本経済新聞社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000642.000011115.html, (参照 26-05-27).
