VideoTouch株式会社は、コンタクトセンター業務に特化したAIロールプレイングサービス「AIロープレ」を、株式会社JALカードのコミュニケーター研修に導入したことを発表しました。
AIロープレ導入前に株式会社JALカードが抱えていたコミュニケーター育成の課題
株式会社JALカードでは、クレジットカードやマイレージに関する幅広い業務知識を持つコミュニケーターを育成するために、相応の教育リソースが必要でした。教育担当者と採用人数のバランスが片寄ることがあり、ロープレの相手役不足が慢性的な課題となっていました。
受講者は、ロープレの順番待ちを自習やペアワークで補うしかなく、実践機会が十分に確保できない状況が続いていました。対人ロープレでは担当者によってフィードバックの重点や抜け漏れが生じるケースもあり、品質評価の均質化も求められていました。
株式会社JALカードでは、こうした課題を背景にAIを活用した効率的な教育体制の構築を目指し、「AIロープレ」の導入に至りました。
「AIロープレ」の導入でロープレの実践機会を拡大
株式会社JALカードのコミュニケーター研修では、座学やロープレ、OJTを繰り返す4段階の育成プログラムを実施しています。「AIロープレ」の導入により、教育担当者や相手役がいない時間帯でも受講者が自律的にロープレを実施できる環境が整いました。
実施本数は、対人10本・AI10本の計20本へと増加し、全受講者に同一シナリオ・同一評価項目でフィードバックを行える体制が構築されています。
「AIロープレ」の導入がもたらした主な効果は、以下の通りです。
- 受講者1人あたりのロープレ実施本数が約2倍に増加
- 待機時間を実践の場として有効活用
- 担当者による評価のばらつきを解消
- AIを活用した復職者研修で教育リソースを最適化
対人ロープレでは緊張のあまり本来のスキルを発揮しきれない受講者も少なくありませんでした。AIが相手だと心理的ハードルが下がり、繰り返しチャレンジしやすい環境が生まれています。
受講者からは「トレーナーの方よりは緊張せず、同期とやるよりは本番に近い環境でロープレができた」との声も寄せられています。
VideoTouch株式会社と株式会社JALカードの概要
| 項目 | VideoTouch株式会社 | 株式会社JALカード |
|---|---|---|
| 所在地 | 東京都渋谷区渋谷1丁目15-12 LAIDOUT SHIBUYA 202号室 | 東京都品川区東品川2-4-11 野村不動産天王洲ビル |
| 代表者 | 代表取締役CEO 上坂 優太氏 | 代表取締役社長 西畑 智博氏 |
| サービス | 人とAIの顧客対応品質を統合管理するAIプラットフォーム | ー |
| URL | https://videotouch.co.jp/ | https://jalcard.jal.co.jp/profile/ |
trends編集部の一言
受講者1人あたりのロープレ実施本数が約2倍になったという数値は、育成効率の改善を端的に示す結果です。業界全体としては、教育担当者の数と採用ペースが噛み合わないという構造的な課題は、コンタクトセンターに限らず多くの現場で共通しています。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、新規メンバーへのトレーニングリソース不足という課題は業界横断で語られてきたテーマであり、AIが自律的な練習環境を補完する設計は、同種サービスの導入検討が進む背景にある業界課題を象徴する動きと捉えられます。
「トレーナーより緊張せず、同期よりは本番に近い」という受講者の声は、「AIロープレ」が持つ独自のポジションをよく表しています。心理的安全性と実践的な負荷のバランスを取れる学習環境は、従来の対人研修では設計が難しい領域です。段階的な活用が広がりつつある動向として注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「JALカード、VideoTouch提供の「AIロープレ」でロープレ実施本数が約2倍に。量と質を両立した育成を実現 | VideoTouch株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000016270.html, (参照 26-05-21).
