株式会社ファンリードは、自社開発の生成AI活用ナレッジマネジメントシステム「STiV(スティーブ)」が、OTC医薬品「ムヒ」シリーズで知られる株式会社池田模範堂の信頼性保証部にて採用・本格稼働したことを発表しました。
STiV導入前に株式会社池田模範堂が抱えていた品質保証領域の課題
株式会社池田模範堂では、長年蓄積された膨大な紙資料や複数システムに分散した情報の検索性が課題となっていました。加えて、ベテラン社員の記憶に頼った業務の属人化も深刻な問題でした。
品質保証・薬事領域においては、過去のイベント情報やレギュレーション情報の迅速な参照が不可欠です。情報のデジタル化と一元管理が急務となっていたことが、今回の「STiV(スティーブ)」導入の背景にあります。
STiV導入による具体的な成果
「STiV(スティーブ)」の導入によって、株式会社池田模範堂の信頼性保証部では複数の成果が生まれました。主な改善点は以下の3点です。
- 分散情報の一元管理による調査業務の効率化
- OCR活用で報告書作成時間を半分(1時間から30分程度)に短縮
- 生成AIによる「なぜなぜ分析」素案作成の試験的活用
OCR機能は、工場現場での手書き文書を即座にテキスト化し、報告書作成における読み取りと素案作成の工数を大幅に削減しました。
また、逸脱報告書を基にした「なぜなぜ分析」への生成AI活用は試験的な取り組みとして進められており、人間だけでは気づきにくい多角的な分析を視野に活用しています。
株式会社池田模範堂 信頼性保証部 品質保証グループは、PoC段階からの伴走支援を高く評価しています。コメントでは、「紙と電子データが混在する環境でも一元的に情報を活用できるようになった」「既存システムとの連携など、当社の要望に対しPoC段階から伴走支援いただけた点を高く評価している」と述べています。
今後は社内ハッカソンなどを通じてAI活用をさらに全社へ広げていく方針です。
STiVと株式会社ファンリードの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| システム名 | STiV(スティーブ) |
| カテゴリ | 生成AI活用ナレッジマネジメントシステム |
| 導入企業 | 株式会社池田模範堂 信頼性保証部 |
| 主な成果 | 業務時間50%削減(報告書作成:1時間から30分程度) |
| 活用機能 | OCR・生成AIによるなぜなぜ分析素案作成 |
| 開発・提供元 | 株式会社ファンリード |
| 代表 | 小林 慶一 |
| 本社 | 東京都豊島区西池袋一丁目11番1号 メトロポリタンプラザビル15階 |
| 設立 | 2013年3月26日 |
| 資本金 | 80,000千円 |
| 従業員数 | 単体:219名(うちエンジニア182名)、連結:385名(2025年4月1日時点) |
| 親会社 | 太陽ホールディングス株式会社(ソルダーレジスト世界シェアNo.1※) |
※「2024年エレクトロニクス先端材料の現状と将来展望」株式会社富士キメラ総研調べ
STiV(スティーブ)の詳細はこちらtrends編集部の一言
報告書作成時間が「1時間から30分程度」に半減したという数値は、業種を問わず実感しやすいインパクトです。業界全体としては、製造業・製薬業のDX支援においてOCRと生成AIを組み合わせた運用が、一つの現実解として浮上してきた流れと読み取れます。
マーケティングの現場でも、過去の施策資料や分析レポートが複数のシステムに分散して検索に手間がかかる状況は珍しくありません。「紙と電子データが混在する環境でも一元的に情報を活用できる」という設計は製薬業界固有の話にとどまらず、情報の属人化に悩む組織全般に示唆を持ちます。
PoC段階から伴走支援を行う体制が、導入支援の重要な差別化要因になりつつあります。
References
- ^ PR TIMES. 「「ムヒ」発売100周年の池田模範堂、生成AI活用ナレッジマネジメントシステム「STiV(スティーブ)」を導入 | 株式会社ファンリードのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000166378.html, (参照 26-05-21).
