【時間がない人向け】記事の3行要約
- GPT BuilderがMicrosoft 365 Copilot Proで廃止される
- 2024年7月10日からGPTの作成が不可能になり、既存のGPTとデータが削除される
- コンシューマー向けCopilotの拡張性戦略を見直し、企業シナリオに注力するため
Microsoft 365 Copilot ProでGPT Builderのサポートが終了
Microsoft社は2024年7月10日より、GPT Builderの新規作成を停止する。さらに同日から7月14日にかけて、ユーザーおよびMicrosoftが作成した全てのGPTとそれに関連するデータを削除する方針だ。[1]
この決定は同社がコンシューマー向けCopilotの拡張性戦略を見直してコアプロダクトの体験に注力する一方で、開発者向け機会へのコミットメントを維持するためのものだ。GPTへの取り組みは商用および企業シナリオにシフトし、コンシューマー向けCopilotでのGPT開発は中止される。
ユーザーがカスタムインストラクションを保存したい場合は、GPTを編集モードで開いて設定タブに移動してインストラクションをコピーし、参考用に別の場所に保存する必要がある。Copilot GPT Builderで収集されたCopilot Proサブスクライバーのデータは削除される予定だ。
Copilot GPT Builderで収集されたデータはすべて削除へ
Copilot GPT Builderで収集されたCopilot Proサブスクライバーのデータは全て削除されることになった。Microsoftがユーザーデータを処理する方法の詳細については、プライバシーステートメントを参照することが推奨される。
ユーザーが作成したCopilot GPTも削除対象となり、今後アクセスすることはできなくなる。GPT Builderのサポート終了によってカスタムGPTの利用は不可能になるため、必要なデータのバックアップ取得が必要だ。
Microsoftは企業シナリオや開発者向け機会へのコミットメントは維持するとのことで、GPTへの取り組みは商用および企業領域にシフトしていくものと見られる。ユーザーおよび開発者はこの変更の影響を見極めつつ、適切な対応を取る必要があるだろう。
trends編集部「K」の一言
Microsoft 365 Copilot ProにおけるGPT Builderの廃止は、同社のAI戦略の転換点となる出来事だ。一般ユーザー向けの拡張性よりも企業シナリオでのAI活用に注力する方針は、市場の需要と将来性を見据えた判断であると言えるだろう。一方でユーザーが作成したGPTデータの削除は、AIシステムの継続性や再現性の観点から課題を残すことになる。
AI開発プラットフォームを提供する企業はユーザーのデータ資産を尊重し、移行や継承の選択肢を用意することが求められる。クラウドサービスの便利さと引き換えに一企業へ依存するのリスクを負うことのないよう、オープンなデータ形式やAPIの採用が望まれる。
Copilotに代表されるAIアシスタントは、生産性向上と創造性支援の強力なツールとなる可能性を秘めている。しかしその実現には技術的な進化だけでなく、ユーザーとの共創関係の構築が不可欠だ。MicrosoftのGPT Builder廃止の決定は、AIプラットフォームのあり方を問い直す契機となるかもしれない。開発者とユーザーのフィードバックに耳を傾け、柔軟かつ持続可能なエコシステムを育てていくことがAIの真の価値を引き出すカギとなるだろう。
GPT Builderに代わる新たなAIプラットフォームやツールが登場することにも期待したい。より自由度が高くユーザーのニーズに合わせてカスタマイズできる環境が整備されれば、AIの民主化が進みイノベーションの芽も広がるだろう。
References
- ^ Microsoft Support. 「GPT Builder is being retired - Microsoft Support」. https://support.microsoft.com/en-us/topic/gpt-builder-is-being-retired-d1de6c3a-4c7a-4bcd-98ff-2f65f3d23cd1, (参照 24-06-13).
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