【時間がない人向け】記事の3行要約
- Microsoft TeamsにAI生成背景機能「Decorate your background」を追加
- テーマに合わせて部屋を美しく飾り付けたり整理したりした背景を自動生成できる
- 背景が実際の部屋と一致するため違和感なく自然な映像体験を提供
Microsoft TeamsがAIで仮想背景を美しく装飾する新機能を追加
Microsoft Teamsは2024年1月にリリースされたTeams Premiumにて、AI生成背景機能「Decorate your background」を導入した。この機能はユーザーの実際の背景を撮影し、指定されたテーマに合わせて美しく装飾したり整理したりした背景画像をAIで生成するものだ。[1]
装飾のテーマには部屋を整理整頓する「Clean up」、豪華で伝統的な装飾を施す「Fancy」、植物やグリーンを追加する「Greenhouse」、お祝いムードを演出する「Celebration」などがある。また「Surprise me」を選ぶと、2Dアニメーション、水中、Minecraftスタイル、宇宙船などバラエティ豊かなスタイルが毎回ランダムに提供される。
特筆すべきは、生成された背景が実際のユーザー環境の色合いや明るさ、オブジェクトの角度などを反映しているため、既存の仮想背景のように違和感が生じにくいという点だ。まるでユーザーがその場にいるかのような自然な映像体験が可能になる。
AIによる仮想背景生成の仕組みと安全性へのこだわり
「Decorate your background」の背景生成プロセスは、まずユーザーと背景のスクリーンショットをクラウドに送信し、ユーザーを切り抜いて背景画像を補完する。次に選択されたテーマに対応するテキスト指示とともにこの画像をAI画像生成サービスに渡し、装飾された背景画像を生成する。
生成された画像は職場での使用に適切かつ安全であるかをチェックしてからユーザーのマシンに送られる。ユーザーの画像はクラウドに保存されることはなく、背景置換以外の目的で使用されることもない。
Teams Premiumユーザーは、次回のミーティングで「Decorate your background」を試してみるのもよいだろう。2024年6月30日までは30%オフの月額7米ドルで利用可能。没入感のある仮想背景で、ミーティングをより楽しく印象的なものにできるはずだ。
trends編集部「K」の一言
「Decorate your background」は、AIによる画像生成技術を仮想背景に応用した興味深い事例だと言える。実際の部屋の雰囲気を反映しつつ、指定したテーマに沿って背景を美しく装飾できるという点が画期的であり、没入感のあるコミュニケーション体験の実現に貢献するだろう。画像生成AI特有の違和感や不自然さを軽減する工夫も見られる。
一方で、ユーザーの背景画像がクラウドに送信されるという点では、プライバシーへの配慮が欠かせない。Microsoft側は画像が背景置換以外に使われることはないと説明しているが、データの取り扱いについては今後も注視していく必要がある。また、AIによる背景生成がどこまでユーザーの期待通りの品質を実現できるのかも気になるところだ。
AIを活用した新機能の登場は、オンラインコミュニケーションツールの進化と多様化を示す一つの例だと考えられる。リアルとバーチャルの融合、表現の拡張、ユーザビリティの向上など、様々な可能性を秘めている。他のツールやサービスでもAIの応用が進むことで、よりリッチで没入感のあるコミュニケーション環境が整っていくことを期待したい。
一方で、AIのブラックボックス性や説明可能性、プライバシーリスク、生成物の品質担保など、克服すべき課題も数多く残されている。これらに真摯に向き合い、技術的・倫理的な対策を講じていくことが、AIを活用したサービスの健全な発展には不可欠と言えるだろう。マイクロソフトを含むIT企業には、イノベーションと責任のバランスを取りつつユーザー目線でサービスを磨き上げていくことを求めたい。
References
- ^ Microsoft Teams Blog. 「 Decorate your background – How generative AI backgrounds work, and why you might want to use them - Microsoft Community Hub 」. https://techcommunity.microsoft.com/t5/microsoft-teams-blog/decorate-your-background-how-generative-ai-backgrounds-work-and/ba-p/4132806, (参照 24-05-09).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
- 【ノーコード自動化AIツール】Difyの使い方|チャットボットの作り方や料金形態も紹介
- AI搭載のスマートグラス「Ray-Ban Meta」がアメリカで大人気らしい
- 【Open AIが支援】AI搭載ヒューマノイドロボット「Figure 01」が人間に近づいている
- DXとSXの違いは?双方の意味や具体例も併せて解説
- 画像やテキストから動画を作れる「PixVerse」使い方。料金形態や商用利用の有無についても解説