INCLUSIVE Holdings株式会社は2026年4月16日、北海道斜里町の知床エリアにおいて、山岳捜索サービス「ココヘリ」発信機の無料貸与を開始すると発表しました。
「ココヘリ」発信機の貸与で知床の観光安全対策を強化
知床は世界自然遺産に登録された国内有数の自然地域であり、多くの来訪者が登山や自然散策に訪れます。その一方で、世界有数の高密度でヒグマが生息する地域でもあり、ヒグマの活動時期と観光シーズンが重なることから、来訪者に対する安全対策が重要視されています。
INCLUSIVE Holdingsは2026年1月より、AUTHENTIC JAPANと共同で、LPWA通信網を活用した知床半島の主要観光エリアでの安全DX化を推進しています。今回の取り組みでは、北海道斜里町および公益財団法人知床財団が実施するクマ対策用スプレーの貸与とあわせて、「ココヘリ」発信機を無料で提供し、万一の際の早期捜索につなげます。
知床での「ココヘリ」運用の注目ポイント
「ココヘリ」は、国内唯一の会員制民間ヘリ捜索サービスです。利用者が携行する専用発信機の電波を、「ヘリ」や「ドローン」が直接捉えることによって、携帯電話の通信圏外でも位置の特定が可能となっています。
- 貸与品はココヘリ発信機(GPSモデル)
- 利用料金は無料
- 3拠点でクマ対策用スプレーと一体的に運用
- 道の駅しゃりでは発信機のみを貸し出し
従来の目視捜索に比べ、捜索時間を大幅に短縮し、生存率の向上に貢献するサービスとして、現在の会員数は全国17万人を超えています。3拠点ではクマ対策用スプレーと「ココヘリ」発信機を一体的に運用し、来訪者に安全装備の携行を促す仕組みです。
「ココヘリ」発信機貸与の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開始日 | 2026年4月20日(月)予定 |
| 貸与拠点 | 知床自然センターなど4拠点 |
| 貸与品 | ココヘリ発信機(GPSモデル) |
| 利用料金 | 無料 |
| 運営主体 | INCLUSIVE Holdings、AUTHENTIC JAPAN |
| 活用事業 | 総務省 地域社会DX推進パッケージ事業 |
trends編集部の一言
自分自身が業務で地方自治体向けの観光施策をリサーチする機会があり、観光地での安全対策は集客とセットで語られるべきテーマだと実感していました。「ココヘリ」発信機をクマ対策用スプレーとセットで無料貸与するという運用設計は、来訪者が追加コストなく安全装備を手にできる点で、現場のオペレーションとして受け入れられやすいと感じます。
観光DXというと予約システムやデータ分析の話題が中心になりがちですが、LPWA通信網と測位衛星技術を組み合わせて通信圏外でも捜索精度を高めるアプローチは、「安全」という切り口でのDX事例として参考になります。地域の観光振興に携わる自治体担当者やDMOの方にとって、総務省の補助事業スキームも含めた事業設計の具体例として、検討材料になるのではないでしょうか。
References
- ^ PR TIMES. 「知床でクマ対策の観光安全DXを開始 | INCLUSIVE Holdings株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000152.000017155.html, (参照 26-04-17).
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