Vercelは2026年7月9日、Metaが提供するマルチモーダル推論モデル「Muse Spark 1.1」を、同社のAI Gatewayで利用できるようにしたと発表しました。100万トークンのコンテキストと、複数の形式の入力への対応が特徴です。
Muse Spark 1.1のAI Gateway提供 3行まとめ
今回の発表の要点を、先に3点へ整理します。
- VercelがMetaの「Muse Spark 1.1」をAI Gatewayで利用可能に
- 100万トークン対応でテキストや画像・音声など複数の入力を処理
- モデルID指定で利用でき、AI Gatewayの上乗せ料金なし
本記事は公表時点の情報にもとづきます。仕様や提供状況、料金は変わる可能性があります。
導入や利用を判断する際は、各自の責任で公式情報の最新の内容をご確認ください。
設定変更やアップデートを行う場合は、必ず事前にバックアップを取得し、検証環境で確認したうえで実施してください。
Muse Spark 1.1が扱う入力とコンテキスト長
Muse Spark 1.1は、テキストに加えて画像や動画も扱えるマルチモーダル(複数の形式の情報を1つのモデルで扱えること)推論モデルです。100万トークンという広いコンテキストウィンドウ(一度に処理できる文章量の上限)を備えます。
受け取れる入力は、公式発表で次の5種類が示されています。長いコンテキストや複数の形式の入力を扱える点が特徴です。
- テキスト
- 画像
- 動画
- 音声
Muse Spark 1.1のエージェントとしての機能
Muse Spark 1.1は、エージェント(ツールやサービスを呼び出しながらタスクを進める仕組み)としての利用を想定して作られています。主エージェント(全体を取りまとめる側)としても、別のエージェントの配下で動くサブエージェントとしても動作します。
- 複数のツールやサービスをまたいでタスクを取りまとめ
- 主エージェントとサブエージェントの両方で動作
- 新しいツールやMCPサーバー・独自スキルに例示なしで対応
- 並列でのツール呼び出しに対応
- 構造化出力と引用付きの組み込み検索に対応
MCPサーバーは、モデルに外部のツールやデータを接続するための仕組みです。Muse Spark 1.1は、こうした接続先や独自のスキルを、事前の例示なしで扱えるとされています。
構造化出力は、JSONなど決まった形式で結果を返す機能を指します。引用付きの組み込み検索は、回答の根拠となる出典を示せる検索です。
AI Gatewayの統一APIと料金体系
AI Gatewayは、さまざまなモデルを共通のAPIで呼び出し、使用量やコストを一元管理するための基盤です。性能の最適化やルーティング(条件に応じた振り分け)にも対応します。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| カスタムレポート | 任意の条件でレポートを作成 |
| Zero Data Retention | データを保持しない設定に対応 |
| APIキーの予算設定 | キーごとに利用上限を設定 |
| ルーティング規則 | 条件に応じたモデルの振り分け |
| BYOK | 自分のAPIキーを持ち込んで利用 |
| モデルリーダーボード | ゲートウェイ全体のトークン量を追跡 |
料金面では、AI Gatewayはモデル提供元が定める価格をそのまま反映し、上乗せ(マークアップ)を加えません。推論に対するプラットフォーム手数料もかからないと説明されています。
反映されるのはモデル提供元の価格のため、モデルの利用そのものが無料になるわけではありません。なお自分のAPIキーを持ち込むBYOK(Bring Your Own Key)にも対応します。
Muse Spark 1.1をAI SDKで利用する方法
利用を始めるには、AI SDK(Vercelが提供するAIアプリ開発用のライブラリ)で、モデルにmeta/muse-spark-1.1を指定します。
import { generateText } from "ai";
const { text } = await generateText({
model: "meta/muse-spark-1.1",
prompt: "こんにちは",
});
上記のコードは、指定したプロンプトをモデルへ送り、生成された文章を受け取る最小の例です。環境へのインストールや更新は行いませんが、実行するとAPIを呼び出し、モデル提供元の価格が反映されます。
実際のプロンプトや認証、出力の処理は用途に合わせて追加してください。
コードを書く前に挙動を試したい場合は、公式のモデルプレイグラウンド(ブラウザ上でモデルを試せる画面)から確認できます。
Muse Spark 1.1とAI Gatewayの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供元 | Vercel(モデルの提供はMeta) |
| 発表日 | 2026年7月9日 |
| 対象モデル | Muse Spark 1.1(マルチモーダル推論モデル) |
| モデルID | meta/muse-spark-1.1 |
| 対応入力 | テキスト・画像・動画・PDF・音声 |
| コンテキスト長 | 100万トークン |
| 主な機能 | エージェント動作・並列ツール呼び出し・構造化出力・引用付き検索 |
| 料金 | モデル提供元価格を反映・上乗せと推論手数料なし |
| 提供形態 | AI Gatewayおよびモデルプレイグラウンドで利用可能 |
trends編集部の一言
今回の発表で注目したいのは、100万トークンのコンテキストとマルチモーダル対応を、上乗せ料金のないゲートウェイ経由で試せる点です。モデル選定のコストが下がり、複数モデルの比較検討がしやすくなります。
エージェント用途を狙った並列ツール呼び出しや構造化出力は、複数の処理を束ねる自動化と相性のよい機能です。まずはモデルプレイグラウンドや小さなプロトタイプで、自社のワークフローに合うかを見極めるとよいでしょう。
References
- ^ Vercel. 「Muse Spark 1.1 is now available on AI Gateway」. https://vercel.com/changelog/muse-spark-1-1-is-now-available-on-ai-gateway, (参照 26-07-10).
※本記事は公式発表を基に編集しています。内容はAIで確認していますが、誤りや最新情報との差異がある場合はコメントよりご報告ください。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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