株式会社AKINAFは、消費財メーカー・D2Cブランド向けAI需給管理SaaS「AI JUQUU」を正式リリースしました。
株式会社AKINAFが捉える需給管理と経営判断の課題
従来の需給管理は、需要予測や供給計画の精度を高め、品番ごとのモノの流れを最適化することに主眼を置いて発展してきました。S&OE(Sales & Operations Execution)のレベル、すなわち日々・週次の需給実行管理では、多くの企業が現場の需給調整を実施できています。
一方、月次の販売・操業計画プロセスであるS&OP(Sales & Operations Planning)については、到達している企業はごく一部にとどまります。特に数量計画を金額に変換して収益をシミュレーションするプレS&OPと、経営層が最終意思決定を行うエグゼクティブS&OPまで進んでいる企業は限られるのが実情です。
需給管理は、経営の意思決定に接続する設計を持たないまま広がってきました。現場が日々の発注業務で欠品防止やコスト管理を重視することは、需給管理本来の役割として自然なことです。問題は、品番単位の数量データを金額情報に変換し、経営の意思決定に渡す工程が需給管理に組み込まれてこなかった点にあります。
在庫データが資金繰りや投資判断の材料として活用されず、欠品リスクや過剰在庫による損失の兆候は、経営の目に触れないまま放置されます。財務着地が見えない組織では、問題が損益に現れてから経営が動く事後対応が常態化してきました。
加えて、多くの企業では需給管理が足元の在庫調整に終始しており、6~12ヶ月先の需給着地を財務数値として見通す中長期フォーキャストの仕組みを持たない企業が多い状況です。短期の欠品対応には動けても、倉庫・生産キャパが重なる局面での中長期の在庫リスクを経営が事前に把握できず、機会損失や臨時出費が発生するという構造が固定化しています。
AI JUQUUが担う需給管理と経営判断の接続
財務計画ツールは、予算・実績管理には強い一方、品番単位の需給オペレーションには踏み込めません。WMSやERPは現場の在庫移動を扱えますが、財務着地への接続が弱く、経営報告に使える形になりません。
大手向けSCMソリューションは機能が豊富な分、導入や費用の規模感が成長企業には合わず、多くの企業がExcelやAccessによる手作業の集計に依存し続けているのが現状です。
「AI JUQUU」は、品番単位の数量計画を作成し、金額に変換して、経営の意思決定に届ける工程を担う目的で開発されました。主な特徴は以下の通りです。
- PSI(生産・販売・在庫計画)の策定から始め、品番単位の需給と財務着地を同時にシミュレーション
- 品番ごとの需要特性に合わせた最適な在庫計画値を提案
- ECモール・直営店・卸チャネルを横断した在庫配分の最適化提案
- 既存の基幹システムとのデータ連携により最短3週間で導入可能
代表取締役の下方将汰氏は「品番が増え、チャネルが増えるほど複雑化する需給管理を、経営判断に直結する形でデータ化できる組織が、次の市場環境で優位に立てると確信しています」と述べています。消費財・D2C企業の需給管理が経営戦略の一部として機能する世界の実現を目指すとしています。
AI JUQUU サービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | AI JUQUU |
| カテゴリ | AI需給管理SaaS |
| 対象 | 消費財メーカー・D2Cブランド |
| 導入期間 | 最短3週間 |
| 開発元 | 株式会社AKINAF |
| 所在地 | 東京都渋谷区渋谷3丁目2-4 帝都青山ビル第2ビル4F |
| 代表者 | 代表取締役 下方将汰 |
| 設立 | 2025年9月10日 |
| URL | https://akinaf.com/ |
trends編集部の一言
6~12ヶ月先の需給着地を財務数値として見通す仕組みを持てていない企業が多いという指摘は、需給管理に限った話ではありません。マーケティング業界の文脈に置き換えると、施策ごとの数値は把握できていても、それが最終的な財務着地とどうつながるかを可視化できている組織は多くないのが実態です。
「現場のデータが経営の意思決定に届かない」という構造は、業界を横断した共通課題と言えます。最短3週間で導入できる仕様は、成長企業におけるSCMツールの導入ハードルを下げるものです。ExcelやAccessによる手作業の集計から脱却しながら、需給計画と財務着地を同時に扱える設計は、他領域の予算管理の高度化という観点からも業界の先行事例として注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「消費財・D2C企業向けAI需給管理SaaS「AI JUQUU」を正式リリース。現場の需給データを、経営の意思決定基盤に変える | 株式会社AKINAFのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000185830.html, (参照 26-07-08).
