jinjer株式会社は、統合型人事システム「ジンジャー」において、人事関連全般のタスクをチャット形式で完結できる「AI Assistant」機能の提供を開始しました。
AI Assistantが解決する人事労務の分断課題
国内企業の人事労務業務では、日々の打刻・未承認タスクの処理・各種申請手続きが、システムやメニューごとに分断されていることが課題となっています。従業員は「どの画面で何の申請をすべきか」を都度探す手間に直面し、申請漏れや未打刻が頻発していました。
現場マネージャーは、システムごとにログインしなければならない煩雑さから、承認依頼内容を見落とし、業務が後回しになっていました。結果として、人事担当者がその都度確認や催促に追われ、全社的に業務効率が上がらない点も見過ごせない課題です。
「AI Assistant」機能は、こうした分散した業務導線を一つの入口へ統合する目的で開発されました。AIが「今、自分が処理すべきタスク」を自動でピックアップし、チャット上へ通知します。ユーザーは、画面を切り替えることなく、案内に沿ってタップするだけで、打刻も申請も承認もその場で完了できます。
jinjer株式会社の試算によると、従業員300名規模のモデル企業を想定した場合、本機能の導入により、人事担当の催促や現場マネージャーの承認確認にかかる対象業務全体の工数を約65%削減(毎月約22時間のノンコア業務を削減)できる見込みです。
AI Assistantの3つの主要な特徴
「AI Assistant」機能の特徴は次の3点です。
- 「今、自分が処理すべきタスク」をAIが自動でピックアップしてチャット上へ集約
- よくある処理は文字入力なしのワンタッチで、チャット内で業務が完結するシンプルな操作
- 最終的な確定・承認は必ず人間が目で見て操作する、AIが勝手に処理を完結させない設計
3点目の設計方針は、給与計算や勤務実績に直結するデータの正確性を守る観点から採用されています。タスクの整理や案内、確認作業のサポートはAIが担いますが、「打刻修正内容の確定」や「申請内容の承認」といった最終決定は、必ず人間が行う仕組みです。チャット形式の手軽さを保ちながら、最終決定を人間が行う設計です。
AI Assistantの勤怠・人事労務・給与での活用
「ジンジャー勤怠」では、現場マネージャーがチャット上に届いたタスク通知画面の中で、承認内容や申請理由などの最小限の情報を確認し、ボタンをタップするだけで承認対応が完了します。「ジンジャー人事労務」では、会社からの重要なお知らせをAIが自動生成した要約とともにチャットへ通知します。メールやポータルサイト内にお知らせが埋もれることなく、使い慣れたチャット上で内容の確認が可能です。
「ジンジャー給与」では、従業員がシステムに都度ログインして明細を探しに行く必要がなく、チャット内からスムーズに自身の明細内容を確認できます。試験導入企業からは、勤怠エラーや申請漏れの確認、申請作業のフォロー、管理者の工数削減に役立つとの声が寄せられています(株式会社犬の家 人事部 部長様)。
AI Assistantの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | jinjer株式会社 |
| 機能名 | AI Assistant(AIアシスタント) |
| 対象プロダクト | ジンジャー勤怠 / ジンジャー人事労務 / ジンジャー給与 |
| 提供形態 | 統合型モバイルアプリ(一部ユーザーから段階的に提供開始) |
| 削減見込み工数 | 対象業務全体の工数を約65%削減(毎月約22時間、従業員300名規模のjinjer株式会社試算) |
| 今後の展開 | 2026年度中にジンジャーワークフロー・ジンジャー人事評価・ジンジャーサーベイへ拡大予定。Web(ブラウザ)対応も予定 |
| 代表者 | 代表取締役社長CEO 冨永 健氏 |
| 所在地 | 東京都新宿区西新宿 6-11-3 WeWork Dタワー西新宿 |
trends編集部の一言
従業員300名規模で毎月約22時間のノンコア業務を削減できるという試算は、数字として見ても相当なインパクトがあります。マーケティングの現場でも、複数のツールを横断しながら、確認や催促の連絡をこなす場面は珍しくありません。「画面を切り替えずにその場で完結する」という体験の価値は、業種を問わず伝わってくる発表でした。
「AIが一本化して案内するが、最終決定は人間が行う」という設計方針は、業界全体としての生成AI活用の方向性とも重なります。マーケティング業界の文脈に置き換えると、キャンペーンの承認フローや稟議の確認作業に同様の仕組みが入れば、似たような負荷が減る場面は多いのではないでしょうか。
2026年度中にワークフローや人事評価、サーベイまで対象を拡大するロードマップも明示されており、単一機能にとどまらない構想の広さが見えます。人事システム全体の「入口」をチャットに統一していく動きとして、今後の対象範囲の拡大が注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「jinjer、人事関連全般のタスクをワンタッチで完結させる「AI Assistant(AIアシスタント)」機能を一部ユーザーから段階的に提供開始 | jinjer株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000480.000089626.html, (参照 26-07-03).
