株式会社Lisは、営業AIサポートツール「Kanpe(カンペ)」の提供を開始しました。
「Kanpe」開発の背景となる営業組織の3つの壁
多くの営業組織では、成果が一部のトップセールスに依存し、「売れる理由」がチームに広がらないという構造的な課題があります。現場の声からは、次の3つの壁が見えてきました。
- マネージャーの時間不足:メンバーの教育・同席・フィードバックまでこなすのは物理的に限界があります。
- 勝ちパターンの言語化困難:雰囲気・言葉尻・相手のタイプの読みが暗黙知のまま属人化しています。
- 育成の質にムラ:相手のタイプに合わせた指導を継続するのが現実的に難しい状況です。
「Kanpe」は、「トップの型をAIで再現し、商談のその場で全員に届ける」という発想でこれらの課題に向き合います。トップセールスのナレッジをデータベースに格納し、商談中にAIがリアルタイムで参照して最適な切り返しや次の一手を、画面上に「カンペ」として提示します。
ChromeブラウザでZoomなどに重ねて表示でき、画面共有中でも相手には見えないオーバーレイ設計です。
「Kanpe」が商談の前・中・後を一気通貫で支援する4つのコア機能
「Kanpe」は、商談の前・中・後、そしてマネジメントまでを支援します。主な機能は以下の4点です。
- 事前準備ブリーフィング:顧客情報からヒアリング項目・想定Q&Aを自動生成し、SlackやGmailでリマインドします。
- リアルタイムサジェスト:相手のソーシャルスタイルを自動判定し、未ヒアリング項目をサイドバーに常時表示します。
- フォローメール自動生成:商談内容からお礼文を即時生成し、GmailやOutlookからワンクリックで送信できます。
- マネージャーダッシュボード:チームの商談進捗を可視化し、1on1や定例ミーティングの材料を自動生成します。
録音・文字起こし・商談サマリーの自動生成にとどまる従来ツールと異なり、「Kanpe」は商談中のリアルタイム支援とAIコーチングまで踏み込んでいます。社長がトップ営業を担う企業や社内にロールモデルがいない組織など、幅広い営業組織での活用を想定した設計です。
「Kanpe」の料金プランと先行導入キャンペーンの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社Lis |
| サービス名 | Kanpe(カンペ) |
| 初期費用 | ¥300,000(全プラン共通・税抜) |
| 契約プラン | Basic/Standard/Pro(1ユーザーあたりの月額・税抜) |
| 商談対応数 | 1ユーザーあたり月20商談まで(超過分は別途相談) |
| 先行キャンペーン | 先着10社限定・初期費用(通常30万円)を無料で提供 |
| キャンペーン期間 | 6月末まで(2026年6月中のご契約に限る) |
| キャンペーン条件 | Basic/Standard/Proいずれかを契約の企業(10ID〜)かつ導入後のフィードバック協力が条件 |
| 利用・連携例 | Zoom/Chromeブラウザ、Slack、Gmail、Outlook |
| 所在地 | 東京都渋谷区 |
| 設立 | 2020年7月10日 |
| 代表者 | 浅井 央氏 |
| 公式サイト | https://lis-sales-japan.jp/ |
trends編集部の一言
「社長しか取れない案件がある、でも社長は1人」という言葉には、営業組織の構造的な課題がそのまま凝縮されています。業界全体として、「属人化した暗黙知をどう組織の資産に変えるか」というテーマへの関心は高まってきました。マーケティング業界の文脈に置き換えると、特定メンバーへのコンバージョン依存は業界横断で共通する構造的なボトルネックであり、その解消に向けた仕組みづくりは継続的な課題として語られてきたテーマです。
今回のKanpeの設計で注目されるのは、商談後の分析にとどまらず、商談の「その瞬間」に介入する点です。マーケティングの文脈に置き換えると、営業スクリプトのABテストをリアルタイムで行うような感覚に近く、現場での実効性を重視した発想と言えます。先着10社限定という形で現場フィードバックを直接プロダクトに還元していく方針も、サービスの完成度をどう高めていくかという観点で注目しておく価値がありそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「株式会社Lis、会社で一番売れる人の「判断・言葉・動き方」をAIが再現し、チーム全員がその水準で商談できる状態をつくる営業AIサポートツール 「Kanpe(カンペ)」 の提供を開始。 | 株式会社Lisのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000084070.html, (参照 26-06-24).
