株式会社エクセディは2026年4月、法人向けAIエージェント「Lightblue」をグループ各社を含む全社500ID規模で本格運用を開始しました。
エクセディが「Lightblue」導入で解決を目指した課題
エクセディでは中長期戦略の実現に向け、複数の組織課題に取り組む必要がありました。各部門のベテランが持つ技術・業務知識を個人依存から脱却させ、組織全体の資産として形式化・継承する仕組みが求められていました。
あわせて、見積もり・契約書回答・技術問い合わせへの対応を迅速化し、営業・技術担当者が本来注力すべき提案活動や価値創出に集中できる環境の整備も課題です。生成AIを汎用的な利用にとどめず、各部門の業務に深く根ざした形で全社展開することによって、従業員一人ひとりが業務効率化・高度化を実感できる組織をつくることも、導入前から明確に意識されていた目標でした。
エクセディへの「Lightblue」導入の決め手と展開の経緯
エクセディが「Lightblue」の採用を決めた理由は次の4点です。
- RAGの高い精度と使いやすさ:社内文書を活用した高精度な回答生成が開発不要で即時に実現可能
- 最新LLMモデルの柔軟な切り替え:Gemini・Claude・GPTをワンプラットフォームで切り替えて利用可能
- 業務特化型アシスタントの柔軟な構築:プログラミング不要で各部門向けAIアシスタントを迅速に作成・展開可能
- 手厚い導入・活用サポート:定期的な定例会やハンズオンセミナーによる伴走型支援体制
導入は、営業本部への100ID先行導入からスタートしました。実業務での活用検証を重ねながら、戦略事業本部・開発本部へと利用範囲を拡大してきた段階です。
社内推進担当者が品質保証本部・調達本部などを巡回し、議事録作成の効率化や顧客管理への活用可能性をデモンストレーションしたところ、各部門から高い評価を得ました。2026年4月に全本部での本格運用を開始し、現在は海外関係会社への導入も始まっています。エクセディのAI活用は、グローバルへと広がりを見せ始めました。
「Lightblue」の部門別活用テーマと推進体制
各部門では業務特性に応じたテーマでAI活用が進んでいます。主な活用テーマは以下の通りです。
- 営業本部:ベテランの交渉ノウハウの資産化・提案資料作成の効率化
- 開発本部:熱処理技術者の知識を活用した技術サポート
- 品質保証本部:判定会議の事前レビュー効率化
- 基幹事業本部:設備修理履歴を活用した保全業務の迅速化
- 安全環境:過去の災害事例のナレッジ化・同種事故の再発および未然防止への活用
全社共通では議事録作成の自動化・効率化や社内問い合わせ対応の自動化が進んでいます。
推進体制については、エクセディ社内で全社統括の推進担当者を中心に、各部門に責任者と実務担当者を配置しました。株式会社Lightblue側も専任の営業担当・活用推進サポート担当を配置し、毎週の定例会を通じて課題解決と進捗管理を行う伴走型の支援体制を敷いています。
「Lightblue」の概要と導入企業情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | Lightblue(法人向けAIエージェント) |
| 提供企業 | 株式会社Lightblue |
| 導入企業 | 株式会社エクセディ |
| 運用規模 | 500ID規模(グループ各社含む全社) |
| 主な機能 | 検索・要約・文字起こし・画像生成のワンストップ実行 ノーコードによる業務特化型チャットボット構築 |
| セキュリティ | 法人・自治体向けの厳格なセキュリティ対応 |
| エクセディ設立 | 1950年7月 |
| エクセディ代表 | 取締役代表執行役社長 吉永 徹也氏 |
| エクセディ所在地 | 大阪府寝屋川市木田元宮1丁目1番1号 |
| Lightblue設立 | 2018年1月 |
| Lightblue代表 | 代表取締役 園田 亜斗夢氏 |
| Lightblue顧問 | 鳥海不二夫氏(東京大学大学院工学系研究科教授) |
| LLMモデル | Hugging Face公開モデル |
trends編集部の一言
全社500ID規模での本格運用という数字は、単なる試験導入とは一線を画す意思決定の規模感です。生成AIの全社展開については、業界全体としても「導入はしたが定着しない」という課題から本格活用フェーズへの移行が進んでいる段階であり、全社展開の難しさは業界を問わず共通の壁として認識されています。
営業本部への100ID先行導入から段階的に全部門へ広げた進め方は、その課題への現実的な応答として業界の動向としても注目される取り組みです。「業務特化型アシスタントをプログラミング不要で構築できる」という点も、マーケティング業界の文脈に置き換えると、各部門の業務フローに合わせたAIアシスタントを内製に近い形で整備できる設計は導入後の定着率に直結する要素です。海外関係会社への展開も始まっており、グローバル運用でどのような成果が出るか引き続き注目される事例といえます。
References
- ^ PR TIMES. 「エクセディ、AIエージェント「Lightblue」を全社500ID規模で本格展開 〜基幹事業の「稼ぐ力」を磨き、その力を新事業創出へ〜 | 株式会社Lightblueのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000038247.html, (参照 26-06-24).
