株式会社クラダシは、生成AI「Claude」を全社導入しました。
株式会社クラダシがClaudeを全社導入しGeminiとあわせ業務自動化へ
クラダシが挑む「フードロス削減」の背景には、「時間(賞味期限・消費期限)」という大きな課題があります。メーカーとの商談から商品掲載、需給予測、販売後の分析に至るまで、迅速かつ正確な意思決定が救える食品の量を直接左右します。
「Gemini」の活用によって、情報収集や処理の高速化を図ってきた同社は、生成AIを「効率化ツール」から「共に働く相棒(協働)」へと進化させる必要があると判断しました。長文処理や高度な推論、業務自動化の機能を持つ「Claude」を全社展開することによって、作業時間の短縮に留まらず、より深い思考に基づいた質の高い意思決定をリアルタイムで行う組織への進化を目指しています。
ClaudeのCoworkと独自MCPサーバーで商品掲載業務を自動化
クラダシでは、「Claude」の「Cowork」や「独自MCPサーバー」を活用し、「Kuradashi」の商品掲載業務をはじめとする複雑な業務の自動化に取り組んできました。「独自MCPサーバー」とは、AIエージェントがLLM(Large Language Model)からテキストを生成する際に必要なヒントや文脈(Context)を取得するための仕組み(Protocol)です。
従来は、時間をかけて行っていた業務を「Claude」に担わせ、そのアウトプットを人間がレビューする体制をとることで、業務スピードと質の両方を高めています。代表取締役社長CEOの河村晃平氏は、「検索・要約から長文処理や推論、業務自動化までを業務特性に応じて使い分け、私たちが向き合うステークホルダー一人ひとりのために、社員の力をさらに最大化してまいります」と述べています。
株式会社クラダシのAI活用基本ポリシーの概要
「クラダシグループAI活用基本ポリシー」は、経済産業省・総務省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」等を参照しながら策定されました。AIの開発や提供、利用のあらゆる過程に適用される基本方針として、グループ全体を対象としています。
ポリシーの構成は7つのポリシー項目です。AIの活用、人間中心のアプローチ、包摂性と公平性、プライバシー・データ保護、セキュリティ、知的財産権の尊重、アカウンタビリティと責任あるガバナンスが定められました。また、以下の3つの特徴を持ちます。
- イノベーション重視のガバナンスの導入
- 「人間中心のアプローチ」と責任の明確化
- データセキュリティとプライバシーの厳格な担保
「使わないことによる機会損失こそが最大のリスク」という思想のもと、リスクベースアプローチで安全性を確保しながら、社員が機動的にAIを活用できる環境を明文化しています。「出力の責任は、常に人間が持つ」という原則も厳格に定義しており、ハルシネーション等のリスクを制御しながら、迅速な意思決定につなげる体制を確立しました。
株式会社クラダシとKuradashiの事業概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 社名 | 株式会社クラダシ |
| 代表者 | 河村晃平 |
| 設立 | 2014年7月 |
| 本社所在地 | 〒141-0021 東京都品川区上大崎3丁目2-1 目黒センタービル 5F |
| 主なサービス | ソーシャルグッドマーケット「Kuradashi」 |
| フードロス削減量(累計) | 37,951トン(2026年3月末時点) |
| 経済効果(累計) | 184億6,465万円(2026年3月末時点) |
| CO2削減量(累計) | 100,607t-CO2(2026年3月末時点) |
| 支援総額(累計) | 187,674,126円(2026年3月末時点) |
| AI活用基本ポリシー | 経済産業省・総務省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」等を参照して策定した「クラダシグループAI活用基本ポリシー」(7つのポリシー項目) |
trends編集部の一言
2026年3月末時点でフードロス削減量が37,951トンに達しているという実績は、事業規模の大きさを改めて示すものです。業界全体としては、フードロス削減のように「時間との戦い」が本質的な課題となる領域ほど、AIによる意思決定の高速化が競争力に直結するという構図が明確になってきました。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、複数のAIツールを業務特性に応じて使い分けるアプローチは、コンテンツ運用やMA活用においても同様の課題意識から広がりを見せている動向と重なります。「Gemini」で情報収集・処理を高速化しつつ、長文処理や業務自動化に強い「Claude」を組み合わせる設計は、ツールの役割分担を明確にした実践的な運用として、今後のAIクロスプラットフォーム運用の動向においても注目される参考事例と言えます。
References
- ^ PR TIMES. 「クラダシ、生成AI「Claude」を全社展開し、特有業務の自動化を図る | 株式会社クラダシのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000706.000014485.html, (参照 26-06-09).
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