Shureは、AI機能を搭載した新モデル「MXA925 シーリングアレイマイクロホン」と、「MXA901 シーリングアレイマイクロホン」のファームウェアv6.9による機能拡張を発表しました。
ShureのMXA925が搭載するAI機能と音声処理の強み
MXA925 シーリングアレイマイクロホンは、継続的なアップデートにより、進化する新たな音声処理プラットフォームを採用し、AI機能搭載IntelliMix® DSPを内蔵しました。あらゆる音響環境において一貫して高品位で明瞭な音声の収音を実現する設計です。
MXA925が対応する主な音響課題は次の通りです。
- マイク近接スピーカーによる影響をAIエコーキャンセラー(AEC)で除去
- ガラス壁などの残響をAIデリバーブで低減
- キーボードやペンのクリック音などの周囲ノイズをAIデノイザーで抑制
- 話者の移動など、実際の会議室で発生するさまざまな課題に対応
これらのAI機能は、シンプルな設定で使用でき、素早い導入で一貫した高品質な音声を提供します。搭載されたAIアルゴリズムは、ファームウェアアップデートを通じて継続的に進化してきました。長期的な運用においても安心して利用できる環境が整っています。
ShureのグローバルプロダクトマネージャーであるEvan Groom氏は、「当社では、イノベーションを継続的な改良のプロセスと捉えています。MXA925は、Microflex Advanceシリーズに対してお客様から寄せられている信頼を基盤に、新たにAI機能を活用した信号処理を取り入れることで、より音響条件の厳しい会議室においても優れたパフォーマンスを実現します」と述べています。
ネットワーク面では、デュアルネットワークポートの搭載により、安全で信頼性の高い通信が確立されました。ShureCloudを通じたリモートでのデバイス管理、リアルタイム監視、ファームウェアアップデートにも対応しており、ITワークフローへのスムーズな統合が可能です。Microsoft TeamsおよびZoomの認定も取得しており、CopilotやAI Companionなど日常的に活用されるAIツールに対してもクリアな音声入力を実現します。
MXA901のファームウェア更新が実現する柔軟性と拡張性
Shureは、MXA901 シーリングアレイマイクロホンに対してファームウェアv6.9を提供しました。既存の設置環境において、機器追加や更新を行うことなく、より多様な会議室設計に対応できるようになっています。
ファームウェアv6.9で追加・拡張された主な機能は次の通りです。
- ステアラブルカバレッジモードとダイレクト出力によるボイスリフト用途への対応
- オプティマイズトラッキング機能によるカメラトラッキング精度の向上
- オートミキサーおよびスピーチゲーティングスレッショルド設定の拡張
- シングルゾーン・オートマチックカバレッジのカバーエリアサイズ調整
これらの機能強化により、MXA901は、より多様で高度な会議室環境においても自然でクリアな音声を提供できるようになりました。本アップデートにより、MXA901は、今後さらに幅広い要件に対応可能です。
ShureのMXAシリーズが歩んだ10年の進化と展示会情報
MXAシリーズは、誕生から10年を迎えています。Shureのアレイマイク技術におけるアプローチは一貫しており、顧客の声を反映しながら、性能の改善と機能の進化を着実に重ねてきました。MXAシリーズの歴史は2016年のMXA910の登場に遡り、その後10年にわたって会議室音響の進化を牽引してきました。
チーフテクノロジーオフィサーであるSam Sabet氏は、「重要なのは、MXAテクノロジーが実際の空間でどのように機能するかです。当社はこれまで一貫して、お客様の環境やニーズが変化しても、信頼性が高く安定した音声を提供できるよう支援してきました」と語っています。
MXA925と新機能を搭載したMXA901、およびMXA320は、2026年6月17日から19日まで開催されるInfoComm 2026にて展示予定です。Central HallのブースC9018でShureの最新ラインナップを確認できます。
MXAシリーズのアップデート概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | Shure(米国イリノイ州シカゴ郊外のナイルズ)/国内窓口:シュア・ジャパン株式会社 |
| 発表内容 | MXA925 シーリングアレイマイクロホンの新モデル発表、MXA901 シーリングアレイマイクロホンのファームウェアアップデート(v6.9) |
| シリーズ名 | Microflex® Advance(MXA) |
| MXA925主要機能 | AI機能搭載IntelliMix® DSP、AIエコーキャンセラー(AEC)、AIデノイザー、AIデリバーブ、デュアルネットワークポート、ShureCloud対応 |
| MXA901新機能 | ステアラブルカバレッジモード、ダイレクト出力によるボイスリフト用途への対応、オプティマイズトラッキング機能、オートミキサーおよびスピーチゲーティングスレッショルド設定の拡張、シングルゾーン・オートマチックカバレッジのエリア調整 |
| 認定取得 | Microsoft Teams、Zoom(MXA925) |
| 展示予定 | InfoComm 2026(2026年6月17日から19日)Central Hall ブースC9018 |
| MXAシリーズ歴史 | 10周年(10年にわたるマイクロホンアレイ分野のリーダーシップ)、2016年:MXA910登場 |
| Shure創業 | 1925年(創業100年以上) |
| グローバル展開 | 世界30か所以上に拠点、120か国以上で販売 |
| 公式サイト | shure.com/ja-JP/conferencing |
trends編集部の一言
MXAシリーズが10周年を迎え、新モデル投入とファームウェアアップデートを同時に発表した点は、ハードウェアとソフトウェアを一体で進化させる製品戦略として特筆すべき動きです。「機器追加や更新なしに既存環境を拡張できる」という設計思想は、業界全体としてTCO(総所有コスト)への意識が高まる中で、導入済み顧客への継続利用価値を高める方向性として評価できるでしょう。
AIエコーキャンセラーやAIデノイザーが「シンプルな設定で即使用可能」な形で提供されるアプローチは、IT部門だけではなく、現場主導の導入を後押しするものです。マーケティング業界の文脈に置き換えると、ウェビナーやオンライン商談の音声品質が商談成果に直結する場面でのインフラ整備は業界横断で語られてきた課題であり、専門知識を要せず現場で即展開できる設計は、業界全体の導入プロセス転換を象徴する動きと読み取れます。
References
- ^ PR TIMES. 「Shure Microflex® Advance™(MXA)10周年の節目に AI機能搭載「MXA925」と「MXA901」の機能拡張を発表 | シュア・ジャパン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000054194.html, (参照 26-06-05).
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