ThinkingAI(本社:米国カリフォルニア州)は、米国西部時間2026年4月16日に、シリコンバレーのコンピュータ歴史博物館にて、企業向けAI Agentプラットフォーム「Agentic Engine」の製品発表会を開催しました。
Agentic Engineが解決する企業のAI Agent運用課題
ThinkingAIが数十社の異業種企業と対話する中で浮かび上がった課題は、各部門が個別にAgentを導入しているにもかかわらず、Agent同士が「データを共有せず」「協調しない」ことで、組織全体の意思決定スピードが変わらないという現実でした。マーケティング部門の広告最適化Agentやカスタマーサポートのチャットボット、データチームの分析Agentがそれぞれ孤立して稼働し、SNSの顧客の声やアプリストアのレビューといった非構造化データもAgentに届いていない状態が指摘されています。
Agentic Engineでは、「感知・理解・行動」のサイクルをAgentに実装する設計が採用されています。感知機能では24時間365日あらゆるチャネルからシグナルを収集し、理解機能では企業固有の「リテンション」や「新規ユーザー」の定義を踏まえた分析を実行、行動機能では予算の再配分戦略の自動生成やA/Bテストの検証から全体展開までを、人間の介入なしに完結させる仕組みです。
Agent CoWorkによる3層協調と専門Agentの役割分担
Agentic Engineが提供するのは単一の万能AIではなく、専門性を持つ複数のAgentが協力し合う「チーム」です。データ分析Agentはビジネス担当者からの質問に対して数分で結論と行動提案を返し、A/B実験Agentは仮説の自動生成からテスト実行・結果判定までを一貫して処理します。
インテリジェント運用Agentは、離脱リスクの高いユーザーへの介入施策をリアルタイムに実行し、運用サイクルを「週単位」から「リアルタイム」へと変革する役割を担っています。主な特徴は次の4点です。
- ノーコードで独自Agentの作成が可能
- 戦略層・オーケストレーション層・実行層の3層で連携
- 実行結果が戦略層にフィードバックされ精度が向上
- カスタムAgentと標準Agentの協調動作に対応
Agent同士の連携は、「Agent CoWork」と呼ばれる3層協調メカニズムによって実現されています。戦略層が機会を発見して仮説を検証し、オーケストレーション層がタスクの調整と状態管理を担い、実行層が並列で具体的なアクションを処理するという構造で、実行結果は再び戦略層に還元されます。
10年間の業界知見を3層の知識体系として実装
ThinkingAIは過去10年間で、1,500社以上の企業、8,000以上のプロダクトにサービスを提供してきた実績を持ちます。Agentic Engineではこの蓄積を3層の知識体系として組み込んでおり、第一層のセマンティックレイヤーとナレッジグラフでは、「DAU」の算出方法や「収益」がGMVか実収入かといった暗黙知を構造化して、Agentが直接参照できるようにしています。
- 100以上の業界Skillをあらかじめ搭載
- 8つの主要分析領域をカバー
- A/Bテスト結果や反応率データを継続的に蓄積
- 自社の業界経験を専用Skillとしてコード化可能
第二層では「ユーザー分析」「リテンション分析」「課金分析」「広告分析」「運営分析」など、8つの主要領域にわたる100以上の業界Skillが組み込まれています。第三層では実行のたびに新しい知識が蓄積され、Agentが毎回ゼロから始めるのではなく、過去の実績を踏まえて精度を高める仕組みが採用されました。
Agentic Engineの主な仕様と提供形態
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供元 | ThinkingAI |
| 本社所在地 | 米国カリフォルニア州 |
| 発表日 | 米国西部時間2026年4月16日 |
| 展開形態 | プライベート展開対応 |
| LLM基盤 | MiniMaxが提供 |
| 対応プロトコル | MCP、A2A |
| 連携ツール | Feishu、Wechat、DingTalk、Slack |
| 対象企業 | 全世界の企業 |
trends編集部の一言
各部門が個別にAI Agentを導入したものの連携できていないという課題提起は、自分自身の業務でも身に覚えがある指摘でした。マーケティング施策の分析ツールやカスタマーサポートのチャットボットを別々に運用していると、データのサイロ化が進んで全体像が見えなくなる場面があり、Agent同士が協調して動く「チーム」という発想は実務での課題解決に直結する考え方だと感じています。
100以上の業界Skillがあらかじめ搭載されている点や、ノーコードで独自Agentを作成して標準Agentと協調させられる設計は、データ分析の専門チームを持たない中小規模の組織にとって特に関心を引く要素になりそうです。プライベート展開への対応やハルシネーション検知の仕組みも備えているため、セキュリティ要件の厳しい業界でAI活用を検討している担当者にとっては、導入検討の材料が揃ったプラットフォームだと感じました。
References
- ^ PR TIMES. 「ThinkingAI、企業向けAI Agentプラットフォーム「Agentic Engine」を正式リリース | Thinkingdata Co., Ltd.のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000104020.html, (参照 26-04-22).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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