- DX研修の導入を検討している企業
- DX研修において、企業内での研修と企業外での研修の双方を取り入れる予定の企業
上記に該当する企業の方は、人材開発支援助成金に該当する「人材育成支援コース」にて助成金の対象になる可能性があります。
助成金の審査に通ることで対象の研修を実施したあと、研修にかかった費用の一部が助成金として補填されます。
この記事では人材開発支援助成金のひとつである「人材育成支援コース」の特徴や利用条件、具体的な利用手順について紹介します。
人材育成支援コースとは
人材育成支援コースは企業が自社の従業員の能力開発を促進するための助成金制度です。労働者の職務に関する専門知識や技術の習得を支援することで、業務の幅やスキル向上を実現するのが目的です。
具体的には非正規社員が正社員へ昇格するための職業訓練や、OFF-JT(職場外での訓練)とOJT(職場内での訓練)を組み合わせた訓練プログラムの実施などが該当します。
人材育成支援コースの訓練内容とDX研修の該当性
人材開発支援助成金「人材育成支援コース」には以下の訓練があります。[1]利用する訓練によって内容が異なりますが、DX研修に該当する可能性のある訓練も存在します。
人材育成訓練
訓練の内容
職務に関連した知識や技能を習得させるためのOFF-JTを10時間以上行った場合に助成。
DX研修の該当性
DX研修が職務に関連した専門的な知識・技能の習得を目的とする場合、10時間以上のOFF-JTを提供していれば該当する可能性があります。
認定実習併用職業訓練
訓練の内容
中核人材を育てるために実施するOJTとOFF-JTを組み合わせた訓練。
DX研修の該当性
厚生労働大臣の認可を受けており、OJTとOFF-JTを組み合わせたDX研修であれば利用できる可能性がある。ただし可能性は低い。
有期実習型訓練
訓練の内容
有期契約労働者等の正社員転換を目的として実施するOJTとOFF-JTを組み合わせた訓練。
DX研修の該当性
DX研修が有期契約労働者の正社員転換を目指し、OJTとOFF-JTを組み合わせた内容であれば該当する可能性があります。
上記の中でも「認定実習併用職業訓練」と「有期実習型訓練」は訓練の条件により、DX研修の助成対象になる可能性は低いと考えられます。
人材育成訓練はDX研修の内容が職務に関する知識と技能の向上につながる場合は対象になるため、該当する可能性が最も高いと言えるでしょう。
人材育成支援コースの利用条件
人材育成支援コースの利用条件は下記の通りです。[1]
訓練内容の条件 | ・10時間以上のOFF-JT: 職務に必要な専門知識や技能を身につけるための10時間以上の訓練 ・OJTとOFF-JTの組み合わせ: 新卒者や有期契約労働者の正社員転換を目指した訓練 ・オンライン訓練: オンライン形式の訓練には在宅勤務制度の導入が必要 |
---|---|
対象労働者 | 雇用保険に加入している被保険者 |
訓練計画の提出 | 訓練開始日の1か月前までに労働局に訓練計画を提出する |
賃金支給 | 訓練期間中、対象労働者に適切な賃金を支払う |
訓練経費の負担 | 訓練経費は申請事業主が全額負担 |
上記の全てに該当する企業が人材育成支援コースを利用できます。
人材育成支援コースの具体的な手順
人材育成支援コースで利用する訓練が決まって利用対象者の条件を満たした場合、下記のステップで助成金の申請を進めます。
人材育成支援コースでもらえる助成額
人材育成支援コースでもらえる助成金の内容と金額を表にまとめました。[1]
項目 | 中小企業 | 中小企業以外 |
---|---|---|
経費助成 |
|
|
賃金助成 |
|
|
OJT実施助成 |
|
|
対象経費 |
|
助成金の支給額を増加させるためには「賃金要件等」を満たす必要があります。具体的な条件は以下の通りです
賃金改定による加算
訓練修了後、訓練を受けた労働者の賃金が訓練開始前と比較して5%以上上昇している場合、助成金の支給率や金額が加算されます。
資格等手当の支払いによる加算
就業規則などで規定された資格手当や特定の手当を訓練修了後に訓練を受けた労働者に支払い、その手当の支払い前後の賃金を比較して3%以上上昇している場合、助成金の支給率や金額が加算されます。
人材育成支援コースの問い合わせ先
人材育成支援コース」についての問い合わせ先は、最寄りの都道府県労働局またはハローワークになります。[2]
たとえば東京都の場合は、「東京労働局 ハローワーク助成金事務センター」が該当します。[3]
各都道府県によって人材育成支援コースの詳細が異なることもあるので、事前に労働局またはハローワークへ問い合わせることがおすすめです。
References
- ^ 厚生労働省. 「人材開発支援助成金(人材育成支援コース)のご案内」. https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001238063.pdf, (参照 2024-05-09).
- ^ 厚生労働省. 「各種助成金申請窓口一覧」. https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/library/20183220574.pdf , (参照 2024-05-09).
- ^ 東京労働局. 「ハローワーク助成金事務センター」. https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/var/rev0/0146/1349/2017106111510.pdf, (参照 2024-05-09).
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