【3人に1人】DXが進まないことによる離職を検討。会社に求めるDXとは

【3人に1人】DXが進まないことによる離職を検討。会社に求めるDXとは

公開: 更新:

株式会社Colorkrewは全国の会社経営者・役員・正社員・契約社員・公務員1,000名を対象に「2024年の働き方に関するアンケート調査」を実施しました。[1]

DXの進捗状況

DXの進捗状況に関する調査では、下記3つの回答が多く見られました。

  • 「特に取り組んでいない」(29.3%)
  • 「わからない」(24.6%)
  • 一部、DX化に向けて取り組んでいる(17.6%)

約3人にひとりが、特に取り組んでいないと回答しており、日本企業のDX化が依然として遅れていることが伺えます。

また、アンケート調査の結果で「すでにDX化できている」と答えたのは6.1%に留まりました。


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職場のデジタル化や文化の変化に対応できているか

職場のデジタル化や文化の変化に対応できているのかについての調査結果は下記の通りです。

区分 対応できている 対応できていない
若手社員 38.0% 26.0%
中堅社員 29.3% 32.3%
ベテラン社員 27.8% 35.3%

世代が上がるごとに対応できない人が増えているようです。対応できている票が最も多かった若手社員と、対応できていない票が最も多いベテラン社員の一部コメントは下記の通りです。

若手社員の意見 「できている人は自分で調べるなどしている。できていない人は自分でどうにかしようとしていない。(正社員/26歳)」
ベテラン社員の意見 「年齢とともに、デジタル関係のことが面倒になってくる。特にセキュリティ強化のために手続きが増えているのが面倒。(正社員/58歳)」

上記のように世代間ごとの認識の違いがDX推進の障壁となっており、中堅社員がその調整役として重要な役割を果たしているようです。

働き方改革へとつながるDX化が進まないと離職を考えますか?

「働き方改善へとつながるDX化が進まないと離職を考えますか?」という調査結果では、約3人にひとりが「離職を考える」と回答しました。

DXを進める理由としては企業の競争力向上や業務効率化がよく取り上げられますが、人材が流出する可能性も念頭に入れてDXへの認識を見直す必要がありそうです。

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会社に求めるDXとは

会社に求めるDXについては、データやデジタル技術を活用して下記のようなDXを求めていることがわかりました。

  • より効率のよい業務プロセスへ改善されること(23.9%)
  • 既存にある古いシステムをより使いやすいものへ変化させていくこと(16.4%)
  • より正しい評価をされる職場になること(16.4%)

業務の効率化と古いシステムを使いやすいものへ変化させるということは、DXによって現状より効率的な業務フローを求めているという点で一致しています。

上記の結果から、既存業務における効率の悪さや使いづらさがDX離職につながる可能性があります。



効率のよい業務プロセスへの改善を阻む課題

調査結果では業務プロセスの改善を求める声が多く見られましたが、下記の課題によって改善に踏み出せない企業も多くあります。

IT人材不足

専門的なスキルを持つ人材が不足しているため、新技術の導入や業務プロセスの改善が進まないことがあります。特に中小企業では既存スタッフが新しい技術に慣れておらず、外部リソースに依存するシーンの多さが課題です。

認識不足

経営層が効率化の重要性を理解していないと、適切な戦略立案や投資が遅れます。結果として必要なリソースや予算が確保されず、プロセス改善が進まないことがあります。

資金不足

業務プロセスの効率化には多くのコストがかかります。特に中小企業では限られた予算の中で優先順位を決める必要があり、必要な投資が難しい企業も多いのが現状です。

既存システムの問題

古いシステムが足かせとなり、新しい技術やサービスの導入が困難です。レガシーシステムはセキュリティや柔軟性に問題があり、プロセスのデジタル化を妨げます。

業務プロセスの改善を実施する前にさまざまな課題があることが伺えます。

業務プロセスの改善を進める具体的な手順

業務プロセスの改善が進まない課題を解決するには、下記の手順で業務プロセス改善の必要性や具体的にやるべきことを実施する必要があります。

STEP
1

認識不足の解消

はじめに経営層が効率化の重要性を理解することが必要です。セミナーやワークショップを通じてDXの価値や効果を伝え、成功事例や具体的な投資対効果(ROI)を提示します。企業全体でDXのビジョンと目標を共有し、各部署がそのビジョンに沿った行動を取ることが重要です。
STEP
2

資金不足の解消

業務プロセスの効率化には多くのコストがかかるため、必要な資金を確保することが重要です。最適な手段として、政府の助成金や補助金を活用して資金不足を補うことが有効です
STEP
3

人材不足の解消

効率的な業務プロセスを推進するためには、デジタルスキルを持つ人材の確保が不可欠です。既存のスタッフに対して最新の技術やデジタル戦略に関する研修やトレーニングを行い、スキルアップを図ります。
特に中小企業では内部リソースが限られているため、外部からデジタル専門家を積極的に採用することも手段のひとつです。
STEP
4

既存システムの問題解決

古いシステムが足かせとなり、新しい技術やサービスの導入が困難になる場合があります。これを解決するために、既存のレガシーシステムから新しいシステムへの段階的な移行を計画します。
一度に全てを置き換えるのではなく、リスクを分散させながら部分的に進めることが重要です。また、新しいシステムと既存システムの互換性を確保するための対策を講じることで、スムーズな移行を実現します。

References

  1. ^ PRTimes. 「【調査データ】約3人に1人が「DX離職」を考える時代に...!世代間ギャップに悩む「中堅社員」の業務改善が急務?!」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000085.000009576.html, (参照 2024-06-17).

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