株式会社アクシアは、自社Webサイトの更新業務に生成AIを組み込み、経営者が直接指示するだけでサイトを運用できる体制を構築したと発表しました。
株式会社アクシアの自社サイト刷新の背景
株式会社アクシアの自社ブログは、2024年・2025年ともに新規公開が年1本まで落ち込んでいました。経営者が「これを発信したい」と思っても、担当者への依頼、意図のすり合わせ、原稿制作、修正という工程を経るうちにタイムラグが生まれ、経営者の意図やニュアンスが薄まります。こうした構造的な課題が、更新停滞の根本にありました。
刷新にあたり、株式会社アクシアがまず考えたのは「生成AIがもっとも扱いやすいWebサイトのつくりは何か」という問いです。その逆算で行き着いた答えが、Markdown(マークダウン)形式のファイルを土台にすることでした。Markdownは、近年の生成AIが文章を読み書きする際に、標準的に扱う記述方式で、AIとの相性が非常に高いのが特徴です。
株式会社アクシアは、このMarkdownファイル群を高速・安全に配信できる静的サイトジェネレーター「Astro」を採用してWordPressから移行し、制作・運用に生成AI(Claude Code)を組み込みました。デザイン刷新と500ページ超の移行を含むリニューアルを、生成AIを活用して、およそ5時間で実施しています(URL・SEOは保持。公開後も細部の調整は継続)。
株式会社アクシアのリニューアル成果
Webサイトのリニューアルにより、複数の技術指標が改善しました。主な成果は次の4点です。
- PageSpeed Insights(モバイル実測):56 → 92 に改善
- 画像容量を約67%削減(113MB → 37MB)
- 常時稼働サーバー0台のサーバーレス運用でセキュリティ・保守負荷を低減
- URL・SEOを保持したまま500ページ超を移行
これらの数値は、複数の技術面での改善を示しています。サーバーレス運用への移行により、保守負荷を低減しました。
株式会社アクシアの生成AI運用実績
刷新後の運用効果は、2026年6月11日〜18日の1週間の更新ログで公開されています。更新は、すべて代表の米村氏が生成AI(Claude Code)に直接指示して実施しました。1週間の実績は次の通りです。
- 新規記事:4本を公開
- 新規ページ:2本を作成
- 既存記事:約90本を点検・更新
- サービス・主要ページ:13ページを更新
年1本のペースだった更新が、1週間でこの量に変わりました。担当者を経由せず、経営者が生成AIに直接指示することによって、速く・意図どおりの品質で更新できることを実証しています。ただしこの取り組みは、AIに丸投げした薄いコンテンツの量産ではなく、実データの分析にもとづいて「本当に発信すべきこと」を選び、そこに生成AIを活用するアプローチです。
データ取得から効果測定まで生成AIが担うループ
株式会社アクシアの取り組みで特徴的なのは、データの取得から記事制作・効果測定までの一連の運用を生成AIが実行している点です。Googleアナリティクスやサーチコンソールの実データを生成AIが自社ツールで取得し、検索市場の需要と自社の検索順位のギャップを分析して、「需要があるのに取れていないテーマ」を抽出します。その実需にもとづいて生成AIが記事を制作し、公開後の効果(問い合わせにつながる動き)を数値化して次の制作へフィードバックします。
この4工程をAIが回し、人が担うのは「では、何を出すか」という判断だけです。経営者は、AIが示した分析と案に対して「これを出そう/これは違う」と決めるだけでよく、調査も執筆も測定も手を動かしません。需要のあるテーマが見つかれば、その日のうちに記事化・公開まで到達できます。
会話型CMS構想と今後の展開
株式会社アクシアは本取り組みを、「経営者やチームの知見・言葉を、AIとの対話を通じて、会社の資産として蓄積し、Webサイトをはじめ必要な形で取り出せるようにする」という構想のもとで進めています。社内では「会話型CMS」と呼称するこの構想において、今回の自社サイト刷新はその第一歩です。
生成AIを日常的に活用する経営者は、日々、経営課題についてAIと対話しています。その過程で、経営者の考えや判断、自社ならではの知見が対話の中に自然と蓄積されます。この蓄積がそのまま発信すべきコンテンツの源になるという点に、株式会社アクシアは着目しました。
ゼロから記事を書き起こすのではなく、すでに手元にある一次情報を、実データの分析で「いま発信すべきもの」を見極めながら形にしていく——この方法で量とスピードを両立できます。
会話型CMS構想 概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社アクシア |
| 社内構想名 | 会話型CMS |
| 採用技術 | Markdown(マークダウン)、Astro、Claude Code |
| 移行元 | WordPress |
| 移行規模 | 500ページ超 |
| リニューアル工数 | およそ5時間(生成AI活用・URL・SEOは保持) |
| PageSpeed改善 | 56 → 92(PageSpeed Insights モバイル実測) |
| 画像容量削減 | 約67%削減(113MB → 37MB) |
| サーバー構成 | 常時稼働サーバー0台(サーバーレス運用) |
| 運用分析ツール | Googleアナリティクス、サーチコンソール |
trends編集部の一言
年1本しか更新されていなかったサイトが、1週間で記事4本+既存約90本の更新を実現したという数字は、「更新が止まっているWebサイト問題」がいかに広く深刻かを浮き彫りにします。マーケティングの現場でも、コンテンツの必要性は全員が理解しているのに、担当者へのバトンパスと修正往復の間に勢いが失われ、結局公開されない——という状況は珍しくありません。
この取り組みで注目したのは、「経営者→担当者→更新」という工程そのものを省いた点です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、意思決定者が分析結果を見ながら直接コンテンツ方針を決め、その日のうちに公開まで到達できる体制は、競合との情報発信スピードの差を縮める武器になりえます。業界全体としては、意思決定の速い中小企業でこうした運用形態への関心が高まる可能性があり、コンテンツ運用の担い手や工程設計そのものを問い直す動きが広がりつつあると捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「生成AIがWebサイトを“運用”する時代へ──人は「判断」だけ。更新が止まっていた自社サイトを、1週間で記事4本+既存約90本に | 株式会社アクシアのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000185579.html, (参照 26-06-21).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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