株式会社日本経済新聞社と株式会社NTTデータは2026年6月19日、法人向け生成AIサービス「NIKKEI KAI」の販売協力を開始しました。
NIKKEI KAI販売協力の背景となる生成AI活用の課題
生成AIは、企業の生産性向上や新たな価値創出を支える技術として、急速に普及しています。業務利用においては、生成された情報の根拠が不明確であることや事実と異なる内容が出力されるハルシネーションと呼ばれる現象が課題となっていました。これらの課題は、経営判断や事業検討といった重要な業務への活用を制限する要因です。
こうした状況を踏まえ、信頼性の高い一次情報に基づき、出典を明示した形で回答を生成する仕組みが求められています。株式会社日本経済新聞社は、長年にわたり蓄積してきたビジネス情報や業界データを保有しており、企業活動における信頼性の高い情報基盤を提供してきました。株式会社NTTデータは、顧客に寄り添う実装力を持ち、両社の連携によって、企業内に蓄積された知見と外部の信頼性の高い情報を組み合わせた活用が可能となります。
NIKKEI KAIが備える主な特長
「NIKKEI KAI」は、日本経済新聞を中心とした各媒体や業界専門紙、統計データなどを蓄積したデータベースを活用したサービスです。生成AIが検索・要約を行い、出典を明示した回答を提供します。企業は、回答の根拠を確認しながら活用できるため、意思決定や事業検討に直接利用できます。
主な特長は、以下の通りです。
- 記事・レポート2,000万件超を収録し1日2,000件以上更新
- 2000年まで遡るデータによる長期的なトレンド分析が可能
- 53媒体・約550業界をカバーする業界情報を提供
- 統計10万系列・約2万社のスタートアップ情報を収録
- SaaS、API、MCPなど多様な提供形態に対応
株式会社NTTデータは、本サービスの販売を通じて、顧客企業に対し信頼性の高い生成AIの導入機会を提供します。両社は今回の販売協力を通じ、生成AIを企業の意思決定と業務変革を支える基盤として、提供していく方針です。
今後は、報道やデータ、テクノロジーを融合したサービスの提供領域を拡大します。あわせて、より多くの企業における活用促進と導入機会の拡大を図り、企業の業務プロセス全体における情報活用の高度化を目指します。
NIKKEI KAIの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | NIKKEI KAI |
| カテゴリ | 法人向け生成AIサービス |
| 販売協力開始日 | 2026年6月19日 |
| 提供元 | 株式会社日本経済新聞社 |
| 販売協力 | 株式会社NTTデータ |
| 収録件数 | 記事・レポート2,000万件超(1日2,000件以上更新) |
| カバー範囲 | 53媒体・約550業界 |
| 収録情報 | 統計10万系列・約2万社のスタートアップ情報 |
| 提供形態 | SaaS、API、MCP |
| 代表者(日経) | 飯田展久氏 |
| 代表者(NTTデータ) | 鈴木正範氏 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区(両社) |
trends編集部の一言
記事・レポートを2,000万件超収録し1日2,000件以上更新するというデータ規模は、単純な情報量の話にとどまりません。業界全体としては、生成AIに「どの情報を参照させるか」という問いが、ツール選定の核心になりつつあります。精度の高いモデルを使っても、参照する情報の信頼性が担保されなければ意思決定には使えないという認識が、特にエンタープライズ領域で共通認識となってきました。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、競合調査や市場動向の把握に生成AIを活用する場面が増える中、「回答は出てくるが出典が追えない」という課題は業界横断で語られてきたテーマです。出典を明示した回答設計は、その課題への直接的なアプローチと捉えられます。53媒体・約550業界という網羅性は、業界横断で情報収集が必要な企画・提案フェーズでの活用が想定されます。
References
- ^ PR TIMES. 「「NIKKEI KAI」をNTTデータが販売開始、信頼できる情報で生成AI活用を促進 | 株式会社 日本経済新聞社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000644.000011115.html, (参照 26-06-21).
