InsureMO株式会社は、AIによる保険商品定義の自動化技術の開発に成功しました。
InsureMO株式会社が取り組む保険商品設定の工数と品質リスク
保険業界では近年、新商品の投入スピード向上や複雑化する商品仕様への迅速な対応が求められています。一方で、保険商品のシステム設定には、約款や商品仕様書を人手で読み解き、商品データベースや契約管理システムへ設定を行う必要があり、多くの工数と高度な専門知識を要しました。
保険商品の改定時には、システムへの反映漏れや設定ミスなどのリスクも存在し、商品開発の迅速化を阻害する要因となっていました。InsureMO株式会社は、こうした課題を解決するため、AIを活用した保険商品定義の自動化技術の研究開発を進めてきました。
InsureMOの約款解析から商品設定までを一貫自動化する仕組み
今回開発した技術では、保険約款や商品規定集、設計書などをAIが解析し、保険商品の構造情報を自動抽出します。抽出された情報は、商品情報・補償および保障内容・特約情報・保険料計算条件・引受条件・契約条件・支払条件・免責事項・商品ルールといった形で自動的に構造化されます。
構造化された情報をもとに、InsureMOの商品設計定義への自動変換が行われます。主な自動生成の対象は以下の通りです。
- 商品データベース設定
- 商品構成定義
- API連携用データ
- ルール定義情報
構造化情報をもとに商品設計定義へ自動変換することによって、商品導入までの期間短縮と設定品質の向上を図ります。生命保険・損害保険を問わず、幅広い保険商品への対応を想定しました。
具体的な対応想定領域は、医療保険や生命保険、火災保険、自動車保険、旅行保険、ペット保険、延長保証など多様な商品です。これらの幅広いラインナップに対し、自動化技術を一貫して適用できます。
InsureMOのAIによる保険商品定義自動化技術の主な特長
本技術の特長は以下の5点です。
- 約款解析から商品設定までの自動化で手作業を大幅削減
- Markdownベースの管理で可読性・保守性を向上
- 多様な保険商品への幅広い適用
- AIによる継続学習で解析精度と自動化率を向上
- 商品定義作業の自動化による商品開発期間の短縮
商品情報をMarkdown形式で管理することによって、人による確認やレビュー、差分管理を容易に実施できます。AIが商品定義や約款パターンを継続的に学習することによって、解析精度および自動化率の向上を図る設計です。
InsureMO株式会社の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | InsureMO株式会社 |
| 所在地 | 東京都港区南青山2丁目2番15号 ウィン青山14階 |
| 代表者 | 代表取締役 河上 勝氏 |
| 創業 | 2000年 |
| 展開市場 | 約40の国・市場 |
| グローバル顧客数 | 500社を超える |
| 国内金融機関採用数 | 30社以上 |
| 公式サイト | https://insuremo.co.jp/ |
trends編集部の一言
国内金融機関で30社以上、グローバルでは500社を超える顧客基盤を持つInsureMO株式会社が、約款解析から商品設定までの自動化技術の開発に成功した点は注目に値します。保険業界全体としては、商品定義や約款管理の自動化ニーズが近年急速に高まっており、人手による読み解きプロセスをAIが代替する仕組みは、業界全体の商品開発プロセス転換を象徴する動きと捉えられます。
特に、Markdownベースで構造化することによって人によるレビューや差分管理を維持している点は、精度への信頼性と実運用の両立を意識した設計です。完全な自動化ではなく「人が確認できる状態を保ちながら自動化する」というアプローチは、保険以外の規制産業におけるDX推進の好例として、業界全体で注目される動向と言えます。
References
- ^ PR TIMES. 「AIによる保険商品定義の自動化ソリューションをリリース | InsureMO株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000078148.html, (参照 26-05-28).
