【時間がない人向け】記事の3行要約
- Googleと公益財団法人がん研究会 有明病院がAIを活用した乳がん検診の共同研究成果を発表
- AIモデルを「セカンドリーダー」として使用することで乳がん検出精度が7.6%向上
- AIの活用により医療従事者の負担軽減と検診プロセスの効率化に期待
AIを活用した日本人女性の乳がん検診の有効性を実証
Googleと公益財団法人がん研究会 有明病院(がん研有明病院)はAIを活用した乳がん検診の共同研究を2021年11月に開始した。それ以来、日本人女性のマンモグラフィ画像を用いてAIモデルの有効性を検証してきた。[1]
研究では2007年から2020年の期間に撮影された匿名化マンモグラフィ画像を使用した。
その結果、日本人女性に対してもAIモデルが高い精度で乳がんを検出できることが明らかになった。人種間での乳房の違いを考慮したアプローチにより、日本の医療現場に即した知見が得られたと言える。
AIモデルをセカンドリーダーとして活用し医師の負担を軽減
現在の日本の乳がん検診では、2人の専門医によるダブルチェックが推奨されている。共同研究ではAIモデルを2人目の専門医の代わりに「セカンドリーダー」としてAIと最初の医師の見解が一致しない場合にのみ、2人目の医師による確認を行う方法を採用しました。
その結果、AIモデルを用いたスクリーニングシステムにより乳がん検出精度が7.6%向上することが判明した。これは早期発見の可能性を高め、治療選択肢の拡大につながる。
さらにAIの活用により、医師による追加確認が必要なマンモグラフィ件数を71%削減できる可能性も示された。医療システムへの負担を大幅に軽減し、医療従事者のより効率的で効果的な働き方の実現に寄与するだろう。
trends編集部「K」の一言
AIによる医療支援が現実のものとなりつつある。がん検診の分野でもAIの活用が進み、従来の限界を克服する可能性を示す研究成果が相次いでいる。特に今回の研究は、日本人女性の乳房の特性を考慮したアプローチにより説得力のある結果となった。
一方で、AIモデルの精度だけでなく、医療現場への実装における課題にも目を向ける必要がある。AIによる判断を過信することなく、あくまで医師の意思決定を支援するツールとしての活用に期待したい。また、患者のプライバシー保護や医療データの管理体制など、倫理的・法的な観点からの議論も欠かせない。
AIと医療従事者が互いの強みを生かし、協調的に働くためのフレームワーク作りが急務と言える。AIがもたらす変革を患者中心の医療の発展につなげていくことを期待したい。
本研究の成果は、日本におけるAI医療の展望を大きく切り開くものだ。がん検診という国民的な課題に対し、AIがどのような貢献を果たしうるのか。本研究を起点とした建設的な議論の広がりに期待したい。
References
- ^ Google Japan Blog. 「AI を活用した乳がん検診の共同研究の結果について」. https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/breast-cancer-research-ai/, (参照 24-06-20).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
- 3分でWEBサイトを作れる「Wegic」を使ってみた。料金プランや具体的な使い方を詳しく解説
- 技術伝承の現実的な課題とは?DXを活用した効果的な解決方法を紹介
- DXのアイデア出しには何が必要?役立つフレームワークも併せて紹介
- 【3人に1人】DXが進まないことによる離職を検討。会社に求めるDXとは
- 【趣味回】国内No.1のWeb3.0メタバース「XANA」を使ってみた。世界規模のフェス「XANA SUMMIT」の詳細も併せて紹介