目次
- Stable Diffusionとは
- Stable Diffusionの使い方は3通り
- Web版がおすすめの人
- ローカル環境がおすすめの人
- Google Colabがおすすめの人
- Stable DiffusionをWebで使うならどのサイトがおすすめ?
- Stable Diffusionの利用料金
- Stable Diffusionの使い方【Web版】
- Stable Diffusionの使い方【Google Colab】
- Google ColabでGPUを使うための容量を購入する
- Stable Diffusion Web UIの使い方
- Stable Diffusion「img2img」の使い方
- Google Colabの接続を解除する方法
Stable Diffusionとは
Stable Diffusionはテキストで指示した内容から画像を作成できる生成AIです。画像生成AIの中でも比較的高品質な画像を生成でき、実写やアニメ、3Dなどさまざまなスタイルの画像に対応しています。
Hugging Faceより
たとえば、「座っている猫がこちらを見ている」というテキストを入力するだけで、その内容を再現した画像を作成できます。
Stable Diffusionはクリエイティブなデザインやプロトタイピングにおいて、非常に有用です。
Stable Diffusionの使い方は3通り
Stable Diffusionを利用する方法は主に下記の3通りあります。
- Web版を使用する:Webサイトを使ってStable Diffusionを使う方法
- ローカル環境にインストールする:自分のPCへダウンロードして利用する方法
- Google Colabを使う:クラウドサービスであるGoogle Colabへインストールして利用する方法
利用環境ごとのメリットとデメリットを下記にまとめました。
環境 | メリット | デメリット |
---|---|---|
Web版 |
|
|
ローカル環境 |
|
|
Google Colab |
|
|
利用環境によって特徴が異なるので、メリットとデメリットを確認して自分に合った環境をえらぶことがおすすめです。
各利用環境がどのような人におすすめなのか下記にまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
Web版がおすすめの人
- 初心者
- 複数のデバイスで作業したい人
- 手軽に最新機能を使いたい人
ローカル環境がおすすめの人
- 高度なカスタマイズをしたい人
- プライバシーとセキュリティを重視する人
- 高性能なGPU(グラフィックボード)を搭載したPCを持っている人
- インターネット接続が不安定な環境で作業する人
Google Colabがおすすめの人
- 低コストで高速かつカスタマイズできる環境が欲しい人
- セットアップの手間を最小限にしたい人
- クラウドベースで作業したい人
- 短時間の集中した作業が多い人
筆者の場合、Stable Diffusionを使ってAI漫画を作りたいと考えていますが、利用しているPCのスペックだとローカルで利用できません。
そのため、高速かつカスタマイズも可能なGoogle Colabでの環境を使ってStable Diffusionを使っています。
このようにどの開発環境を選ぶかは、使用目的や技術レベルによって異なります。
Stable DiffusionをWebで使うならどのサイトがおすすめ?
Stable DiffusionをWebで使う場合、信頼性の高いWebサイトを選ぶことが重要です。特におすすめのサイトとしては、DreamStudioやHugging Faceが挙げられます。
これらのサイトでは高品質な画像生成が簡単に行え、ユーザーインターフェースも使いやすいのが魅力。初心者から上級者まで幅広い層に対応しており、満足度が高いサービスを提供しています。
Stable Diffusionの利用料金
Stable Diffusionはオープンソースであり、基本的には無料で利用可能です。しかしStable Diffusionを提供しているWebサイトやインストールするクラウド環境次第では料金が発生することがあります。
Stable Diffusionの利用料金を有料のパターンと無料のパターンで下記にまとめました。
無料のパターン | ・Webサイトでの利用 ・ローカル環境での利用 |
---|---|
有料のパターン | ・クラウドサービスでの利用 ・Webサイトでプレミアム機能を利用する場合 |
たとえばDreamStudioでは、利用するクレジットに応じて料金が設定されています。また、Google Colabなどのクラウドサービスで利用する場合も費用が発生します。
自分の予算に応じて適切なプランを選ぶことが重要です。
Stable Diffusionの使い方【Web版】
Stable DiffusionをWebサイトで作成する方法について、Hugging Faceを使って具体的に解説します。下記URLをクリックすることでHugging Face上のStable Diffusionへアクセスできます。
Hugging Face:https://huggingface.co/spaces/stabilityai/stable-diffusion-3-medium
Hugging Faceより
URLをクリックすると上記画面が表示されます。これはStable-Diffusion-3のデモページであり、プロンプトを入力して無料で画像を生成できるのが特徴です。
画面上部の入力欄へプロンプトを入力することで、任意の画像を生成できます。また、「Advanced Settings」をクリックし、作りたい画像をより詳細に設定することも可能です。
Hugging Faceより
- Negative prompt:画像生成時に含んでほしくない内容を指定できる
- Seed:画像を作る際に使ったプロンプトと結びつく画像の情報
- Width:画像の横幅を指定
- Height:画像の縦幅を指定
- Guidance scale:プロンプト(指示)にどれだけ厳密に従うかをパラメーターで制御できる
- Number of inferene steps:画像を生成する過程で使用されるステップの回数。数値が高いほど洗練された画像を作成できる。
プロンプトの入力欄に「座っている猫がこちらを見ている」というテキストを入力した結果は下記の通りです。
Hugging Faceより
このようにプロンプトに沿った画像を生成できます。料金は完全無料で枚数制限もないので、コスパよく利用したい方におすすめです。
Stable Diffusionの使い方【Google Colab】
はじめにGoogle Colabへアクセスします。
Google Colab:https://colab.research.google.com/?hl=ja
stable diffusion ダウンロード方法
Google Colabより
上記画面が表示されるので「ファイル」をクリックし、選択肢の中から「ドライブの新しいノートブック」をクリックしてください。
Google Colabより
Google Colabの利用画面が表示されます。画面中央にある入力欄へPythonコードを指定して実行できるのが特徴。こちらにStable Diffusionのモデルを指定してインストールします。
Google Colabより
Google ColabでGPUを使うための容量を購入する
次に「実行」の右にある矢印をクリックし、選択肢の中から「リソースを表示」をクリックして下さい。
Google Colabより
上記画面が表示されるので「Colab Proにアップグレードする」というリンクをクリックします。
Google Colabより
するとGoogle Colabの料金画面が表示されます。こちらから高性能なGPUを一定期間利用するための容量を購入します。最安値が「Pay As You Go」プランと「Colab Pro」プランの1179円。任意のプランを購入してください。
Google Colabより
購入が終わって先ほどのリソース表示画面を再表示すると「利用可能なコンピューティングユニット数」に100と表示されているはずです。上記画面は私がすでに利用したこともあり数値が減っています。
ユニット数を確認したあとは「ランタイムのタイプを変更」というリンクを栗くしてください。
Google Colabより
上記画面で利用するGPUを指定します。中でもおすすめのGPUは「T4 GPU」で、スピードと性能のバランスに優れています。
最もハイスペックなのは「A100 GPU」ですが、ユニット数の消費率が激しくなるので注意が必要です。
特にこだわりがない方は「T4 GPU」を選択して「保存」をクリックしてください。
Stable Diffusion Web UIの使い方
ユニットの購入とGPUの選択が終わった後はStable Diffusionのインストール作業に移ります。今回はStable Diffusion Web UIをインストールする方法を例に解説します。
Stable Diffusion Web UIとは、ブラウザを使って簡単に画像生成ができるWEBアプリケーションです。
Google Colabの入力欄に下記のコードを指定してください。
!git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui
%cd /content/stable-diffusion-webui
!python launch.py --share --enable-insecure-extension-access
Google Colabより
入力後に画面右上にある「接続」をクリックします。
Google Colabより
下記のようにインストールがスタートします。「Running on public URL:」という欄が現れるので、表示先のURLをクリックしてください。
Google Colabより
すると上記のようにStable Diffusionの操作画面が表示されます。 画面内の説明は下記の通りです。
- Negative prompt:画像生成時に含んでほしくない内容を指定できる
- Seed:画像を作る際に使ったプロンプトと結びつく画像の情報
- Width:画像の横幅を指定
- Height:画像の縦幅を指定
- Schedule type: 学習率やパラメータの調整方法
- Sampling method: 画像生成時にデータからサンプルを選ぶ手法
- Batch count: 一度に処理するバッチの回数(バッチとは処理するデータのまとまりを指します)
- Batch size: 一度に処理するデータの数です(バッチサイズは1回の処理で扱うサンプル数を示します)
- CFG Scale: 生成画像がプロンプトにどれだけ従うかを調整
- Sampling steps:画像を生成する過程で使用されるステップの回数。数値が高いほど洗練された画像を作成可能
プロンプトだけでなく、上記の内容を指定することでより理想的な画像を生成できます。今回はテストとして「Rabbit running in the meadow(草原を走っているウサギ)」というプロンプトを入力して実行してみます。
Google Colabより
上記のように草原の中にいるウサギの画像を生成できました。Stable Diffusionを使う場合、日本語よりも英語の方がクオリティが高いため、Google翻訳やDeeplなどの翻訳サービスを活用することがおすすめです。
Stable Diffusion「img2img」の使い方
img2imgとは既存の画像を基に新しい画像を生成する技術です。Stable Diffusionにも搭載されており、ダウンロードした画像とプロンプトを合わせて画像を生成できます。
Google Colabより
Stable Diffusionの画面左上にある「img2img」をクリックします。
Google Colabより
画面上部のPrompt欄へ画像のテイスト指定し、「Drop Image Here or Click to Upload」欄へ画像を指定します。今回は下記の画像とプロンプトを指定します。
プロンプト
A man working on a computer in an office(オフィスでパソコン作業をしている男性)
画像
Google Colabより
上記の内容で実行した結果は下記の通りです。
Google Colabより
画質はあまりよくありませんが、指定した画像の特徴を残しつつプロンプトの内容も反映されています。
Google Colabの接続を解除する方法
Google Colabの接続中は購入したユニットがずっと使用されている状態です。使い終わったときに接続を解除する必要があるため、その方法について解説します。
Google Colabより
Google Colabの左上にある「ランタイム」へカーソルを当てます。するとメニュー一覧が表示されるので、その中から「ランタイムを接続解除して削除」をクリックしてください。
Google Colabより
上記画面が表示されるので「はい」をクリックして完了です。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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