A-MSDU(Aggregated MAC Service Data Unit)とは
A-MSDU(Aggregated MAC Service Data Unit)とは、IEEE 802.11nで導入された無線LAN通信の効率化技術で、複数のMSDUを1つのフレームにまとめて送信する集約方式です。この技術により、各MSDUに付加されるMAC層のオーバーヘッドを削減し、実効スループットを大幅に向上できます。
従来の802.11a/b/g規格では、MSDUごとに「個別のMACヘッダー」と「物理層ヘッダー」が必要だったため、小さいデータを送信する時にオーバーヘッドの割合が高くなる問題がありました。A-MSDUは、最大7935バイト(802.11n)または11454バイト(802.11ac以降)のフレームサイズ内で複数のMSDUを集約し、送信効率を最適化します。
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サブフレームの構造と集約メカニズム
A-MSDUフレームは、サブフレームヘッダー、MSDUデータ、パディングの3要素で構成される、複数のサブフレームを連結した構造を持ちます。各サブフレームヘッダーには送信先MACアドレス(6バイト)、送信元MACアドレス(6バイト)、長さフィールド(2バイト)の合計14バイトが含まれます。
| フィールド名 | サイズ | 説明 |
|---|---|---|
| 宛先アドレス | 6バイト | サブフレームの送信先 |
| 送信元アドレス | 6バイト | サブフレームの送信元 |
| 長さ | 2バイト | MSDUのバイト数 |
| MSDU | 可変 | 実際のペイロード |
| パディング | 0-3バイト | 4バイト境界調整 |
各サブフレームを4バイト境界に整列させるためパディングを挿入しますが、最後のサブフレームにはパディングが不要です。送信側のMAC層は、同一の宛先アドレスと同一のQoSクラスを持つMSDUのみを集約し、フレーム長の制限内で可能な限り多くのサブフレームをまとめます。
A-MPDUとの違いと使い分け基準
A-MSDU(MAC Service Data Unit集約)はMAC層での集約に対し、A-MPDU(MAC Protocol Data Unit集約)は物理層直前での集約という根本的な違いがあります。A-MSDUは1つのMPDUとして扱われるため、再送時は全体を再送する必要がありますが、A-MPDUは個別のMPDUを集約するため部分的な再送が可能です。
| 比較項目 | A-MSDU | A-MPDU |
|---|---|---|
| 集約レイヤー | MAC層 | 物理層直前 |
| 最大サイズ | 11454バイト | 1048575バイト |
| 再送単位 | フレーム全体 | 個別MPDU |
| 暗号化 | 集約後に実施 | 集約前に実施 |
| 適用条件 | 同一宛先のみ | 異なる宛先可能 |
実際の無線LAN環境では、小さいパケットが連続する場合はA-MSDUが有効で、通信品質が良好な環境ではA-MPDUと組み合わせて使用されます。802.11ac以降の規格では、A-MSDU内の各サブフレームをA-MPDUで集約する二段階集約により、理論上の最大スループットを実現します。
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