都城市は、株式会社時事通信社とシフトプラス株式会社が共同開発した行政向けニュースサービス「iJAMP」のデータ活用オプション「iJAMP RAG(アイジャンプラグ)」の開発に、PoC(概念実証)の実施主体として協力しました。
iJAMP RAGが解決する行政業務の情報課題
近年、生成AIの行政業務への活用が進む一方で、汎用的な生成AIのみでは、業務固有の情報への対応が不十分であることが課題となっていました。庁内のナレッジが分散して有効活用が難しいこと、情報の収集や整理、比較に時間を要することといった問題が、行政現場で顕在化していました。
「iJAMP RAG(アイジャンプラグ)」では、プロンプトテンプレートの共有や自治体ナレッジの蓄積・再利用を前提とした設計が採用されています。「iJAMP 官庁速報」のニュースデータを組み合わせることによって、制度動向や先進事例を踏まえた実務レベルのアウトプット生成を実現します。あわせて、参照データに基づく回答生成によりハルシネーション(誤情報生成)を抑制し、情報収集や整理、比較にかかる時間を大幅に短縮することが期待されるでしょう。
iJAMP RAGのPoCを通じて確認された行政業務での有効性
都城市は、2025年4月からPoC(概念実証)を実施し、シフトプラス株式会社が提供する行政向け生成AIプラットフォーム「自治体AI zevo(ゼヴォ)」上で検証を重ねてきました。「官庁速報」データを活用した文書生成や情報整理において、業務効率化や回答精度の向上といった効果が確認されています。
都城市は、政策背景や自治体事例を踏まえ、実務に即した回答生成が職員の業務効率化と意思決定支援に寄与することも実感されました。PoCを通じて、行政業務におけるRAG活用の有効性を検証しました。
iJAMP RAG(アイジャンプラグ)の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | iJAMP RAG(アイジャンプラグ) |
| カテゴリ | iJAMPのデータ活用オプション |
| 開発体制 | 株式会社時事通信社・シフトプラス株式会社による共同開発 |
| PoC実施主体 | 宮崎県都城市 |
| PoC開始 | 2025年4月 |
| トライアル提供開始予定 | 2026年7月 |
| 活用プラットフォーム | 自治体AI zevo(ゼヴォ) |
| 主な参照データ | iJAMP 官庁速報 |
| 想定用途 | 企画書・事業提案書の作成、議会答弁書案の作成、政策検討における論点整理など |
trends編集部の一言
都城市が実施主体としてPoC(概念実証)に協力し、行政業務でのRAG活用の有効性を検証した点は注目に値します。行政DX領域では、庁内ナレッジの分散や汎用AIのハルシネーション(誤情報生成)リスクへの対処が共通課題として広く認識されており、専門性の高いデータソースをRAGで組み込む手法への関心が自治体全体で高まっています。
自治体向け生成AI市場では、実証を経てトライアル提供に移行するステップを踏むサービスが増えており、「官庁速報」のような信頼性の高いデータソースを参照情報として組み込むアプローチは、精度担保の面で業界全体の動向としても注目される取り組みです。行政DX分野では、同様の実証事例への関心が今後さらに高まる可能性があります。
References
- ^ PR TIMES. 「行政向け生成AI「iJAMP RAG」の開発に協力 ~時事通信社・シフトプラスとのPoCを通じて行政業務の効率化・高度化を推進~ | 宮崎県都城市のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000311.000085339.html, (参照 26-07-02).
