株式会社Hi-storyは2026年6月24日(水)、生成AI搭載のSaaS型サービス「Gen Drive(ジェンドライブ)」を大幅にアップデートしました。
Gen Driveが受発注業務の"後工程"まで踏み込んだアップデートの背景
受発注の現場では、FAXや紙で届く注文書を基幹システムへ手入力するだけではなく、商品名や取引先名を社内コードや正式名称へ変換する作業が日々発生しています。たとえば取引先が記入した「ボールペンA」を、社内コードの「油性ペン0.5mm」へ読み替えるといった作業が必要です。取引先ごとに呼び方が異なるため、担当者は経験を頼りに一つひとつ突き合わせる必要がありました。
AIで文字を読み取れても、その後の照合と転記は人手で残る——。Gen Driveは、この読み取りの後工程まで踏み込み、受信から基幹システムへの連携までをひとつなぎにすることによって、受発注業務そのものの負担をなくすことを目指します。
5つの流れを一気通貫でつなぐGen Driveの仕組み
今回のアップデートで、Gen Driveは受発注書類の処理を次の5つの流れでひとつなぎにします。流れは以下の通りです。
- 取り込み:ファイルアップロード・FAX・スキャナー・Google Drive・OneDrive・Boxなどから書類を取り込み
- 自動仕分け:注文書・納品書など書類の種類をAIが自動で判別・仕分け
- AI-OCR(データ化):手書き・取り消し線・非定型レイアウトの書類も生成AIが高精度にデータ化
- AIマスタ照合:読み取った商品名・取引先名を自社データと突き合わせ、社内の正式名称・コードへ自動補正
- 業務システム連携:補正した結果をWebhook・APIで基幹システムやkintone・Salesforceなどへ受け渡し
取り込みから④AIマスタ照合まではAIが自動で処理し、⑤業務システム連携はWebhook/APIで実現可能です。専用のRPAツールを組む必要はなく、担当者は普段どおり書類をフォルダやオンラインストレージに保存するだけで、自動化を始められます。
Gen DriveのAIマスタ照合が表記ゆれを自動補正
今回のアップデートの中核が、新たに搭載した「AIマスタ照合」です。商品名や取引先名など、取引先によって、呼び方が異なる項目を、自社の取引先マスタ・商品マスタと突き合わせ、社内の正式名称・コードへ自動で補正します。最大数千行におよぶ明細でも、AIが表記の違いを吸収して同じものを結びつける仕様です。
AIマスタ照合には、実務上の課題に対応する3つの特徴があります。詳細は以下の通りです。
- 即日利用:CSVを取り込むだけで導入当日から利用可能
- 意味照合:「1cm=10mm」のような単位の違いもAIが意味を理解して正しく結びつけ
- 学習機能:取引先ごとに照合履歴を蓄積し、使うほど精度が向上
たとえば、ある取引先から届いた注文書の「ボールペンA」を、過去の照合履歴をもとに社内の「油性ペン0.5mm(商品ID:P0001)」へ自動で紐づける補正を実現しました。「文字の一致」と「意味の近さ」の両面から最も近い候補を提示します。また、取引先ごとの照合履歴を蓄積することによって、担当者の経験に頼っていた判断を仕組みへと置き換えました。
Gen Drive(ジェンドライブ)サービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | Gen Drive(ジェンドライブ) |
| アップデート日 | 2026年6月24日(水) |
| 位置づけ | 受発注書類の受信から基幹システム連携までを一気通貫で自動化する、生成AI搭載のSaaS型サービス |
| 料金 | フリープラン:月額0円 / スタンダード:月額10,000円 / プロプラン:月額24,000円 |
| 対応帳票 | 注文書・請求書・納品書・申込書・アンケート・名簿など |
| 主なアップデート内容 | AIマスタ照合・自動仕分け・業務システム連携(Webhook・API)・辞書変換・グループ機能 |
| 外部連携 | オンラインストレージ(Google Drive・OneDrive・Box)およびAPI・Webhook連携(プロプラン) |
| 提供企業 | 株式会社Hi-story(東京都世田谷区玉川3丁目11-1) |
| 設立 | 2019年3月1日 |
| 代表者 | 代表取締役 松山 岳史氏 |
trends編集部の一言
「最大数千行におよぶ明細でも表記ゆれを自動補正する」という規模感は、受発注業務における照合コストの大きさを具体的に示しています。業界全体としては、AI-OCRはこれまで「読み取り」までが価値の範囲とされてきましたが、Gen Driveの今回のアップデートはその定義を「照合・連携まで」へ拡張するものとして注目される動きです。
特に注目されるのは、AIマスタ照合が「1cm=10mm」のような単位の違いまで意味で照合する点です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、商品スペックの表記統一や顧客データのクレンジングは業界横断で語られてきた課題であり、こうした処理をRPAなしで仕組み化するアプローチは、データ品質向上の観点からも業界全体で注目されるアプローチと言えるでしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「AI-OCR「Gen Drive」、複雑な受発注業務を“受信から基幹システム連携まで”一気通貫で自動化するサービスへ進化 | 株式会社Hi-STORYのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000102694.html, (参照 26-06-26).
