Leopard Imaging社は、フィジカルAIに対応したカメラモジュール「LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120H」を発表しました。
LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120HとLeopard ImagingのフィジカルAI戦略
フィジカルAIとは、デジタル空間だけで完結する従来のAIとは異なり、現実の物理世界を認識し、理解し、自律的に行動するAIです。この実現において、人間でいう「眼」にあたるカメラモジュールの性能が極めて重要でした。
Leopard Imaging社は、カメラの設計と製造における世界的リーダーとして位置づけられており、Fortune 500企業向けに最先端のAIベースのカメラを開発してきました。NVIDIAの長年のエリートパートナーとして、Jetsonシリーズ向けの高性能カメラモジュールを次々と発表しています。
LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120HがフィジカルAIに対応できる理由
「LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120H」がフィジカルAI対応と称される背景には、3つの技術的特長があります。具体的には、以下の3点です。
- iToFおよびアクティブステレオカメラによる3次元デプスセンシング
- 10Gbps GPU Direct Connectによる超低遅延GPU接続
- NVIDIA Isaac Simと連携するデジタルツインモデルの提供
デプスセンシング機能は、フィジカルAI向け技術としてiToF(Time-of-Flight)・アクティブステレオカメラを採用し、物体の正確な3次元形状と距離をAIに伝えます。ロボットが「空をつかむ」ようなミスを防ぐ役割を果たすものです。
10Gbps GPU Direct Connect技術は、NVIDIA Thorなどのプロセッサのメモリに直接データを書き込み、通信のタイムラグを極限まで排除しました。フィジカルAIにおいて映像遅延はロボットの衝突に直結するため、この性能は不可欠です。
デジタルツインとの融合も特徴の1つです。NVIDIA Isaac Simなどの仮想空間で数百万回の学習を行う際、仮想空間でのレンズの歪みや光の反射を現実と一致させるデジタルツイン・モデルを提供しています。シミュレーションで学習したAIが、そのまま現実のロボットでスムーズに動作できる設計です。
LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120Hの搭載技術
「LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120H」の主な搭載技術は、以下の通りです。
- グローバルシャッター方式のCMOSセンサによる全ピクセル同時露光
- RGB-IRハイブリッド・テクノロジーによるカラーと赤外線の同時取得
- GMSL2デシリアライザを介したJetson AGX OrinおよびAGX Thorへの直接接続
グローバルシャッター方式のCMOSセンサは、全ピクセルを同時に露光します。一般的なローリングシャッター方式では高速移動中に画像が歪む「こんにゃく現象」が生じますが、このセンサによって高速移動するロボットやドローンが、周囲の物体との距離を1ミリの狂いもなく計算できます。
RGB-IRハイブリッド・テクノロジーは、1つのセンサーでカラー画像(RGB)と暗視画像(IR)を同時に取得できる設計です。昼間は、鮮明なカラー画像で物体検知を行い、夜間・暗所では赤外線を用いて、光が全くない場所でも深度測定が可能です。24時間稼働する自律型倉庫ロボット(AMR)などの「眼」として機能します。
NVIDIA Jetson シリーズへの最適化では、NVIDIAのGMSL2デシリアライザを介してJetson AGX OrinやAGX Thorに直接接続することを前提に設計されています。2つのレンズが完全に同期して動作するため、ステレオマッチング(視差計算)の精度が極めて高い点も特徴です。
LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120H概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 製品名 | LI-ASTRO-VB1940-VCL-ST80-10GigE-120H |
| カテゴリ | カメラモジュール |
| 開発元 | Leopard Imaging社 |
| 対応プラットフォーム | NVIDIA Jetsonシリーズ(AGX Orin・AGX Thor) |
| 接続方式(GPU Direct) | 10Gbps GPU Direct Connect対応 |
| 接続方式(Jetson) | GMSL2デシリアライザ経由で接続 |
| センサ方式 | グローバルシャッター方式CMOSセンサ |
| 撮像機能 | RGB-IRハイブリッド・テクノロジー(カラー・赤外線同時取得) |
| デプスセンシング | フィジカルAI向け技術としてiToF・アクティブステレオカメラを採用 |
| 日本取扱 | Ai Sensing 合同会社 |
| 公式サイト | https://www.aisensing.jp/ |
trends編集部の一言
「動くもの」を暗闇でも歪みなく立体的に捉えられるという性能は、製造や物流、医療など多くの現場に直結するインパクトがあります。ロボティクス・物流業界全体としては、フィジカルAI向けのセンシング需要が急速に高まっており、24時間稼働する自律型AMRや製造ラインへの展開が加速している状況です。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、リアル空間の顧客行動データを高精度に取得するインフラとして、こうしたカメラ技術への関心が現場データ活用の文脈でも広がりつつあると捉えられます。RGB-IRハイブリッド・テクノロジーのように昼夜問わず高精度なデータを取得できる設計は、現場データ収集の選択肢として、注目しておく価値がある動向です。
References
- ^ PR TIMES. 「「~AIの次のフロンティア~フィジカルAI」対応の最新カメラモジュールをLeopard Imaging社が次々と発表。 | Ai Sensing 合同会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000169660.html, (参照 26-06-21).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
【Git】remote設定を変更する方法
【VBA】コメントアウトを設定する方法
マークダウンで改行する方法
【CSS】notで複数の件を除外する方法
x86とx64の違いを分かりやすく解説
GitLabとGitHubの違いを解説
パソコンのメモリの目安を用途別に選ぶ方法
Linuxで環境変数を確認する方法
CapsLockキーを解除する方法
UbuntuのIPアドレスを確認する方法
ITやプログラミングに関するニュース
AITORAがAI検索での競合比較を可視化、対策レポートをモニター価格月額10万円〜で提供
株式会社MIXIが「Romi(Lacatanモデル)」の選べる声を全4種類に拡大、キャラ変との組み合わせが広がる
藤枝市役所が国産LLM「Sarashina」活用の窓口AI実証事業で総務省採択、ソフトバンクと協定締結
Hanji株式会社がAIチューター「Knock」に赤入れ添削機能を追加、数十秒〜1分程度で大学入試レベルまで対応
KozotaiがAIネイティブ会計ソフト「KOZOTAI」を正式リリース、自然言語入力だけで仕訳から決算書まで一貫処理
NTT西日本株式会社が大阪・福岡に次世代AI対応型データセンターを新設、西日本のAIインフラ強化へ
パテント・インテグレーション株式会社が「サマリア」の弁理士法対応を強化、利用規約改訂と注意喚起機能を追加
アステリアキャンバスがAI業務プラットフォーム「Bakusoku.AI」を提供開始、最短3分で業務ソフトウェアを自動生成
合同会社DMM.comが「DMMキャラトーク」を提供開始、1,000以上のパターンのキャラクターと1対1でトーク
株式会社アスレバがゴリラセールスAI商談を正式リリース、顧客の検討熱度が高い瞬間にAIが商談化を自動化
