シストランジャパン合同会社は、エンタープライズAIサーチ「Sinequa」の日本市場における展開を本格化すると発表しました。
AI活用の実用段階への移行と社内検索基盤の課題
多くの企業では文書やデータが複数のシステムに分散しており、必要な情報を網羅的に検索することが難しい状況です。専門性が高く複雑な質問に対して、一般的なAIだけでは、十分な回答を得られないケースも少なくありません。
特に今後、エージェント型AIを業務で活用するには、一般知識やハルシネーションによる不適切な判断を防ぐため、企業が保有する社内ナレッジを正確に参照できる基盤が求められます。高機密データをAIで活用するには、データ主権に配慮した運用環境やアクセス権限管理など、厳しいセキュリティ要件を満たす必要もありました。
Sinequaの主な機能と特長
Sinequaは、20年以上にわたる自然言語処理、機械学習、検索技術の研究開発と導入実績を積み重ねてきました。この実績をもとに、企業内データを横断検索できるエンタープライズAIサーチとして提供されています。2025年のGartner® Market Guide for Enterprise AI Searchにおいて、代表的なベンダーとして選出されました。
主な特長は以下の4点です。
- Word、PDFなどの非構造化データから構造化データベースまでを対象とする高精度検索
- 200以上のエンタープライズアプリケーションに対応するコネクターによる迅速なデータ連携
- 複数文書にわたる要約・回答生成と根拠資料の即時確認を可能にする高度なRAG
- オンプレミスやプライベートクラウドでの運用に対応し、数億件規模の文書を処理できる拡張性
検索においては、セマンティック検索(ベクトル検索)、キーワード検索、統計学手法、自然言語処理など複数の手法を組み合わせ、自社用語や表記ゆれを含む情報も的確に捉えます。接続元のアクセス権限を引き継ぐ設計のため、社内の情報管理ルールを維持したままで利用可能です。
シストランジャパン合同会社の日本代表である江上 聡氏は次のように述べています。「生成AIやAIエージェントの業務活用が注目される一方、判断プロセスの不透明さやハルシネーション、情報ガバナンスの不足により、本来の価値を発揮できていない企業も少なくありません。信頼できるAIエージェントを構築するには、基盤となる社内ナレッジを正確に検索し、適切な権限管理のもとでAIに連携することが不可欠です。」
Sinequaの提供概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | シストランジャパン合同会社 |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 日本代表 | 江上 聡 |
| サービス名 | Sinequa(シネクア) |
| カテゴリ | エンタープライズAIサーチ |
| 対応コネクター数 | 200以上 |
| 処理規模 | 数億件規模の文書・多数の同時アクセスに対応 |
| 導入形態 | オンプレミス・プライベートクラウド対応 |
| 主な採用実績 | NASA、Airbus、Pfizer、ExxonMobil、Siemens |
| グループ | ChapsVisionグループ |
| Webセミナー開催日 | 2026年6月22日 14:00〜15:00(参加費無料) |
trends編集部の一言
NASA、Airbus、Pfizer、ExxonMobil、Siemensといったグローバル企業・政府機関でも採用されています。こうした実績は、エンタープライズ向け検索基盤としての信頼性を示す指標として注目されます。業界全体としては、生成AIの導入ステップが「試験利用」から「業務判断への組み込み」へと移行するなかで、ハルシネーション対策と情報ガバナンスをどう両立するかが共通の課題になってきました。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、社内ナレッジの分散管理は複数ツールにまたがる情報参照コストとして業界横断で語られてきた課題です。「接続元のアクセス権限を引き継いだまま検索できる」という設計は、情報漏洩リスクを気にしながら、AI活用を検討している組織における同種サービスとの差別化要素として注目されます。Gartner® Magic Quadrant for Insight Enginesで6年にわたりリーダー評価を獲得している点も、エンタープライズ領域における実績の蓄積を示す指標として業界の動向を読む上で参照価値があります。
References
- ^ PR TIMES. 「シストランジャパン、エンタープライズAIサーチ「Sinequa」の日本市場展開を本格化 | シストランジャパン合同会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000085647.html, (参照 26-06-09).
